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悲しくても
涙は流さない
ショートしてしまうのです   
すべてのプログラムがイン・プットされているなら
それでよいはず
機能を十分に果たせるように
あたしがいる、冷たい手をしたその指先に ....
今日の鏡は
流体にちかいのです
あまりにたくさんの欲望を映し出し 
水銀の鏡面に、他人のわたし
髪を短くすぎるほどに切ってしまったまま
ばらばらになった抽象画の 
かけらが流線の色彩を ....
レッドウッドの梢のさき
木漏れ日は森閑のゆらめき

  私のなかで…落ちていきました

  小さな音がかえってきては、
  だからか、そこに声を聞いた気がしたのです
  のどの奥でわ ....
{引用=

大さわぎでなく
ゆっくりと歩む
足の裏に感じる砂の感触を確かめ
けして温かくないけれども
柔らかく反発してくるようなそれを
一足一足 注意深く進まなければ、
見逃してしまう ....
{画像=100104083022.jpg}


その時は
あなたのその手で いっそ
あたしを殺してくれますか

それができぬのならば
最初から好きにならずにいてください
恋心とい ....
選べないのは分かっているのです
でも、もしも許されるなら
別な日であったら
それが難しいというのではないのですから、
三百もの日と夜があるのなら
どうしてこの日でなければなりませんか ....
{引用=

風花が舞っています
ほんの少し顔をあげて
少女が 見上げる
( 幼さをふりおとした横顔は、りんとして )
おぼろげで 消え入りそうな
白い半月が、南の空たかく
午後のクリス ....
R.S.V.P.
それは、きっと
一つの世界の終焉
幕がおりてしまえば

手の温もりをさぐりながら、
かわらぬ笑顔が
かえってくるのに
人のさわがしい声ばかりが
するのです

重 ....
眠たさを誘う 五月の街
Market Street 1200
サンザシの木がほこらしげに 赤い花を咲かせていました
通りを染めるほど 目に映えるほどに
歩きながら目にできる家々の
フラワー・ ....
{引用=
 靴の、物語り

【 冬の靴の同意語が、なんだって?
  仲間はいるのかって? 】
― 冬の寒さを、雨のぬかるみをさえぎる
  保護してくれるものをさがすの、
  心をかざった ....
うつむきながら
老婆があゆむ
右の手にしたほそい杖
すりきれたコートにつつまれて
冬の濡れた芝の上を
さまようように
あきらめたように

差し出す雑誌に
日本のことがかいてあるの ....
 町の誰もがそれを知ったとき、多分、それは、男の女への未練だろうと噂した。
 女とその娘がどこに行ったのか、町の誰も知らず、男に聞かれても皆ただ首を振るだけだった。
 男は、女が灯台のある島の赤い ....
娘は娘で、やはりそんな母親の影響か教育のもと、元気に何事にもとらわれないそんなおおらかな子に育っていた。やたら頭が良く、勉強などしなくても成績もよく、クラスの担任の若い娘のような先生は、クラスをスキッ ....  女の暮らしは、毎日打ち寄せてくる波のように、変わる事がなかった。
 狭い島の単調な暮らしに飽きそうになると、女は海峡を眺めて夢想した。
 海峡の向こう側には、隣国の長く横たわる山脈が夏でも銀嶺の ....
いつの間にか海峡と陸を隔てる水平線は確かさを失い、靄の帯を海に広げていた。
 海峡の向こうには岩肌をみせる山脈と、その手前には昔は燈台守が住んでいたという岩礁に見まがう小さな島があった。
 今、そ ....
空色にそまる
秋の天蓋の幕をあければ
プラタナスの黄葉の並木
衣擦れの人影

{引用=―――――何をかなしんでおるのでしょう。
何を?ばかな 愚かな道化に何がわかるのです。
わかるる ....
{引用=

秋、なのですね

久しぶりにみる陽の
海峡の水の色は、
遊び心を誘った紺碧から
秘密をとりもどし/もどらされた ―◆■□
群青色ににぶく一変していました。

夏を泳いだ ....
{引用=

 こまかく

  こなごなに
くずされるのです 

 支払わなければならない 代償に
 大きく それをさしだせば、
 残ってやってくる 手にするコインの
 ざらつく 他 ....
 流れにあらがい
     生きていた頃が、ありました
       いつもいつまでも
    淀み 聞かされた
 乳房の谷に湧き出る 
哀瀬の流れの
   さだまらなかった

  ....
{ルビ顰=ひそ}めた枝に想いを隠せば
揺らぐ月あかりを帯にまとう
記憶をぬぐいおとす 黒いみずうみは、
深奥の靜かな湖畔から 寂々行きつくこのさきに 
こわされてしまう わたしの予感のする
 ....
力のかぎり追いかけるのは、
自分の力をしんじているかのように
止まることをも知らず
一点に集中した想いのはてなのです

おしもどす秋の風に
それが、遠くにあることなど知らずに
駆け抜ける ....
ながいあいだ 知らずにいた
きっと知らずにいたくて、知らないふり
大学を卒業しても 仕事に糧をえても 結婚しても
ずっと、そこに扉があったなんて、
そのことすらも 気づかずにいた 
わたしは ....
捨てきれぬ
いくじなし
しがらみが 恋瀬の奔流をくじく
あんなにも
四時に 臥所の三方の上 斯界を離れ 
乱れた午後は
広い肩をまるめて
背を向けた

灰蒼色に、空の落ちた緞帳  ....
ものがたる 星から ふってくる
はねのおと
ほろんだ鳥族の 夢が はかなく
僕の部屋の 窓辺に
ながれ つく

星をねがう
走鳥類のまつえいが
ねむる
広げた灰色の つばさが
 ....
いつか やってくると
願っていた
ゆめみた ガラスの靴
わからずに 足にすれば 先があると
いきつけると 信じていた そんな
昔話が揺らぐ あたしの
街のかたすみ靴物語り
      ....
きまってくちびるを かみしめる
きみだから なみだなんか
みせて くれない
 
どれほどの
思いなの
ただ 知りたくて その悲しみは、
きみのやさしい心を おおった
なみだの表面積 ....
水の中でしか 
  生きられないと 
    思っていた
        日々  
きみの
ゼリーの肌に最初に触れた せつな
素人の二人が 不器用に
一つになって
創造が始まった  夏 ....
魔天
Ichiba    魔天市場ニュース

差出人:mephistopheles@maten.co.hell
宛先:詩人様

詩人様限定!  エンジョイ・ライフ  シークレット・キャンペ ....
…… 
ええ、それはもうよく聞かれるのでございますが。
本当のところ、私も理由などあったものかと
思っています。

お偉い先生方は、なにか公式でも探すように、
生き残った者達を類別しようと ....
まどろみは とうとう
流れ 流れ 夢をなう

漂い着いた 海峡の夏に
覚めきれぬ
想いのひらを あゆむ

深遠なうみの果て 
空のはしを ちぎった 白いウミネコが、
つばさを止めて  ....
atsuchan69さんの月乃助さんおすすめリスト(99)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アンドロイド- 月乃助自由詩10*10-2-16
「ピカソ」- 月乃助自由詩13*10-1-23
「残花」- 月乃助自由詩10*10-1-20
Blue_Heron- 月乃助自由詩18*10-1-10
「恋情」- 月乃助自由詩12*10-1-4
Dad- 月乃助自由詩8*10-1-2
午後の月- 月乃助自由詩10*09-12-29
R.S.V.P.- 月乃助自由詩9*09-12-26
アマリリス- 月乃助自由詩16*09-12-20
Toe_shoes- 月乃助自由詩8*09-12-12
Maria- 月乃助自由詩7*09-12-2
「あざらしの島」(4)- 月乃助散文(批評 ...3*09-10-31
「あざらしの島」(3/3)- 月乃助散文(批評 ...5*09-10-17
「あざらしの島」(2/3)- 月乃助散文(批評 ...4*09-10-16
「あざらしの島」(1/3)- 月乃助散文(批評 ...4*09-10-15
道化/◇◆◇◆の秋- 月乃助自由詩8*09-10-13
秋▼- 月乃助自由詩13*09-10-8
古代魚のうろこ- 月乃助自由詩9*09-10-7
「珊瑚」- 月乃助自由詩7*09-9-22
靴のみずおと- 月乃助自由詩5*09-9-11
スタジアムの夢- 月乃助自由詩7*09-9-8
やさしい扉- 月乃助自由詩3*09-9-7
「柵」(しがらみ)- 月乃助自由詩5*09-9-6
Ostrich/駝鳥の願い- 月乃助自由詩8*09-8-30
a_fair,_brown,_trembling_woman- 月乃助自由詩7*09-7-17
悲公式- 月乃助自由詩8*09-7-16
「愛生」(あいおい)- 月乃助自由詩10*09-7-8
Service_Point- 月乃助散文(批評 ...3*09-7-5
ビルケナウからの手紙- 月乃助自由詩7*09-7-4
「初枕」- 月乃助自由詩6*09-7-3

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