美術の先生が
黒と白だけは
どんなに絵の具を混ぜても
作り出せないのだと言っていた

そんな貴重な色の絵の具は
どんな材料で作られ
どこの国の工場から送られてくるのだろうかと
想像をめ ....
雑貨屋で見つけた黄色いとんがり帽子。
絶対似合うはずは無いんだけど、買った本人もびっくりの衝動買い。
タンスから黒いタートルネックと青いパーカを引きずり出して
とんがり帽子で目元を隠せば
私の ....
星飛雄馬のお父さんが
ちゃぶ台をひっくり返したのは
実は
たった1回らしいと
誰かがブログで話してた

怒鳴って
声を荒げて
破壊して
それは新たな怒りを呼んで
そうして
本質は ....
頭を振りながら

そんなのはちがうと

胸の中で呟いて

もう一度

自分の目の前の世界に

焦点を合わせる

強くなりたい

強くなれ

現実に打ちのめされても

 ....
{ルビコ=こ}ース上の 太陽を踏みつける いつもの時間

{ルビち=ち}ょうど 感じていない を 感じているはずだ

{ルビ螺=ら}旋する 輝きの変動に 惑わされる頃に

{ルビ二=に}千 ....
記憶の奥に忘れられた記憶が

ひっそりと泣いていた

色あせしていた僕が君を書いた

似顔絵は何も言わずこっちを見て

ほほえみかけている

君が一生懸命育てた花は

枯れてい ....
知らず知らずに僕と君は離れていく

どんなに一緒にいても

どんなに手を繋いでも電話をしても

メールをしてもおしゃべりしても

過去はいつしか現在にながされて

少しずつ削れてい ....
気持ちのいい場所で

気持ちのいい格好で

吹かれていたい

風に

ただ、風に
壁に掛けられたピアノの旋律
打ち寄せ返す波のような心地良さ

雨上がりの夜空は憂いを帯びて
流星群から一つ離れて泳ぐ

ボクはナニヲすればいいの?

一匹狼にバウリンガルを使うとこう言 ....
アスファルトから突きだして

咲いていたタンポポが

とてもちからずよく見えた

僕らが作る未来は

僕らにまかされている

僕たち次第で未来は変わる

心はそうつなが ....
ここはどこだい?

僕は自分自身に尋ねる

訳も分からず僕は歩き出した

不安で満ちた

道のりの過ちに気づかずに

いろんな種類の悲しみが滴になって

バケツをひっくり返した ....
おはよう

おはよう

その一言で今日が始まる


いってきます

いってらっしゃい

その一言で今日もやる気が出る


ただいま

おかえりなさい

その一言で今 ....
昔から怖かった

♪ボクの大好きなクラリネット
 パパから貰ったクラリネット

この歌はコワイ

♪とっても大事にしていたのに
 壊れて出ない音がある

象徴しているすべてがコワイ ....
竹やぶ焼けた
死体が出てきた
竹の煙に燻されて
肉の良い匂いがした
警察の人が毛布にくるんで
運んでいた
うぐいすの鳴く木の下を
真新しいランドセルの小学生が
二人、三人と通ってい ....
ありありと今日の空の雲が
まばゆいオレンジ散り散りに
何より 平凡な明け方に
おめでとう
退屈っていいことなのね


どこに自分がいるのか
分からないときって 多いけど
 ....
「この花きれいだね」


あなたは美しさの形を指先でなぞると
風の誘うままに微笑み


未だ慣れぬ白い感触を確かめながら
おぼつかない足取りで
わたしの半歩先をゆっくりと歩む

 ....
俺が書くものが詩であるかどうかは二の次だ
大切なのは俺が馬野幹であるかどうかだ
ぼくは詩人

同じものを見て
何かが違うと思う疑問は
この世には何一つ同じものがない
ことを忘れているからかもしれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
化学者に出会いました
 ....
剣士がドワーフに めくばせをした
魔法使いが呪文を となえはじめた
ぼくはあわてて お姫さまをマントにかくした
「汗くさいわよ」
「うわ ごめん」



●関連作品→http://po ....
ぼくは詩人

何が現実で何が夢なのか
寝ても覚めても同じかもしれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
野原に出会いました

誰もいない
寝転んでみると気持ちがいい
目の前 ....
ぼくは詩人

星は自分で探すもの
幸せは自分で見つけるもの

今日もまた

朝の散歩をしていると
少女に出会いました

 星を探しているの

しゃがみながら熱心そう

朝に ....
ぼくは詩人

どんなときも
どうにかする気持ちが大切

今日もまた

朝の散歩をしていると
少年に出会いました

空を見ながら
不安そうな顔をしていました

 雨が降ると
 ....
春も終わりに近づき
もどかしい気持ちになったり
夏がすぐ傍で足音を立てるのを聴いたり
そんな風にやり過して
日々は流れていく

白い雲に乗ったり
虹の橋を渡ったり

子供の頃に見てい ....
今日のアサ
ボクは
コドクを食べて
ヒトリを飲んだ
ブラウン管に映る
キョウキを目にしながら
ムカンドウに
ムジカクに
ムヒョウジョウに
コドクを食べた
酷くクウキョな
時間が過 ....
夜が静かに震えて
雨が残した雫の音を
途切れ途切れに数えていた

置いてきたものとか
残してきたものとか
そんなに遠くではないけど
もう帰れない日常を思い

少しだけ寂しくて
無意 ....
触りたかった
風景を

朧に
格納した

ひとつ風鈴がなる
そこは空き地だった
人影もない

空気の抜けたタイヤが積まれていた

交差点の信号機の
信号の変わる音がする

聞こえなかった声や
話さなかった言葉

みつかならないように
こ ....
日陰は 降り積もりはじめた頃の
うぶな雪 白く内側に抱えていて
ひっそり 溶ける

溶けたつものは 眠る
とどかれること なく
聞きたいよ君の歌を

お願いだ聞かせてくれ

僕をもうこれ以上悲しませないでくれ

これ以上僕をもて遊ばないでくれ

君は僕のことを古い壊れた

ブリキのおもちゃくらいにしか見てな ....
ぼくは詩人

当然に気がつくきっかけは
ほんの些細な偶然である

今日もまた

朝の散歩をしていると
お地蔵さんに出会いました

顔はやさしく笑っている
出会った人にそっと
話 ....
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