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果てしなく続く乾いた砂地が
太陽の熱で温められ
そこに幻の水が出現するように

終わりなく続く乾いた心が
生きたいという気持で温められ
そこに幻の言葉が出現する

私の詩とは
そんな ....
そこはいつも夕暮れで
暗く沈んだ花園
ある時
一匹の鮮やかな蝶が生まれて
その上を軽やかに舞い始めたのです

私は長いこと
絡み合う植物でした
痩せた葉は光合成を忘れ
さりとて枯れる ....
あなたの唇と
わたしの唇は
近づけば引かれ合い
重なり合います

だからわたしたちの引力は
この地球よりも強いのです

月の引力で
潮の満ち引きが起こるように
あなたに近づくと
 ....
もはやこの世界は荒廃していて
私だけが正しいのだと
私が世界を正しく導くのだと
そんな狂い方をして
私は少年兵団を結成します

何百人もの美しい少年たちを
戦場に向かって行進させます
 ....
あんな色の
月の光に照らされては
わたしたち
色彩を失っていくばかりの
ようですね

あんな色の
夜空に月を浮かべられては
わたしたち
月以外にお友達が
いないみたいですね

 ....
無残にも
切り離されてしまった私達が
無意識に吐き散らした
ため息の中

そこに燃え残りの灰があり
それは空を覆って
雨となり落ちるのです

だからここに降る雨は
川を汚してしまい ....
いつの頃からか
私の中に紅蜘蛛が
息づいています

最初は上品に
一匹だけがあなたのもとを
訪れたのです

あなたの爪から糸を引き
あの伝説の糸であると
信じさせようとして

 ....
私は時々
雑踏の中へと
足を運びます

人々の声と
足音と
それらのざわめきから
あなたのささやきが
生まれてくるようで

太陽の熱で
大地から水蒸気が昇り
その粒は集まって雲 ....
こんな寒い日は
ひとりの部屋で
暖かくなった時のことを
想ってみます

私は緑あふれる
公園へと出向くでしょう
そして地面に落ちた
木の葉を探すのです

役目を終えていないのに
 ....
終わりが見えないほど
想い続けた夜のこと
私の中で舞踏曲が
鳴り始めます

もはや私のためには存在しない
あなたも一人の人間であることは
間違いないのです

だから私は人間にではなく ....
今日もまた
あなたのいない夜が来て
私の裸体に
常夜灯が点々と灯ります

あなたの吹きかける息だけが
ランプの中で揺れている
赤い炎を消すことが
できるのです

一つ一つ
あなた ....
私とあなたが
星砂の浜辺を歩きます

くりかえし
打ち寄せる波は
過去から未来へと
永く続いている
時の呼吸です

波に乗せられて
次々と浜辺に
打ち上げられる
星の形をした砂 ....
あなたに出逢ってから
私は雪原となっていきます

本当の私は
もうどこかに埋もれてしまって
私はただの一面
白く変わっていくのです

あなたの目にも
私は何の色彩も持っていない
存 ....
あなたに愛される
蝶のようには
なれなかった日

私は一匹の蛾となって
その燐粉は七色に
辺りに飛び散るのです

私の周りには虹ができ
私は私の毒に
やられてしまう

あなたは ....
あなたを待つ部屋で
私は時々シチューを作ります
その時は月桂樹の葉を
一枚入れておくのです

入れると入れないでは
香りもずいぶん違うのですが
あなたのいない部屋で
私は夢を見るのです ....
大切にしていた小鳩を
私がそっと取り上げて
早く大きくなりなさいと
あなたの耳に囁きかける

男の子なら
強い猟師になるべきだと
お父様もおっしゃいました
お父様は自由に空を駆け回る
 ....
海はどこ?
と言いながら
あなたの中で果ててゆく

海が見たい
と言いながら
あなたの中で消えてゆく

海に行くわ
と言いながら
あなたの中で力尽く

優しい光の街灯が
石の ....
お帰りなさい
心から待っていました

やっと帰ってきて
くれたのですね

あの人はもういません
赤い赤い波が押し寄せて
あの人は一瞬で
さらわれてしまったから

私はこの浜辺に残 ....
前田ふむふむさんの三条麗菜さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蜃気楼- 三条麗菜自由詩12*07-4-18
花園- 三条麗菜自由詩10+*07-4-3
引力- 三条麗菜自由詩15*07-3-17
少年兵たち- 三条麗菜自由詩15*07-3-12
海辺の夜- 三条麗菜自由詩12*07-3-2
汚れた川に- 三条麗菜自由詩11*07-2-14
紅蜘蛛(くれないぐも)- 三条麗菜自由詩5*07-1-25
ささやき- 三条麗菜自由詩17*07-1-12
眠れる都市- 三条麗菜自由詩7*07-1-4
舞踏- 三条麗菜自由詩8*06-12-29
常夜灯- 三条麗菜自由詩16*06-12-21
星砂- 三条麗菜自由詩17*06-12-14
雪原- 三条麗菜自由詩10*06-12-5
虹のドクガ- 三条麗菜自由詩15*06-11-29
月桂樹よ太陽を呼べ- 三条麗菜自由詩9*06-11-25
アドニスの小鳩- 三条麗菜自由詩13*06-11-21
海は近い- 三条麗菜自由詩12*06-11-18
ナルシスの帰還- 三条麗菜自由詩606-11-2

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