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告げる直前の想い
はなびらよりも桜色に

ああ、あした咲く

あした咲くよ!
弧を描く波打ち際で
世界の縫い目をたどる短い旅路
遠ざかる、境界を引き寄せ
空と海を縫う指先が左右に揺れる
「こっちだよ」または「バイバイ」
その境目のメトロノームが
いつかのあなた

 ....
 雪雲が切れたようだ。陽が射すと季節が春へむかっているのがわかる。公園の駐車場で休憩としよう。座席を後ろに倒して窓をすこし開ける。エンジンを止めてガラス越しの青空をピラーで切り取ると鳥のさえずりが聞こ .... 誰か、などとごまかすのはよそう
あなたを、思うときの空だ
湿った雪雲が切れていく
灰色の向こうに広がる薄い青
きっと強く、遠くのあなたを想っている
灰色と青色が近いのは空のせいだ

   ....
潮風が防風林の松を
まだか、まだか、とたたいて
浜辺で手招きする海が
防波堤でばらまいています
ひとりでくる浜辺が
こんなに広いとは知りませんでした

小さい岩のあるところ目指して
真 ....
波打ち際に立つと
のどが渇く
でもそれは欲望ではなく
思い出した事、だと思う
帰る波がめんどくさそうだ
指の間に挟まった砂もそう
いらないと思った途端に忘れられなくなる

  生まれ変 ....
お父さんはね
お母さんを口説いたとき
自分の故郷には
おはなばたけという駅が
あるよと言ったって

夏に嫁いできた母は
駅前に花畑があると
おもってたと
文句を言ったらしい
お父さ ....
  言葉を投げ合うほどに
  違うものだと気がつく
  砂丘の砂、そのひとつひとつが
  自由な砂の本性で
  名前が足りないから
  同じものだと思いこむ
  それはかなしいことだ

 ....
くみこは空を見なかった。青い空は。
猫の匂いのする赤いカーペットの部屋で
AKAIのオープンリール回しながら
見なかった。僕の肩越しの青い空は。

みかと星空を見た。オリオンだけではなく。
 ....
あいつが吠えてるよ
母親に毛並みが嫌いといわれて
吠えてるよ
妹の庭で吠えてるよ
姉の美味しいご飯を大好きな
僕の優しい言葉が大好きな
首輪のとれたあいつが
父親に寝相が悪いといわれて
 ....
季節だけにではなく別れを告げるということ
窓のない部屋では聞こえないということ

   言葉で削った窓のむこうは万華鏡じゃないということ
   中途半端な闇の中
   (匂いのしない風がテレ ....
午前四時の透明な気圏に
黒雲が闇を重ねようとしている
抗うように惑星が輝いたのは
いつも忘れてしまった季節
霧雨が街を満たそうとする
{引用=
   爪を立てる前のつややかな果実だ
   ....
   キッチンから窓の外が見える
   小高い山の放牧場には三機の風力発電機があって
   巨大な三つ葉の風車が
   /ゆっくりでもなく、はやくでもなく/回っている

この街に近づく冬はい ....
ほんとうの事が知りたいけど
正しいかどうかはどうでもいい
つまり、とりあえずは磁北を信じて
夜どおし動かない星を探し出す
北極星、と呼ぶのは僕たちだけで
イトスギ達にはきっと別の呼び名がある ....
あの頃に戻れるとして
(時計の針が逆に回ったとしても)

ここから
あの頃に戻る旅程に費やすものと
これから先に進む時間とは
夕焼けの回数ぐらいしか
違いはないのです

つまり
生 ....
ピアノのあしは楽器を支えているのか
それとも音楽を支えているのか
ギターをかき鳴らす仕草は
そのあしに似て、共鳴する独り言
マイクを持って空を指したとき
ひとはただのマイクスタンドでしか ....
川の終わる場所で
雨が止むときの風が吹く
旅が終わろうとしている
ちょっと長めの草を引き抜いて
ひらひらと振り回しながら
流れの方向に土手を歩いて
遠い雷鳴にも耳を澄ませる
波は流れ出よ ....
両手で水をすくうように
反射鏡は映し出すけれど
のぞき込むたびに奥歯で噛む
這いつくばって
いいわけ、うつむき加減に

   明るい星空の下に
   私の居場所はないのです

車窓に ....
眠りの先にある風景を知らない
手にしたジャックナイフでは
届かない、刃先

夢をおぼえている、というあなたは
きっと眠ってはいない
暗闇の向こう、世界で起こっていること
肌の外の全て ....
降り出した季節のはじめのひとしずく 僕は知らずに踏みつける夜


おぼえてるもうわすれてる ふりだしではじめにふったさいころのめは


泣き出した君の最初の一滴を 知って知らずか{ルビ宇宙 ....
雪に閉ざされた街と
鉛に封じられた空が
防風林の向こうで
混じりあって、深藍に

   レールギャップを鉄輪が踏む音
   ポイントを焼く篝火の色

私は泊まる宿も決めず
真っ白な駅 ....
息をひそめて
(葉も揺らさぬように)
焚き火が揺れる

煙の中でも煙草を吸う君は
跡形もない言葉のままで
髪先を星座に投げる

傷跡だけを残すために
遠くの峰でわき上がる
季節 ....
届かない、ところへ
ささやく
あきらめではなく
染め抜くように
静かに
いちばん遠い胸の奥で


  月夜をおぼえているかい?
  欠けた鏡のまぶしさではなく
  影の地平から昇っ ....
雨に吸い取られるように
街から見上げると
あしもとの同心円は
忘れてしまう
私ではないあちこちを中心に
広がる波紋の重なりで
まちは夏の終わりに濡れて
遠い港の潮臭いしぶきまで
思い起 ....
   積乱雲を夕刻に照らし
   今日の終わりの貌
   南南東に流れてゆく
   身代わりの月は
   時々かすみ
   雲よりも遠くで
   私を笑っている

またたく稲妻が呼ぶ
 ....
フラッシュバックのまま
季節を渡れるなら

あなたとの待ち合わせに
ふるえた

あの駅前広場に
私がいなくても
何かが生きている気配
熱量のないぬくもり
それは香りで感じる

嫌いな言葉
じゃすてぃす
ふりーだむ
びくとりー

   わざと口に出しては
   目尻で笑ってみ ....
答えだけが
求められるから
今日は太陽が沈むでしょう
そのたびに
遠ざかっていくのです

   飛鳥の石舞台は夕日に
   廬山寺の桔梗は夕日に

やってくる未来を信じないにしても
 ....
こんな夜は
星なんかいらない
いろんな自分が壊れて

 風の吹き抜ける地下通路を
 歩くのはひとりだけど
 橋の向こうをめざしていく
 笑いながら

どこで夢見たのだったか、きみ ....
低くなる光
黒に見え隠れする温度
埋み火のいろ
仄かに消えていく
ぬくもりだから

  だきしめて
  あと十分間
  ぬくもりを

大切なものは
ときどき儚くて
握り ....
銀猫さんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あした、咲く- たりぽん ...携帯写真+ ...508-3-29
いつも波よせて、僕は- たりぽん ...自由詩808-2-23
蝉の砂時計- たりぽん ...自由詩9*08-2-20
もくれんのくも- たりぽん ...自由詩10*08-2-12
夏泊海岸- たりぽん ...自由詩4*08-1-28
遊泳禁止海岸- たりぽん ...自由詩608-1-21
駅・御花畑- たりぽん ...自由詩13*08-1-7
それぞれの名前で、波にとけても- たりぽん ...自由詩1308-1-4
僕は好きだった- たりぽん ...自由詩5*07-12-22
やさしい、庭で- たりぽん ...自由詩9*07-12-15
僕に雨が降るということ- たりぽん ...自由詩16*07-12-2
Rainy_/_Titan- たりぽん ...自由詩6*07-11-27
かぜのいれもの、のなかで- たりぽん ...自由詩11*07-11-21
きっと、別の呼び名で- たりぽん ...自由詩27*07-11-13
ここへは戻らない三百六十五の理由- たりぽん ...自由詩807-11-11
そう結局は深夜ひとりで眠る、それだけのこと- たりぽん ...自由詩26*07-11-5
河口- たりぽん ...自由詩10*07-10-27
螢のように、そして- たりぽん ...自由詩10*07-10-20
眠り、取り残されて- たりぽん ...自由詩607-10-11
仮称_流星雨- たりぽん ...短歌10*07-10-6
駅・五所川原- たりぽん ...自由詩10*07-9-17
晩夏の指先に- たりぽん ...自由詩8*07-9-6
忘れたくないから- たりぽん ...自由詩1107-9-6
フランクリン・シンドローム- たりぽん ...自由詩16*07-8-30
くうふうりん- たりぽん ...自由詩11*07-8-22
駅前広場で- たりぽん ...携帯写真+ ...7+*07-8-11
祭りの夜だというのに街灯は- たりぽん ...自由詩6*07-8-10
さーくる- たりぽん ...自由詩10*07-8-8
アルクトゥルスの頃- たりぽん ...自由詩7+*07-8-6
Proxima_Centauri- たりぽん ...自由詩6*07-7-31

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