男は病気にかかっていた。
しかし、とっても幸せだ。
なによりも心が満たされている。
だって、家に帰ると大好きな人が待っていた。
だから仕事も辛いと思わないし、体も苦しいと思わ ....
画用紙に書いた
鉛筆の線が
摩擦でだんだんとぼやけて
気がつくと
きれぎれの線になって
離れてしまうように
私たちは
逆らうことなく
離れていったはずなのに。
ほとんど残って ....
目の前に広がっているこの海を
神秘的という言葉で片付ける
向こう側の世界なんて
想像する事しかできないから
こちら側では
とても小さな世界があって
誰が望んでいなくても
救いようもな ....
初めてきみの後ろを
歩いてみた
「ノ」
「ツ」
「ワ」
「心」
「ノ」
「又」
いっぱい『愛』の欠片
振りまいていたんだね
大好きだ…
どんなに叫んだって
届くわけないのに
叫び続ける
大好きだ…
僕の耳にこだまする
君の言葉
あの頃と変わらない
イチョウの木の下で
ただ君の幸せを
....
あなたの背にもたれ歩いていた
不満などどこにもない
あるのは余るくらいの幸せ
持てないくらいです
誰も見ていないやと放りだし
悔し紛れに笑った
本当に笑ってもいたんだけれど ....
ぼくが持ってるこれと
きみが持ってるそれを
合わせてみよう
そしたら何か
生まれるかもしれない
もし上手くいったなら
それを恋と呼ぼう
たくさんの
嘘がいっぱい詰まった
浮き輪を持って出かけよう
偽りの海に
沈まないように
あなたの耳たぶが
私を誘うから
ついフラフラと
あなたを誘ってしまったようです
あなたの耳たぶが
噛んで噛んでとささやくから
ついフラフラと
あなたに触れてしまったようです
....
これでやっと心から
応援できると思う
これからもずっと
応援しているよ
そう言って抱き合って
最後のキスをした
別れ話を切り出された
私は少しホッとした
ごめんね
....
ねぇ 空を飛べるでしょ
ねぇ 鳥になれるでしょ
ねぇ 月になれるでしょ
ねぇ 私たち結ばれるでしょ
ねぇ いつまでも平和でいられるでしょ
ねぇ お星様になれるでしょ
ねぇ いつまでも輝いて ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
テントの中で光る1000Wのライト
砂の上でピエロが死んでいて
ライオンは悲しげに遠くを見つめている
操り人形を引き寄せるための糸を持っていなくて
水の中に潜りながら明日まで息をとめている ....
生きる意味なんてない
戦い続ける意味なんてない
なんのためにここまできたんだろう
結局全部無意味だった
それが 正しいのかもしれない
救いなんてない
....
バスでするな
バスで
君は守られてきた
君は飲み込まれてきた
世界は広い
類は友を呼ぶ
新しい世界に飛び込むのは勇気のいることだ
君も飛ばなきゃならない
君を照らす太陽の下で
エネ ....
好きな人に
好きって
「告白できる」日が
人生のうち何日あるだろう?
死ぬ間際に考えてみるといい。
それはほんの何日かだよ。
両手の指ほどもないはずだよ。
それは幸せな日だよ。
....
冷房で冷え切った手で
描かなくてもいい絵を描く
描かなくちゃいけない気がするんだ
描かなくちゃ生きていけない気がするんだ
これは強迫観念って言うのかしら
つらい、と叫ぶ人だけがつらいのではない
うれしい、と微笑む人が本当に満たされているわけではない
すき、と言う人がいつまでもそばにいてくれる保証はない
きらい、と背を向ける人が常に素直なわけではな ....
不幸せな人を見ることでしか
自分の幸せを感じられない私は
本当は幸せモノではないのかもしれないなぁ
どうしてあのとき
空に手が届くと思ったのだろう
空を隠していたのは
紛れもなく
僕自身の手のひらだったのに
ここに一つの告白をしよう
俺は俗に言う、いじめられっ子だ
昼食のパシリ(は当たり前のこと)
集団私刑(あいつらはプロレスごっこという)
かつあげ(毎月1万円の献金を要求される)
上履きを ....
雨を待つ君
明日を待つ私
並んで
風に揺れる午後
ぼくは詩を書きたい
人はどんなに不器用でも
自分の道を自分で創らなければならない
今日もまた
朝の散歩をしていると
雲に出会いました
空には雲が流れ
地上には人が流れる
....
真紅の夜が僕を包む
寂しがり屋のぼくは
たくさんの友人を作ることで
まぎわらせると思ってた
願いは叶ったが
人間関係のジャングルで
疲れ果てた
みんなバラバ ....
妻とふたりで
人生ゲーム
眠れないふたりは
お酒も飲めないから
ルーレットを回して
ひとコマすすんだり
一回やすんだり
思い通りにいかない人生の仕組み
結婚したらピンクの車にの ....
美術の先生が
黒と白だけは
どんなに絵の具を混ぜても
作り出せないのだと言っていた
そんな貴重な色の絵の具は
どんな材料で作られ
どこの国の工場から送られてくるのだろうかと
想像をめ ....
さあい さあい
砂の道
緑がなでる
石の道
さあい さあい
雨の指
空も 窓も
夜になり
月は廊下に
横たわる
さあい さあい
光る息
粒の声が触れ ....
わたしは幸せになりたくて
ある日を境に
考えることをやめた
わたしは幸せになった
嫌なことがあっても
多少はスルーできるようになった
わたしは幸せになった
自 ....
泥だらけになること結構
守りてぇって 思ったから
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