君は最近空を飛んでいるだろうか。
この場合の飛ぶとはつまり、想像する事だと思ってくれたらいい。
想像とはつまり、意識を対象に投影する事、
または自らを解き放つ事だと思ってくれたら ....
詩らしい詩をかけずにいる
それもまた詩か
七色に照る日の光は鬼のようあつさで
単色の空は優しく私をつつみこむ
その空は私にこたえ
日の光とは違った色で私をほめる
もうその手を はなしていいよ
かなしいきおくから
私たちは歩き出すから
憎しみさえもありがとう
あたしは こういうおとなになれた
やさしく素直であることを心から願えるような ....
アメリカの影
その熱の香り
ケチャップほどの
絶望
午後4時
風
ロサンゼルス
肉は果実のように
雲の階段
水色のむこうに
宇宙
....
じゃぶじゃぶと
水音立てて 顔洗う
真夏の恋の
すっぴん勝負
心に響くモノに
出会った時、
あなたを呼んでしまうのは、
ふたりでわかちあいたいからだと
思うんです
明日も生きていてね
と君は言う
たとえ明後日生き返るにしても
明日君が死んでしまったら
やはりそれは悲しいから
明日も生きていてね
と君は言う
なにかをかなしがるような眼で
ど ....
太陽が
触れるほどに膨れて
私の頬の辺りを
じりり、と焦がしている
へばりつく髪の先に
小さく火が灯って
そのまま燃えたいと願う
溶けてしまえたら、と
その日
世界 ....
どこにでも駆けつけて
何でも解決して
誰からも尊敬される
そんな自分 夢見たんだ
精一杯努力した結果
どこにでも駆けつける
体力が持たないし
何でも解決する
専門外はパス
....
ある日 空から降りてきた天女が落していったものは
見えない糸で紡がれた 不思議なふしぎな羽衣でした
その羽衣をひとたび身にまとうと
至福をもたらす 天上の舞を踏むことが ....
セピアいろした靄のなかでは
柄物を照り返す鬼火は見えない
(ふやけたエナージーが衰退したからか)
そして 空洞化した脊椎のなかにも
白物を跳ね返す漁火は見えてこない
(病んだ血が淀んでしまっ ....
薄いベールに包まれた
幻想を破って
わたしまでたどり着いたら
存在の重さに
音を上げるだろうと
こころのどこかで
分かっていた
根性なしめ
いつまでたっても治らない
あきらめて期待してを繰り返し
いつのまにか悲しみさえもいつものことになった
がんばれないと母が言う
もうだめと家を飛び出していく
残されていくわたしといもうと
....
生き物は、息物です
生きるは、息るです
動物は、導仏です
動くは、侑ごくです
会話は、解和です
話すは、放すです
休憩は、求恵です
寝るは、音るです
仕事は、志毎です
働くは、勞くです
食事 ....
君の声を聴くと
絶望するんだ
I hate you
それでも
I need you
狂っている世界
濁っていく視界
It's a nauseating world
それ ....
あるひとが言った
世の中の戦争は
おとこが起こしたもの
おんなには罪の無いはなし
そして
ほかのあるひとが言った
そんなおとこを産み
育てたのは
わ ....
夕陽が呼吸する
昼を吸って
夜を吐いてゆく
夕陽が広がる空は
とてつもなく大きいけれど
その呼吸は
かすかに揺れているだけ
夕陽は静かに呼吸する
微かに夜を吐いてゆく
全ての ....
恋の仕方を忘れてしまったようです。
ただ、一人のヒトを愛することでよかったから。
新しい恋を見付けるのも難解な問題です。
誰か思い出させてくれたら、嬉しいのですが。
花は静かに咲き
静かに散る
その花びらの落ちる瞬間
視線が合うと
ひとの心の花びらも
ほろりと 散る
ひとは静かに生まれること出来ない
だから
....
どこにでも手に入る
いつでも目に入る
そんなモノに囲まれて
いつも当たり前だと思っている
けれども
それを作る工場は
最初はそれが何であるのか
さっぱりわからない
何も関係なさ ....
良かれと思った行為を、責められる。
これほど孤独を感じる事は無い。
葉裏が風に輝いている
黙って
サイレントに
葉裏が白く騒いでいる
幻のようだ
わたしはまるで
死びとのようだ
真言を聴く
葉裏が風に輝いている
....
玄関の向こう側で
人の声がする
それは私の知らない人の声
玄関の向こう側で
行き来する自動車の声がする
それは忙しいと街が嘆いている声
玄関の向こう側で
ジェット戦闘機の声がする ....
トイレで用を足したなら
ちゃんと流す
それがおとなの対応
いくら大好きな彼のであっても
普段は決してあからさまにすることの無い
若かった頃の女性遍歴やら
誰かと何を食べたのか見せつ ....
朝帰りを深刻に走っていた
蝉でじぶんのたてる音が見えなかった
コンビニで妻に電話をする
三枚入りの食パンとサラダ
子供たちには漫画や玩具を
つかなくてはならない嘘を
....
遠い遠いむかしに
しっかり閉めたドアを
ノックする音が聞こえる
だれ?
わたしは
おそれつつ
ドアに近寄る
ノックの音はやさしく
そう
ドアを開ける日が
そこまできている
眠れない朝にあなたを思う
夜を通り抜けて
窓越しに出逢うあさやけは
そこはかとなくかなしい
あなたを抱きしめるだけの日々に
空で時を知ろうとしなかったから
この ....
透明な温度を下げていく
あなたのぬくもり
かすかな光が胸をさす
氷のようなつめたさで
肌が焦げていく
においが鼻につく
電車の中では冷房が
滝のように流れている
さらさらと ....
これが僕の世界。
ぼんやりと、
うっすらと。
夏は涙を流してくれない
秋
瑞々しい草木の
しなやかな手に雫を落とす
冬
食卓のある窓の
鈍色ガラスに雫を垂れる
自分たちの体温に気づいた時
季節は泣いてくれる
....
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