柔らかくって
小さくて
ふわふわしてて
つぶらな目でこっちをみてる
部屋中を走り回ったかと思うと
僕の腹の上で寝ている
愛しい僕の愛猫
甘えていいんだよ
もっ ....
たった5分走らせた
あなたの指先が
とても純粋に
白紙を色付かせてゆく
白紙で良かった
あたしは
ずっと
あなたにこうして欲しかったんだわ
君に
君の心と僕の言葉が反対を向いてどうしようもない時は
僕のことをへちまのちんちくりんと見なして
うっちゃってくれればいいよ
僕は少し酢とかにんにくとか
鼠の尻尾とか ....
太陽ちょーだい。
あたしはどんなに頑張っても月にしかなれないから。
自分で光ることは出来ないの。
誰かと一緒じゃないと無理なんだ。
ちょーだい。
ちょーだい。
あた ....
花の季節
甘い香りに誘われて
気が付いたら
ベルを鳴らしていた
君ん家の
ひとりぼっちの
1日のなかを
私は回遊する
自由かもしれない
不自由かもしれない
空はまだまだ遠いよ
沈められた
まだまだ浮き上がれないよ
水上の世界に焦がれてしまう
空 ....
薄暗い狭い部屋で
僕は机のろうそくの炎見とれて
冷たいため息をはいた
一歩外に出れば広告や店の看板の光で満ちた
都会の光がふってくる
僕はその光から逃げ
自分のぼろ ....
ぼくは詩人
何を求めるわけでもないが
求める何かがある
今日もまた
朝の散歩をしていると
石段に出会いました
おもむろにのぼってみる
苔むした両脇はその歴史を感じ
....
今日も窓辺のてるてる坊主は
ひとり 濡れて
ひどく 濡れて
雨粒 ぽとり
あなたの気持ちは分からなかった
週間天気予報(の降水確率)よりも
けれどずっと晴れなんてあるわけなかった
「 ....
今日も独り
「別れよう」{引用=
つけっぱなしのTVで恋愛ドラマをやっている
どうせこの二人は台本に従ってくっついたりは
なれたりを繰り返すと ....
一行で勝負しようぜ僕たちの愛する言葉がグーチョキパーで
駅前でカップチーノを飲み干して横山剣からギャラを受け取る
君は何故毎年秋に亡くなるの、紅葉だからよ、 ....
この世界の人間はみんな自分が一番賢いと思っている
「自分より優れた者は五万といる」
口でそう言って自分が一番謙虚な人間だと心の中で思ってる
自分よりおいしい思いをしている者を見ると
何故か ....
この感じ
血が降りてくる
この感じ
嫌な熱さと
嫌じゃない熱さが
混じり合い
わたしの考えを
奪う
そして
血の塊と一緒に
流してゆく
どぷ
どぷ
どぷ
この調子で
その ....
心地よい春風を浴びて
深夜の疎水沿いを歩く
両手を上げて背を伸ばす
清らかな空気を肺に送り込む
どうしてかな?
日曜日には雨が降る
頭で考える世界なんて
....
投げたき言葉の数だけ
後悔が増えていく。
投げ残した言葉の数並みの
自己嫌悪が積み重なる。
君を
と、言いかねて
笑いで誤魔化す時
誤魔化し切れない
屈折が心中に拡散する
....
ぼくは詩人
言葉をつなげたものは
単純な言葉の和ではなく
積や累乗に拡大する
今日もまた
朝の散歩をしていると
フラスコに出会いました
丸底フラスコ
物質と物質を混 ....
どしゃぶりの雨の中で
僕は大粒の涙を流しながら
自転車を全力でこいでいた
頬にあたる雨がちくちくしていたかった
どうせ僕なんか醜いだけさ
他人はぼくの欲しいモノを持ってい ....
繋いでいた手が離されて
ぼくは一人になっていたよ
孤独がこんなにせつないものだと
君を無くして初めて知ったよ
ずうっとずうっと一緒にいると
勘違いしてたのは僕だけ
....
二匹の天才犬がいた
共に言葉を理解し
自分を理解した
一匹は縄を離れ
人として愚鈍な自由を手に入れた
一匹は言葉を捨て
精神の牢獄から解き放たれた
二匹の名は
....
公園に着いたがエリカはいなかった
大きなため息をついて腰を下ろした
ふと、自分は何故こんなにがっかりしているのかと
疑問に思った
エリカという名前を知っているだけであとは
....
国道に面した真新しいホテルで
五回目の夜を寂しく過ごしている
激しい雨音を掻き鳴らす春は
去年よりもずっと冷酷だった
ルームライトに浮かぶ哀れな影
照らされる白髪を何本か引き抜いても
....
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
いいことをしなさい。
あなたがひとりでしぬのではないのですよ。
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
あさ ....
「恋してないのに恋の詩がかけるんるんですか?」何年か前にある女性から問われた事がある。その人は小説を書いていて、自分が必ずしも体験していない事も書いているのに、詩は気持を書くもの、そういう気持になるき ....
わがまま暴君
好きな時にしたい事をやりたいだけ
毎日ガハハと笑うだけ笑って
疲れたら立派なベットで大いびき
農民達は重税に苦しみ
今日もまた何人か飢え死にを
兵士達は他国との戦争で傷つ ....
時計を見たらもう12時をまわっていた
僕のバイトしているバーは
7時から3時までの夜間運営の
なんとも珍しい店だ
店内はテーブルが4っつとカウンターだけの
やや小さい店だ ....
彼女は僕が近づくのに気付くと
顔を下にしてうつむいてしまった
ぼくはそんなことは気にせずに
彼女に一歩一歩確実にどんどん近づいていった
そして彼女の隣におもむろに座り込んで
....
立ちはだかる突風の勢いに弱まる気配はなく
豪雨と雷鳴がうちつける激しい嵐の予感さえする
冷たい風が骨の髄まで凍みてきて
奥歯がガタガタ言い始める
だから俺はぐっと強く奥歯を噛み締めた
猛 ....
朝日に気が付き
のろのろと起きあがりカーテンをひらき
頭をかきながら洗面所に向かい
顔を洗い適当に歯を磨き
トーストを2枚焼きマーガリンを塗って
サクッと食べた
そ ....
今日、俺は死ぬはずだった
未来の自分の背中に、ある日モヤがかかり
日に日にぼんやりとその後姿が濁りだし
ついには全く見えなくなってしまってから
もうずいぶん時が経っていた
ある日、俺 ....
愛しき人へ
あなたに積み重なった苦しみに
どうか終止符を打たせてください
歪む顔は見たくない
震える背中は見たくない
さようならと
小さく手を振って
安らかにと
瞼 ....
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