すべてのおすすめ
花はいつか咲く。雨はいつか止む。大衆はその言葉を信じた。
桜もいつか散る。君も僕もいつか死ぬ。現実はそう答えた。
いいか、死とは旅立つことじゃない。無くなる事だ。
僕は言う。目の前にいる無知 ....
道中 キモミミズは、兄の横顔を見ていた
兄ちゃんの髪はヤモリのお腹みたい
橋の苔はツルツル
足の甲はトゲトゲ
今からケイバに行くところ
葉が踊りざわめつく
天井から、アナウンス
....
電気椅子で処刑された人が、縛りつけられたままがたがた震えている。震度4。舌は重力に従って垂れているがその方向、舌とも斜め舌ともとれぬ方向へ農耕は続けられていた。いつまでも発芽しないものにこだわりを見 ....
ある初老の男性が言った
「恋は山登りのようなもの」
「頂上に来たら
あとは下るより仕方ない」
わかっているさ
何度も聞いたような例え
....
捨て金魚をした
近所に川がなかったので
人の多い駅前に捨ててみた
金魚だってわかってもらうために
「大学と手毬です 可愛がってください」とでっかく書いた
気になって一日に何回も駅 ....
全身黒ヘッドフォンが千羽飛ぶ 都会の空に響く雑音
*
一羽からは TOKYO-FMのハーフのDJの声
(猛暑苦)
一羽からは ソフマップに行くとかかっている歌
(広東語)
一羽から ....
{引用=さて、ひと思いにやってみようか。
どうきりだしたらよいのか。
「アルフレッド・プルーフロックの恋歌」 T・S・エリオット}
さあ、一緒に出かけよう、私とあなたと
....
クーラーが壊れたので暑くてたまりません
床屋さんは窓を全部ひらきました
床屋さんは手をよくあらって
よごれて刃こぼれした剃刀を捨てて
血みどろの店内を掃除しはじめました
明日は火曜 ....
骨をください。あなたの骨が欲しいんです。早くください。何をやっているんですか早く。出してください。今すぐこの場で出してください。この壺に入れてください。もたもたしないでください。人の目を気にしないでく ....
俯瞰するものはあと少し 様子を見なければならないようだ 揺らされるついたての向こう 枠が捕らえられぬ季節が風景の 強いた閉塞を飼いならす椅子の上に 老いたる目がかぶさる本の文字は幼い 子供の手を引く両 ....
以下のページにおいて、誤植・欠落のある事が判明いたしました。これは
まったく作者の意図しないものであります。作者、関係者の皆様、そして
読者の皆様に、謹んでお詫び申し上げます。
人生は生き甲 ....
俺がまだ子供の頃
あんたの息子達と仲がよくて
近所の子供達とも一緒になって
よく遊んだものさ
ある日、俺はあんたの家で
いつもの連中と一緒に
お化け屋敷を作ったんだ
窓をふさいで、部屋を ....
「アベックが歩いているよ」などと言おうものなら
君はすぐ口にするのだ
「今時『アベック』なんて死語。『カップル』って言えよ!」
君は他の死語には何も言わない
「チョベリバ」だろうが「胸キュン」 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10