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夜の長い季節がめぐって
今年もまた
潤んだ果実の薄皮が
あなたの細い指先ではじけて

  枯色の穂の律動

その春のようなくちびるに
すべり込むのです


かわききった大地で
 ....
空中章魚を
紐で吊して干して炙る
焦げる匂いにねこといぬ
鳶がアブラゲ落っことし
財布の紐をつまんでた

春になると
誰も来なくなるから
凧を揚げてみるのだ
 
 
カブはもーかる

ブキはもーかる

ゾーキはもーかる


セイももーかる

トチももーかる

ヤクももーかる

らしい


でもぼくは
あたまがよく ....
夕闇の
あの色が好きです
切なさをひとつぶ
いとおしさを一粒
弄んでは
つぶすたびに
広がってゆく葡萄色

甘いあまいのは
街の匂い
あなたとはぐれた
秋の匂い

五 ....
 
山里深く
美しい女が独り
淋しく庵を結んでいるとの噂を聞きつけ
伊達男や
誇り高い益荒男どもが
我こそはと
鼻孔をうごめかせつつ尋ねて行ったが

その度に女は
こんなときを ....
カミサマ カミサマ

あのー

人って死ぬとどうなるんでしょうか

全部なくなってしまうんでしょうか

生まれるまえと同じ感じでしょうか


それってちょっと酷過ぎやしません ....
薔薇の花咲く花園で
私は子守歌を歌います
口のきけない弟は
ブリキの太鼓をたたきます

今日もパパは帰りません
遠いお国で戦っているのでしょう
今日もママは{ルビ愛人=あみ}のそば
お ....
ジョニーの妹は
異母兄妹というやつで
会ったこともないらしいが
なぜだか突然会いたいという手紙がきて
ジョニーのやつはおれに会いにいけと言うんだ

なんで自分で行かないの
俺は無宿のはぐ ....
ムーンは名犬ではなかった
おれが不良にからまれたとき
まっさきに逃げた
のびているおれのそばにきて
目のよこの傷をなめた

ムーンは名犬ではなかった
堀内と土井と高田の
サインの入った ....
ミリンダ/メリンバ  /夏の山
 とおく遥かに海の碧(あお)
  白いさざなみ 風の吹く
 寂れた町へも吹き降ろす
   ちぎれた葉っぱは飛んでゆく//

ミリンダ/メリンバ  /乗る葉っ ....
うふふふふ。
いいもんだ。
もう引き返さなくて良いのは。


良かったじゃないか。
僕なんかの思い通りに
ならなくって。


すべてうっちゃらかして、ぶらぶら。
ご近所の真っ昼間 ....
とべない君の
飛び箱になりたい
夏のあいだの
君の上履きになりたい

君のすくうプリンの
一口目になりたい
君のぬるリップクリームの
真ん中らへんになりたい

君のさくらんぼの種に ....
生まれ変わったら
朝のコーヒーの湯気になって
きみのへやのなかに
とけていきたい

それくらいののぞみなら
かなえてあげよう


地獄の閻魔様はそう言った
ぼくは失恋した痛みに耐え ....
草合歓の葉陰から
かすかにもえる月を見た
藍青の波間にひかるものは
あれは はるかな昔
指から落ちた曹長石のかけら
青みをおびた涙の石の粒


もしも
月の淵から水音がしても
蠍が ....
あめあめねむねむ、
ねむりんこ。
すやすやぴーひゃら、
ねむねむぴー。

はるらうるりら、
はるりらら。
りらははらりら、
りりはらら。


ゆめは ....
ある日満たされるかもしれないという懸念を抱く大西洋
船は蛇行した
巨大な河
中流にさしかかるほどスプーンは増えていった
 やむを得ず
 一行はガイドを流木にくくり付ける
 その一本の紐はど ....
服の仕立て屋の看板の前のバス亭から
町を離れる時刻は 数本

昨日の夜から待ってた 朝は
大きな通りに 越えて 来た

牛乳配達のバイクが かちゃりと 続く
家の開けられた窓からは 蛇口 ....
ぼくは詩を書きたい

まぶしさは身体で感じ
心で感じるもの

今日もまた

朝の散歩をしていると
まぶしい朝に出会いました

まぶしい朝

流れゆく白い雲が
新しい朝を告げ
 ....
縁日の知らせを笛太鼓が告げる
心底に響く懐かしいメロディー
思い出す思い出に花を咲かし
酒の肴にする

最近の子供は金魚掬いを知らないだろう
と、飲み屋の親父はそんなことを呟き

串揚 ....
花を買って
部屋に飾り

香を焚いて
静かに座り

読みかけの本と
ハンケチを用意して

すすり泣く


できれば
大きな声で

できるだけ
長い間

それを
気 ....
遠い朝 日に乗るように
長靴が 畑の真ん中に立っています

沈んでいく桃色の光が 靴底で
何人かの村人に 似ていきます

ひそりと ゆえに おもむろに かぜ

駆け出しそうな 針葉樹の ....
何も考えない
時に身をまかせ
ギターをかき鳴らし
歌を歌う

お袋は買い物へ
親父はつりに行った
妹は遊びに行った
俺は一人でお留守番

水槽に金魚が
ヒラリヒラリ
銭湯であち ....
アナタノ様ニ強ク
アナタノ様ニ優シク
生キテ行キタイト願イ

アナタノ様ニ儚ク
アナタノ様ニ美シク
死ンデ仕舞イタイト願イ

雨音ノ中デ彷徨イ
土煙ノ中デ{ルビ蹲=ウズクマ}リ
日 ....
踊る黒猫
踊る白兎
ミックスする
モダニズムの灰色

歯医者の診察台
に座らされ
歯を削られる
リューターの奇声
飛び散るカルシウム

丸い蛍光灯大小2本
収めた四角い枠
ぶ ....
彼女ができたので、
野球場へ行って泣こうと思った。
電話は夜の十時だ。
俺はありったけのバンソウコウと、
傷薬を準備して、
ノートには一から十二までの手順で、
軟着陸について記してあった。 ....
さざなみが月を潤ませて
消してゆく二人の名前
ゆうなぎは心の糸まで
もつらせて切ってゆくのか

灯台も暮れ馴ずめば影にまみれ
境をなくす浜辺と海

こわれた砂の城に波が
さよならを塗 ....
ジョニーは昔バンドをやっていた
ジョニーはギターでヴォーカル
音楽の才能は全くなかったが
どうしてもやると言ってきかなかったので
仕方がなく俺はベースをやり
アキラがドラムをやった
俺は素 ....
女にふられたので、
祖国へ行って死のうと思った。
だが俺は日本人なので、
ここが祖国だった。
それはちょっと困るような気がした。
日本は大好きだが、
祖国は遠くになくてはならん。
日本の ....
ジョニーがお風呂へ行きたいと
俺の下宿を訪ねてきたんだ
パチンコで八万円勝ったらしいんだ
四万円ずつで行こうというんだ
川崎まで行こうというんだ

俺は川崎までの電車賃だけでいいんだ
だ ....
ジョニーの本名は青木イサオだが
もちろんゴルファーではなかった
革ジャンは合皮だが
アメ横で買ったわけでもなかった
初めての給料で輸入雑貨屋へいき
ブリキの看板を買ってきた
SUMMER  ....
さきさんの自由詩おすすめリスト(552)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の葡萄- たりぽん ...自由詩18*06-9-23
空中章魚- あおば自由詩6*06-9-23
『もーかる』- 橘のの自由詩206-9-21
葡萄色の- Rin K自由詩35*06-9-18
山里の女- 杉菜 晃自由詩11*06-9-16
カミサマ_カミサマ- 自由詩606-9-13
薔薇の花咲く花園で- 未有花自由詩9*06-9-13
ジョニーの妹はマリン- しゃしゃ ...自由詩506-9-12
ムーンは名犬ではなかった- しゃしゃ ...自由詩1906-9-10
ミリンダ/メリンバ_☆- atsuchan69自由詩9*06-9-2
マーキング- 大村 浩 ...自由詩18*06-8-17
蚊取り線香になりたい- しゃしゃ ...自由詩906-8-5
それくらいののぞみなら- しゃしゃ ...自由詩806-7-29
緑の月- 石瀬琳々自由詩17*06-7-24
「_ねむりん。_」- PULL.自由詩8*06-7-24
漲る- 黒川排除 ...自由詩406-7-24
休日- 砂木自由詩7*06-7-23
ぽえむ君−眩朝−- ぽえむ君自由詩4*06-7-23
縁日を居酒屋で- 海月自由詩4*06-7-22
別れ- 武富諒太自由詩2*06-7-22
白い_足跡- 砂木自由詩14*06-7-22
土曜日の午後- ペポパン ...自由詩5*06-7-22
アナタノ手ヲ振リ払ウ- プル式自由詩5*06-7-22
灰色猫兎- たかよし自由詩7*06-7-9
野球場へ行って泣こう- しゃしゃ ...自由詩606-7-7
ブラックサンド・ビーチ- Rin K自由詩34+*06-7-5
ジョニーのロックンロール- しゃしゃ ...自由詩406-7-1
祖国へ行って死のう- しゃしゃ ...自由詩606-6-29
ジョニーと風呂へ- しゃしゃ ...自由詩606-6-26
ジョニーの夏休み- しゃしゃ ...自由詩706-6-24

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