すべてのおすすめ
何を植えるかなんて
考えもなしに
掘りおこした
庭のすみ

やわらかい土の頂きに
雀が降りて
ころころと、まろび遊ぶから
つい、嬉しく振り返って
あの人の面影を探してしまう

幸 ....
きみは激しく泣いていた
初めて背負う肉体の重さと、
もう止まることのない時間の速さに怯えて
予想もしていなかった祝福と、
手荒い歓迎の痛みに驚いて
きみは激しく泣きながら産まれてきた

 ....
会社をやめて独立したという古い友人と
ひさしぶりに私のアパートの部屋で飲んだ
これが意外に儲かるんだよ
と言う友人は、自動販売機になっていた
胸には常にテレビのようなものを映している

あ ....
動物園の猿が
声を食べている
人間の声を
むやみに与えないでください
と、注意書きがあるので
みんなただ黙って
猿を見ている

携帯が鳴った
電話の相手が
ものすごい剣幕で怒ってい ....
あなたがいなくなったシーソーに

わたしはまだ乗っている

もともと互いの質量が

違いすぎた為に

あなたへとばかり傾いて

あまり楽しい

シーソーではなかった

今ご ....
たらいまわしにされているたらいが
私の家に届いた
底のひび割れから水漏れするので
仕事にありつけないのだと言う
私は気の毒に思いひび割れを修理してやった

翌日たらいの奥さんと息子も届いた ....
壊れたら直せばいいが口癖の
父からもらったラジカセは壊れてばかりだった
とくにアンテナはしょっちゅう折れた
そのたびに父は何も言わず修理してくれた
まるでそれが生きている理由であるかのように
 ....
久しぶりに口笛を吹いてみたら口が笛になっていた
何度言葉を発してもフィーフィーとしか音が出なかった
周りの皆は大層大袈裟に哀しんでくれていたが
涙が出ている者は一人も居ないようだった
哀しんで ....
ぞうさんみたいにやさしい目でいたい

くまさんみたいにふかふかでいたい

かめさんみたいにゆっくりでもいい

きりんさんみたいにながくいたい

そらいそげって

ムチ打たれたら
 ....
これから

私、という名の
暴走特急は

成長という駅へ向けて
猪突猛進
進んで、参ります


ですから


危険を伴いますので
窓からお手は
出さないよう

後ろを ....
僕の手が
僕の指が
父の手にみえることがある

どこからか父の
僕を呼ぶ大きな声がきこえてくる
指さす先には誰もいない
声だけが耳に残る

七年ぶりに
父の洋服ダンスを開けた
 ....
食べてすぐに横になったら
牛になった

あんたいい牛だね
人々は私に尋ねる
一番美味いところはどこだい?

牛になったばかりで
まだあんまりよく知らないんだ
私は正直に ....
あんたが欲しがるもんは
全部あげた
せやろ?
欲しいもんは
全部あげた

あんたが欲しがるもんを全部あげたら
あんたはもう何にも欲しがらんようになった
あたしが何を聞いて ....
(前略)
 
地球行きのロケットは
とうに最終を越えて
次の便はなんと
幾億光年先、らしい
 
ここから見える景色は
それはもう
とても素晴らしいの、だけど
流石にそんな長い時間を ....
上辺だけの友情が
まかり通るこの場所で
鼻歌を歌い続けている
窓は全開のまま
 
人々は未だに
その存在に気付かない
 
 
中庭では
明日を夢見るティーンエイジャーが
つまらな ....
つまんない
なんかもう
笑えない
一年中
どうすればいいかわかんない
明確な明日
その先の輝かしい未来
そんなもんフィクション
どうすればいいのかって
一年中
つまんない
ほんと ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
整列、点呼

僕の車しか止まっていない駐車場から
大きな声が聞こえてきた
一、二、三、四・・・
きびきびとした張りのある声が響く

一匹の猿が厳しい目で
小猿たちの点呼を確 ....
ことばは
かけらだ
かき集めて
かき集めて
つくる砂の城が
ひかりを浴びて
窓に飾る花の叫びだ
レースがひるがえり
それは、かけらだ


宿酔いだから
洗濯に行こう
宿酔 ....
人間になったときに
長いしっぽは捨てたはずだったが
ゆうべまた失くしたので
蜥蜴になろうと決心した

体が楽になったのは
まっすぐで生きられるからだろう

背中が陽に染 ....
最寄り駅にあるキヨスクでは
店員のおばちゃんが詩集を売っている
おばちゃんの書いた詩や
駅員の書いた詩や
ホームの柱に落書きされていた誰かの詩が
そこには載っている
地域住民の出した詩 ....
背中の星が重いから
飛翔しても
飛翔しても落ちる
てんとう虫の
ちいさな宇宙

野の草のように
持ち上げたものの重みに
ひとも耐えているが

あまりにも大きなものの中で
あま ....
長い間雨が降らないので
涸れた池がある
長い間話さないので
枯れた声がある
長い間誰とも会わないので
忘れられた人がいる
長い間続きを思いつかないので
書き終えられない詩がある

雨 ....
あなたを通り過ぎた風は
凪いで
睫の高さで追いかけていた
ニ歩先の肩甲骨と
くしゅん、と鳴った鼻
とのあいだに、置いていった

指先にのせて飛ばした
内緒のくちづけの形をした
ふ ....
飛ぶ鳥から抜け落ちた羽根が
地面に墜落する運命に気付かず
いつまでも空を飛び続けていることがある
これを残鳥という

猟銃で撃たれた鳥の
飛び散った大量の羽根が
そのまま鳥の形をして飛び ....
       
      と君は
     言いかけて
    黙ってしまった
   桜の花びらが散って
  一枚が肩に落ちたんだね
  手に取って真近に見たら
  とても薄くて白くて ....
想像したよりもずっと早く
世界は作り変わって
僕だけが一人
真ん中で体育座り
 
バラバラに並ぶ標識には
「これはするな」、や
「あれをするな」、の
禁止の言葉ばかり
 
どうせな ....
凍える手のひらを
りんごほっぺに
ぺったりくっつけ
 
まっさらな
じゅうたんの上に
一人立つ私は
ホワイトプリンセス

 
 
確かここには
ゆらゆら舞い散る
桜の花びら
 ....
音になるまえの おと
歌になるまえの うた
暗く静かな時空の中に
君の居場所は
きっとあった

生まれたばかりの かぜ
一番最初の なみ
弾かれるための弦のように
始まりの場所は
 ....
たらふくに酒を飲み
電信柱にしがみつく

「こらこら、電信柱に上っては駄目だよ」
ちがうの
電信柱の陰から 君を見てみたかったの
少女漫画のそれの様に

ゆらゆら乙女にふけっていると
 ....
望光憂輔さんの自由詩おすすめリスト(190)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つゆむらさき- 佐野権太自由詩37+*07-6-26
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再会- 小川 葉自由詩1207-6-22
- 小川 葉自由詩1007-6-21
シーソー- 自由詩6*07-6-19
たらい- 小川 葉自由詩9*07-6-17
修理- 小川 葉自由詩1007-6-13
ドナドナ。- もののあ ...自由詩17*07-5-25
ぞうさんみたいに- なきむし自由詩607-5-18
成長- 山中 烏 ...自由詩707-5-5
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怖がり- 山中 烏 ...自由詩7*07-4-28
a_go_go- たいにぃ ...自由詩407-4-25
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残鳥- 楢山孝介自由詩18*07-4-3
沈黙- ふるる自由詩16*07-3-24
Re:スタート- 山中 烏 ...自由詩307-3-22
巡回色々- 紅柳みつ ...自由詩507-3-19
創書日和「歌」_予感- 北野つづ ...自由詩10*07-3-16
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