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せかいをあげるよ
そこできみはひとりぼっちになる
おもう存分たのしんでおいで
できる
けどしない

あなたは
わたしに
なんでも

けど
しない
ちか頃では
傷ついたほうが
えらいので

みんなずたずた

わたしは
Tシャツに
「まんこ野郎」

プリントして

まちをあるく
0:52

実験をする。あなたは床に寝ている。ケットがみあたらない。あなたはとても疲れている。投げ出された足。わたしではないものの足。さてこれは椅子です。脚が四本ありますし、座面もあります。椅 ....
あなたがそっと背中を押してくれる
それはただしい
とてもただしい

わたしは
そのまま
押し出されるだろう
外がわへ
産まれるように

しぬように
ひざしが

丁寧にものごとを区別している(明るいところと影と)
かたむいてみている窓のそとがそうされるのを。
床はすこしつめたくて、かたくて、いい。
すこしずつ、ものごとは遠のいていく
 ....
いちばんだめでも
しぬだけさ
わらっていってたのに

あのとき
わらってあげれば
よかった
あるだけのものはみな
さしだしてしまった

のこるのは吸殻と
わずかな
雪をみた
桜をみた
雨をみた

夜のおわりと
一日の境界をみた

ふたりでみた
手をつないだりも
した

ふたりから少しずつ
季節がこぼれ落ちていって
届かないものになる ....
この夜はあかるすぎる
きみが上手に眠るには

だからぼくは
月も星も
希望もしまってしまおう

明日も
あさっても
きみのみえないところへ
しまってしまおう
よるの一時にローソンで
たちつくしたのは
きみのせい

かどの雑誌のコーナーで
まちあわせては
タクシーへ
よるの一時にローソンで

あのローソンはここではなくて
このロー ....
とつぜん産まれるものを
やさしく抱くことができない

なんの用意もなく
みていた
動けずに


みていた
それが
あるときから
そこにとつぜん存在しはじめるのを

ひとり ....
はじめて情事を体験したときそれは情事じゃなかった。情事と交尾はちがうことだとすぐにわかったし、わたしの体験するそれが情事ではないこともすぐにわかった。だから早く子供を作ろうと思った。交尾ならば結果をつ .... 言葉は語られてしまった
壁は塗られつくしてしまったし
すべての曲は奏でらてしまった

実は結ばれてしまった
手紙は読まれてしまった
靴は履き潰されてしまい
皿は磨かれてしまっ ....
それから
すこしだけはなしをした

核心の
すこし手前をうめていくように

ほんとうは
言葉も
いらなかったけど

なんとなく
そうしたほうがいいような気がして

す ....
シルバー
とてもながい時が過ぎた
とてもほんとうとは思えないくらいの

シルバー、
それでもまだそこにいてくれる?

シルバー
みんなが言う
あたしがすっかり変わったって
シルバー ....
似合わない靴をはいて
おもいきりはでな下着をつける
季節のかわりめには
いつもよりとおくへ行こう
説明して
今すぐに
わたしに
女の子のわたしに
それをする必要があったのかどうか

でも

説明なんてしないで
理由なんて持たないで
女のわたしに
説明なんて
しないで
 ....
ある種の恋愛をすると、わたしはかなしくなってしまう。それが順調にいっているかそうでないかとは関係なく。むしろ順調にいっているときに。途方もなく、きりもなくかなしくなってしまう。意味もなく、理由もな .... 動かないで。動いたら動かされてしまう。動かないで。動かさないで。動きたいけど。動かないで。絶対に動かされてしまう。そうして次には自分から動いてしまう。そうなってしまうから動かないで。わたしを愛さないな .... 夏の底では
夜が冷える

縫い合わせた理性では
この泥濘は超えられぬ

凍ったラムを
コーラで溶かす

溶けきる前に
罵倒しに来て
あなたが
あんまりにも
潔く笑うので

わたしの胸に
轍ができた

そうしてそのうち
深い森になった
よごれた指を
水につけて

すこし
きれいになり
水は
わずかに
濁る

わたしを
これ以上
みじめに
させないで
果物はみな少なからず官能的だと思うのだけれど、桃なんてその最たるものだ。たたずまいや、匂いや、舌触りや、もちろん味も。
桃の皮を剥くのって、肌を剥くのとも似ている。薄皮を剥がす感じ。熟れた桃の、 ....
骨のおくに
しまっておいたのを
一瞬でうばわれた
根こそぎ

そのとき
愛って
おもったな
肌を剥き
熱を忍ばせたら
恋になるとでも思っているのか

あの人なら
触れずとも
私を炙る
腐るぐらいに
抱えるほどに
桃を買って
浴槽に投げ入れる

熟れながら
毛はかたく
肌にするどい

桃とわたしの内側は
べたべたしてきている
晴れわたるほど影は濃く
それにかくれて口づけた

陽のもとでなく
影の落ちる場所に恋はあったね
おどろくほど小さな空間におさめられているわたしの心臓
鞄ひとつの荷物も滑稽におもえるほどに

それが
あなたの腕のうちにあって
はじめて機能するなんて

わたしがいつでも捨ててもいい ....
むかし
愛されたら世界が変わるとおもっていた

愛し合うのは
ひとつになることだとおもっていた

でもぜんぜんちがった
愛されるのは
自分は世界にひとりしかいないと思い知ることだっ ....
草野春心さんのはるなさんおすすめリスト(273)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
せかいをあげるよ- はるな自由詩511-9-4
けど- はるな自由詩5*11-8-31
まちをあるく- はるな自由詩811-8-30
実験- はるな自由詩211-8-28
出産- はるな自由詩211-8-28
うつむいて- はるな自由詩4*11-8-26
口癖- はるな自由詩311-8-25
- はるな自由詩111-8-24
ふたりで- はるな自由詩111-8-24
この夜は- はるな自由詩1011-8-24
よるの一時にローソンで- はるな自由詩4*11-8-22
ひとりで- はるな自由詩4*11-8-21
情事- はるな自由詩9*11-8-20
拭われる- はるな自由詩111-8-20
それから- はるな自由詩4*11-8-19
シルバー- はるな自由詩5*11-8-18
きがえる- はるな自由詩111-8-17
説明して- はるな自由詩211-8-12
奪うのこと- はるな散文(批評 ...311-8-11
動かないで- はるな自由詩311-8-11
ラム- はるな自由詩211-8-8
- はるな自由詩611-8-6
- はるな自由詩611-8-4
桃のこと- はるな散文(批評 ...711-8-2
盗人- はるな自由詩511-7-30
じくじく- はるな自由詩411-7-27
べたべた- はるな自由詩211-7-27
快晴- はるな自由詩411-7-23
心臓- はるな自由詩111-7-19
バージン- はるな自由詩611-7-13

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