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輪郭の街が
徐々に織りをなし
時計はだらりと腕をさげ
ほぅい ほぅい と歌う
海にでると
肌がちりちりと
焼ける心地よさが
足跡にたまって
潮に吹かれた
8mmフィルムが
からくり ....
きれいな女やった
絹ごし豆腐みたいな肌してたわ
几帳面な女やった
後ろ髪をよー梳いておったわ
早起きな女やった
いつもせかせか働いとったわ
芯の強い女やった
最後まで別れへんって ....
そこに入るべくして、入ったかの如く
キチリと仕舞われていた
トランクの中身。
交互に並べられた歯ブラシ、206本。
一本一本、薄い渋紙で丁寧に包んで、
その、・・・。
歯ブラシは何故か、白 ....
目蓋のスクリーンに映る
真綿の円
闇にヒラク
雷魚が迷う 落ち着いて
すべての道は 雷魚の尾鰭のあとにつづられ
ゆるやかに くせのない書となる
ハンバーガーのように 同じ味 ....
24歳 買い物にゆく
湿った月のような太陽の光の中
ラヂオ体操の帰りに見た
雨上がりのあさがお
そこに行ってしまった
8歳のはずの世界
今にも零れそうに
鮮やかなアサガオはゆ ....
たくさんの僕は
筋子のように
よりそって
鱒のお腹で ねむります
生まれたての 赤ん坊のように
涙を流さずに泣けたらいいのに
最近 僕は
大声を出すことがなくなったから
口を結んだ ....
道中 キモミミズは、兄の横顔を見ていた
兄ちゃんの髪はヤモリのお腹みたい
橋の苔はツルツル
足の甲はトゲトゲ
今からケイバに行くところ
葉が踊りざわめつく
天井から、アナウンス
....