少し煩かったので首に巻いた鎖を強めに引っ張るとあっけなく死んでしまい仕方なくオブジェにでもと思い立ち鎖を梁に掛けてそのままテコの原理でククッといや本当はズズっという音がして小便やら大便やら .... 妻と相談して
家にエレベーターを取りつけることにした
けれど、取りつけた後で
この家には二階も地下室も無いことに気が付いた

ボタンを押すと
チーン
と音がして扉が開く
上にまいりませ ....
うねび/くちかげ




うねび
くちかげにささやぐ め(う)み の
床下に落ちた砂浜、
まうむ、あうむ、みむ、
扉で裏側の思惟が
深くふかくきしっている
傾いた百合……
うつ ....
彼女はレースの手袋をしていた
日傘の陰の中に棲む渦巻のように道に迷い
信号を渡ると必ず赤になるのだった
僕たちは警笛と仲良くなって
赤いビートルのボンネットにひと蹴り入れてからひとごみに消える ....
  ☆村野四郎「体操詩集」の場合




 次の詩を読み設問に答えなさい。

花のように雲たちの衣裳がひらく/水の反射が/あなたの裸体に縞をつける/あなたは遂に飛びだした/筋肉の翅で/日 ....
詩人が食卓のナプキンに詩を書き得た時代は過ぎた?
それとも今なおわれわれにそうした牧歌的行動は可能?

私の机の上には音楽と絵画と文学に類似した何かを収めた小さな箱がある、
これはナプキンでは ....
彼女からの手紙が
炊飯器の中で見つかった
もう
ほっかほかの
ぐっちゃぐちゃで

炊きたてのご飯はうっすら黒く
食べると微妙にインクの味がする
時おりぐにゃりと繊維をかんだりもする ....
 いま、北川透の『荒地論』を読んでいる。なにをいまさら荒地派などと。。。と思われる方も多いかもしれないが、WW?敗戦直後の日本において<詩を書くということ>の意義を、それを単なる個人的な創 .... 時代遅れの政治家並に肥満して
申し分ない冷暖房付の部屋に
横たわり 詩をつくるその男の 別して
濁った目と憂鬱な顔こそ 思うに

現代詩そのもののありようとは言える。
ありふれた喫茶店の  ....
ぼくの愛する人 ぼくの恋人よ
きみの歯が入れ歯になるまでの{ルビ一世=ひとよ}
その時までずっと一緒に居たい

あの遠い山宿に生まれた期待
かぎりなくつづく田舎道の散歩
きみの部屋でともに ....
ベッドが湿っている
湿っていると言うより濡れている
ずぶ濡れだ

予感なのかもしれないと思っているぼく
あまりに突然のことにびっくりしているぼく
かわいらしい
ぼく

ぼくはテレパシ ....
やろうとしていたこと

鍵を差し込むべき鍵穴に
母のズロースを差し込もうとしていたこと
そうだ 父に見せなくては、と思い立ち
犬を連れて落雷を待ち焦がれていた ということ


落雷 ....
風は吹いているか?

生きもののうたを
歌ったことは?


同じKEYばかり繰り返し
打ち込んでいないか?


晒されていたい。
うずくまって。
化石したと
言わんば ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。

生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
青い草の原によこたわる{ルビ石女=うまずめ}よ
おまえの頬は桃色にかがやいている
それは太陽の光がつよいからだよ
かつておまえを生んだ母のあのスマイル
あれはそんな風にかわいてはいなかった
 ....
思い出す海は
目が痛いほどの色だった
いつもその色を
ただ見つめていた
何もなかった
それが嫌で
夢を見たまま
家を出た
何を描いて
いたのだろうか
ここは全てが
固定され
冷 ....
ゴミラは疲れてしまった。
うつむいて
とぼとぼと茶色い海辺をあるいた。

テトラポットが陽気な声で
「あたしはゴミじゃないわよ」と言った。
でもゴミラは知っていた、
テトラポットはゴミラ ....
ここでウエハース島の物語に戻る前に
ぼくのことを伝えておこう
ぼくはどういう訳だか冷蔵庫に閉じ込められている
それは
ある女の子にぼくが酷いことをしたからだ
ぼくはその女の子のことを殺そうと ....
アルルコールは
リタを探そうとしたが
どこに行ったのか見当が付かなかった

「シュトゥルム・ウント・ドラング」
その時だった
ユリイカ研究所に向かって歩いてくる
地質学者のフルボサミン女 ....
それより前のページは切り取られていた



「したがって

ウエハース島は思い出の海に沈むのである

ウエハース島も
ウエハース島の海も
すべては思い出の断片でしかない

私や ....
その黒ずんだ石塀より
実は君のほうが長く生きている
みにくさのまま立っていよ


朝一台も居ないパーキングは晴れやか


力尽きるまで
ひとりで立っていよ



2003/0 ....
ウエハース島の頂には
ユリイカという研究所がある
そこではひねもす
ウエハース島に付いての研究が行われている

あまりにも研究熱心な研究者ばかりなので
島が沈み始めて
ウエハース島の頂の ....
ウエハース島の人たちは
紫芋を食べる

紫芋は皆が食べるが
紫芋を作るのは
作る人と作らない人に分かれる

作らない人は作る人の紫芋を貰って食べる
作る人は自分の紫芋を食べる

ア ....
ウエハース島は
どこかの星の
どこかの海に浮かんでいる
ウエハースでできた島

そこには人が住んでいて
研究者や子供たちが住んでいる

研究者はウエハース島のことを研究している
子供 ....
私と声との隙間で咲くバラの思惟
半睡の岸辺で眼のように
眼……が 硝子空を夢みてうたい続ける
星と息の往還 ここから 土の裂け目が始まった

眼窩にまでさし延ばされた凪の ....
ぎりいん ぎりいん ぎりいん

おっそろしく陰気な目つきして
錯綜した{ルビ鉄路=レール}を踏みしめて
いったり
きたり

ぎりいん ぎりいん ぎりいん

干からびた臓の腑をずりあげ ....
おかあさんおかあさん。

腕がいっぽんしかないおかあさん
にほんあるおかあさんさんぼんしかないおかあさん
よんほんもあるおかあさん無数の
おかあさん。

本を読むうたをうたう食器を洗う道 ....
ご存じの方もおられるかと思うが私はとある詩の批評サイトを運営している。それを始めて、来訪者の方々に接してみてはじめて気づいたことは、「批評」というとちょっと、と後込みをする方が想像以上に多いということ .... こちらにて。↓
http://poenique.jp/mero/46/4611/4611.htm
孤立する、空隙 の、脅威 [組み合うことのない手と手] 凝縮する 太陽 の 欠片 [死はヒトの子供と共に] 有害電波 の 水面 蛾 の 死骸 から 立ち上る ひとつの 囓る ともがら [動輪 が 領域 ....
片野晃司さんのおすすめリスト(295)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駱駝色の黄昏- いとう自由詩603-10-14
世界エレベーター- たもつ自由詩3903-10-14
うねび/くちかげ- 徐 悠史 ...自由詩603-10-13
『渦の女』- 川村 透自由詩8*03-10-10
風のオマージュ_その2- みつべえ散文(批評 ...1703-10-3
詩人のティッシュ(満帆さんに韻文レスバージョン)- 佐々宝砂未詩・独白1*03-9-30
置き場- たもつ自由詩1803-9-30
荒地にて- 徐 悠史 ...散文(批評 ...1003-9-24
肥満譜- 狸亭自由詩503-9-22
恋人よ、君の入れ歯が見たい- 狸亭自由詩303-9-19
ぼく- 黒川排除 ...自由詩203-9-18
ライガー- 嘉村奈緒自由詩703-9-18
Are_You_Wake_Up?- 大村 浩 ...自由詩1003-9-18
私は石である。- 佐々宝砂自由詩24*03-9-14
石女- 狸亭自由詩103-9-14
Co- ねなぎ自由詩203-9-11
ゴミラの消失- 佐々宝砂自由詩5*03-9-11
ウエハース島の思い出_6__〜スーパーストロングガール〜- よだかい ...自由詩803-9-10
ウエハース島の思い出_5__〜シュトゥルム・ウント・ドラング ...- よだかい ...自由詩7*03-9-10
ウエハース島の思い出_4__〜したがって〜- よだかい ...自由詩603-9-10
朝礼- 大村 浩 ...自由詩5*03-9-8
ウエハース島の思い出_3__〜ユリイカ〜- よだかい ...自由詩503-9-8
ウエハース島の思い出_2__〜LLサイズ〜- よだかい ...自由詩703-9-8
ウエハース島の思い出_1__〜ウエハース〜- よだかい ...自由詩803-9-8
境界蝕- 徐 悠史 ...自由詩303-9-7
機関車ー人夫時代ー- 狸亭自由詩103-9-7
おかあさん- なを自由詩803-9-4
「批評」の「根拠」について- ななひと散文(批評 ...1803-9-3
新生- いとう未詩・独白9*03-9-3
孤立する、空隙_の、脅威- ななひと自由詩303-9-1

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