すべてのおすすめ
白い牛が見たいというので
柵のところまで案内しました
ちょうど啼いているところでした
確かに牛は白かったのですが
着ていたワイシャツの方が
白と呼ぶに相応しかったかもしれません
それから事 ....
01
潜水艦が勝手口から出航する
数名の水夫と
グランドピアノを一台乗せて
裏面にへのへのもへじが書かれた広告は
窓を開ければ
風に飛ぶだろう


02
電話会社から届いた明細を ....
ぶつぶつ
ひとりごとをいいながら
ひとが
えきのかいだんをのぼっている

おそらく
なにかたいせつな
くんれんをしているのだろう
ことばをはっするたびに
すこしずつ
もれていくもの ....
ひとが
しをかいている
ひとは
しをかくのがすき
かいていると
こころが
きれいになる
きぶん
しをかくひとのことを
しじん
というらしい
ちなみに
しにん
とよぶと
 ....
女は消印を食べ続けた
消印を食べなければ生きていけなかった
医者には病気のようなものだと言われた
普通に届く郵便物だけでは
必要な量は満たせなかった
子供のころは
両親が女のために手紙を書 ....
こうえいの
ぷうるで
しんでいるかのように
ひとが
かんせいをあげている

いきているひとは
ときおりじょうずに
しんだひとの
ものまねをしてみせる

そして
みずのしぶきをみ ....
みちている
ろじょうに
ひと
もしくは
ひとにちかいものの
こえ


こうさてんに
まいにちあった
はなは
いつしか
おかれなく
なった

あのひとも
どこかで
は ....
長い耳のようなものに
巻かれている
なでてみると
自分の耳なのだと気づく
近くでは耳が産まれている
いくつかは知っている耳で
いくつかはよくわからなかった
産まれてきた耳は
自ら声を発 ....
人は屋根をつくった
雨から家族を守らなければならない
自らの肉体を守らなければならない
濡れてはならない
濡らしてはならない
壁も柱もつくることを忘れ
屋根だけがどこまでも広がっていった
 ....
ざわめいている
てと
てあしと
あしと

ならんでいる
そして
すこし
おしかえし
ている

ひとは
よなかに
やさしく
しんどうする

ざわめきを
すみずみまでつた ....
脱税しました
空は晴れていました
脱税したお金で
スポーツカーを買いました
お金が足りないので
模型のスポーツカーでした
海の近くでした
風に匂いがありました
一輪車が得意でした
上 ....
こくどうぞいの
みんかの
せまい
げんかんさきに
すいそうが
ほうちされている
あまみずがたまり
みずは
じょうおんのまま
やはり
ほうちされている
かつて
そのなかには
ち ....
せなかに
けいさんきをうめたのを
わすれたまま
ひとは
いた

ひふのうえから
るうとのあたりを
おしてあげた

ひとはときどき
ひとであることを
わすれてしまう
らしい
こうえんの
みずのみばのしたに
にんぎょうが
おちていた

きぎの
こずえのあいだから
いっしゅん
みえたこうけいだったが
そばでは
ちいさないきものも
いのちを
いとなんでい ....
そして
けんこうこつ
があり
かどを
うせつする

また
けんこうこつ
につきあたり
させつする

いきどまり
けんこうこつ
のにおいと
なめらなかな
しつかんが
ただ ....
犬の耳の中へと
廊下は続いている
途中、川が流れている
小さな川なので
小川なのだと思う
手前に椅子が一脚
置きっぱなしになってる
本当は小川を見て座りたいのに
ネジのようなもので固定 ....
ひとが
ゆめを
みているの

それとも
ゆめが
ひとを
みているの

ふるい
ひょうしき
のようなものがあって
おとがしている
あのさきに
うみがあるの

ひのあたる
 ....
べらんだでは
せんたくものが
かぜになびいていた
にわのしきいしを
あるけば
かげがおちた
さいごのひ
しらないおじさんが
ちちとはなしをしながら
いえをのあちらこちらをみて
しき ....
はざくらがきれいだった
るうとのけいさんはいつも
にがてだった
すしやにかくまわれてる
ごうとうのせんたくものにも
すずしいかぜがふいた

+

ははに
るびいをかってあげた
に ....
エレベーターの中は
どこまでもお花畑でした
見たことのあるような花ばかりだったけれど
すべての名前を言い当てることは出来ませんでした
ああこんなところまで来てしまったのだなあ
と感じて
中 ....
とりが
わたしをねむり
わたしが
とりをねむる
しんや
ばすか
とらっくか
おおきなくるま
のようなものが
いえのまえを
はしっていった
とりや
わたしが
めをさましたりゆう ....
ただそらだけがある
ひとも
たてものも
どうしょくぶつも
わすれて
すみずみまで
ひろがっている
きおくのそとがわから
ことりがいちわきて
はばたこうとすると
そらはきように
み ....
カブトエビ、という
小さな甲殻類がいるそうですが
さっきから門の前では
牛に良く似た人と
人に良く似た牛とが
縄跳びをしています
縄跳びが終わったらあの人と牛に
カブトエビの話を聞い ....
窓にはまった網戸を見ていた
それからちゃぶ台の上のスプーン
同じ方向に三本並べられていた
これママの、これパパの、これぼくの
暑かったと思う
そのことで汗もかいていたと思う
数年経って
 ....
晴れた日に
ひばりの鳴き声を聞きながら
地雷を踏んで遊ぶ
僕らはまだ
子供のまま
誰が一番遠くまで脚を飛ばせるか
競い合って
ひばりの鳴き声を聞きながら
でも、もうちゃんは間違えて
 ....
夜が更けるころ動物園の園長は
動物たちに泳ぎ方を教えます
本当は水族館の園長になるのが
動物園の園長の夢でした
一番泳ぎが得意なのはゴリラで
それ以外は身体の大きさに関係なく
だいたい普通 ....
お父さんの背骨の近くを押していく
淋しい箇所がいくつかある
大きくなったら学者かバスの運転手になりたかった
と、よく言っていた
結局学者にもバスの運転手にもなれず
十年前に地方の小さな薬局を ....
イクラ丼が食べたい
キヨシマツモトは突然に言う
案の定僕のポケットには
北へ向かうチケットが二枚ある
キヨシマツモトでは本日も医薬品が大安売りで
僕はまったくの文系だけれど
キヨシマツモト ....
あんなに痩せっぽちだった友だちが今はひとりぼっちになってた


スリッパを並べると自分にもお客さんがあるみたいで嬉しい


ウォーリーを探せ、と言われてウォーリーしか探さないような子でした ....
犬小屋の中でお父さんとお母さんが
おままごとをしています
春の陽が一番良く当たるお庭で
せまいね、と言いながら
それでもきれいな身なりで
プラスチックの食器を並べていきます
  きょう、の ....
ルナクさんのたもつさんおすすめリスト(288)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の休み- たもつ自由詩4*07-4-24
小詩集「言い訳」(01-10)- たもつ自由詩1007-4-23
くんれん(ことば)- たもつ自由詩1607-4-23
くんれん(し)- たもつ自由詩1207-4-22
愛称- たもつ自由詩1607-4-21
くんれん(ものまね)- たもつ自由詩607-4-21
くんれん(こえ)- たもつ自由詩607-4-20
耳の産声- たもつ自由詩1007-4-20
屋根をつくる- たもつ自由詩1607-4-19
くんれん(なみ)- たもつ自由詩907-4-19
脱税- たもつ自由詩1307-4-18
くんれん(ねつ)- たもつ自由詩807-4-18
くんれん(しゅうせい)- たもつ自由詩607-4-17
くんれん(かし)- たもつ自由詩907-4-16
くんれん(いきどまり)- たもつ自由詩607-4-16
停留所- たもつ自由詩707-4-15
くんれん(ゆめ)- たもつ自由詩11*07-4-15
ひっこし- たもつ自由詩807-4-14
春に過ごす- たもつ自由詩19*07-4-14
足元- たもつ自由詩1207-4-13
すいみん- たもつ自由詩1007-4-13
そら- たもつ自由詩32*07-4-12
小さな甲殻類- たもつ自由詩807-4-12
見ていた- たもつ自由詩807-4-11
ひばり- たもつ自由詩1607-4-9
童話(朝焼け)- たもつ自由詩1107-4-8
金属は湿っている- たもつ自由詩17*07-4-6
北へ- たもつ自由詩507-4-4
決算- たもつ短歌1507-4-4
おままごと- たもつ自由詩707-4-3

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