ふせていたけど
穴があいたよ
ルルルル
ばら色を齧って
魚が空を泳ぐ
もう帰れない予感がする

壊れた鍵のありか
教えてもいいけど
まるく波を描いてよ
透明じゃなくていいから

 ....
国道にはいるまでの
大きなカーブを
みつばちにまたがって
オレンジ色の夕日を背に
はしる

ガソリンの匂いと
飛ばされるビニール
カラフルなベランダ
耳たぶでうなる
かぜのおと
 ....
なんだか喋りたくなくなったと
ガムリがいうので
グラスの底にしずんだ
まるい氷をみてた
ガムリのすきな話
手持ちのトランプの
模様やはしくれ
でもたぶん
話すのが面倒になってきた
そ ....
うまれおちたとたんに
呼吸のしかたを忘れてしまった
たったいま、吸い込んだものは
なんだったろう


流れてやまない日々は いつも
右手を砂へ
左手を空へと のばして
手をつなぎたが ....
最上階のプライヴェーエト・ジァアグジィーの
黒い鉤型の湯出口に
バラいろのヤモリどんがつっかえている
赤ん坊のように柔らかな爪のはえた
短い後ろ足をじたばたさせ
水道管の奥へ奥へと身をよじら ....
批評だ批評だ批評が必要だとネットで吠え続けて、おそらく数年になる。私自身は、地方同人詩誌での合評会や蘭の会内部でのわずかな批評と、詩集そのものに対するいくつかの批評をのぞき、自分の作品に長文の批評をネ .... 五月(さつき)待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする

旧暦の五月は今で言う梅雨の頃にあたる
湿り気を帯び始めた都の空気にほのかに香る柑橘系のかおり
それはかつて同じ時を過ごした人のにおいだ ....
濃度を増した緑 の根元
アスファルトには 日陰がある
かつて人だった空間には
かつて花束だったものが 積もっている


湿度に黒ずんだ日陰 の隣
アスファルトには 日向がある ....
鋭角の午後をよびとめて
僕らは街をあるきまわる
一杯のコーヒーをもとめた店で
冷えすぎた空気にふるえて笑う
すきだとおもうんだ。

土曜日から月曜日までの数直線上に
いくつ君が立ってるか ....
うちの窓から
朝日はみえない
きっとどこかの窓からは
朝日がみえる
みえるのだろう
夕べ
流しの三角コーナーに
食べ残したサラダを捨てながら思った
サラダの中の胡瓜が細かくなる前
の ....
 電気をつけると暗いねえ / ええ? 明れよう電気は

  / 電気をつけると夜んなったねえ

      / ああ / 夜んなったねえ

/ 外は

                 ....
たいがい湿っぽいバスに乗り込んで
傘の位置が共通語になったゆうぐれ
雨が
ただのラインになってそれ以上の意味をなくす
空間を取り囲む赤いランプを押すのには
タイミング、ある
スーツもストリ ....
明日のことばかり考えてたら
今日のこと忘れてた
電話もごはんも催促も壁紙の張替えも
全部全部全部

食いつきのいいアマゾンの美魚
食いつきのいいメキシコの美魚
食いつきのいいアフリカの美 ....
秋のあいだ
ひとり山に引きこもって
ギンナンギンナンって踊っています
つま先で立って
小さい冠をかぶって
麗しの八合目で
姫です



真っ赤に猛る裾を尻目に
ギンナンギンナ ....
二ヶ月ぶりに会って
しばらく動けなくなるくらいのセックスをしたあと
夕方にゆっくりと起きだして
二人でシャワーをあびた


あなたのマンションのユニットバスは
浴槽がとても小さくて
ど ....
この原稿を依頼されたときの特集名、
「女を口説く為の詩」でした。
じつはこの、「女を口説く為の詩」ってのが、
すでに口説くという行為から外れてるんですね(爆)。
「女」ではなく、せめて ....
片方の耳を塞いで
遠回りした迷路の
転んだ看板に捨てられたような

連続体じみた明後日から
一昨日へ向けて打ち出された叫びが
目の前の髪の毛をかすめて

4階の窓から見える軒下の人影
 ....
 曇天の風のない日
 窓の向こう
 歪んで映った一本の線は
 確かに電線で
 姿も見えないのに
 鳥の声が聞こえる
 洗面所の水道が止まらない
 蛇口のひ ....
風呂に入る前は 裸になる
これからきれいになる
通ってきて 
よこ
子供ん頃から隣が冷蔵庫で
ここで服を脱ぐけれど
父親にも
裸を見せられないほど
洋服を脱いできた

風呂のお湯な ....
善導的な角張り広場を囲む覆い尽くす勝ち誇った犬どもが撒き散らす塩固まる焼かれたから不愉快な思想だ不可解な思想だ今ではあんなに冷たい胸と背中をくっつけて塩を呼吸したいハンここは誰であなたはどこだって陳腐 .... すこし苦しんでから反吐が出そうだ。
暗闇の向こうから何かがやってくるに違いない。
よわさなんてもんを知る前に僕は、彼のことを知って
彼のことを知ってからは薄く伸ばすように彼女のことを知る。
 ....
5月8日於リアルタイム会議室A
参加者  山田せばすちゃん、あざれあ、nm6、川元緋呂子、折釘、サラ
誰がどの連を担当したかは例によって秘密



繰り返していることに着陸して気づかない
 ....
やけに小さいピンクの空は
僕がみつめても赤面しないで
御所が影に耐えているときに
向こうの空は水色だったし
きらきらの自転車に乗って段差に耐える人々
のっぽさんのビルばっかりが
そればっか ....
半起ちの牛若丸が駅前にすべり込むのさ黒塗りのクラウン

バロックと不感症との相関をチャイナドレスで教授されたし

祈っても駄目ならでっちあげるのよ神様からの着信履歴

何度でも生まれ変 ....

保冷車の黒猫に手を触れて願うと
叶うというジンクス
内側が冷たければ冷たいほど良い恋愛のジンクス
少女は黒猫が横切ってもいいことがあると信じている
滑稽で悲しいジンクス



 ....


わたしは部屋中の時計の針をとめました
ごめんなさい、毎日の生活に、疲れてしまったのです
今日は、朝は早く起きました、そして歯を磨きました
掃除をしました、洗濯をしました、近くの ....
駅のホーム
喫煙コーナーのベンチ、夕暮れでは少女が
メールを打つ少女
メールを打っている

少女はメールを打つ
指、その速度の指で
穏やかな夕暮れ、穏やかな煙
少女よ、今、僕はカフ ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
底面の アスファルトまでも
濡らす五月の緑を
どれほど丁寧に踏みしめても
足音は奇妙に乾くのでした


その足音に含まれた 一連の私は
ぱらぱら 小さくほどけ散るところで ....
半透明なら何もきずつかないかっていうと
きずつかないこともない
そんな連想劇を支配すんの
灰が屋上のうえに溜まってゆく、
こっちの肺にも・もはや・あしたからのスケジュールとともに
見終わ ....
nm6さんのおすすめリスト(524)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨と薔薇- 石川自由詩304-5-22
ハニーバイクに乗って- 石川未詩・独白904-5-22
ガムリのスコッチ- 石川自由詩604-5-22
世界が深呼吸する日- 望月 ゆ ...自由詩7*04-5-21
頭脳ホテル’81- 石原大介未詩・独白7*04-5-21
やりたいことがあるんです- 佐々宝砂散文(批評 ...30+*04-5-20
五月待つ- 岡村明子自由詩4*04-5-19
容器の中の夏- A道化自由詩1104-5-18
21時- 船田 仰自由詩904-5-15
サラダ- サダアイ ...自由詩2604-5-15
ユーリさん作「私に名前を授けてください」に寄せる雑文- 石原大介未詩・独白6*04-5-13
雨バス- 船田 仰自由詩704-5-13
獰猛な美魚- チアーヌ自由詩10*04-5-13
ペチカ- 嘉村奈緒未詩・独白1904-5-13
- 石畑由紀 ...自由詩2304-5-12
詩で女性を口説くためのマーケティング論- いとう未詩・独白17*04-5-11
4階の月- あやさめ自由詩504-5-10
蛇口のひねり方を忘れた- カンチェ ...自由詩12*04-5-10
要冷凍- 山内緋呂 ...自由詩6*04-5-9
そぞろうた- 黒川排除 ...自由詩104-5-9
シモベ的- 示唆ウゲ ...自由詩404-5-9
連詩_「第二土曜日」- 山田@連 ...自由詩404-5-8
ひるさがりの夏- 船田 仰自由詩304-5-8
病にロック- 石原大介短歌23*04-5-8
要冷凍のステッカーを張られて- クローバ ...未詩・独白3*04-5-7
時計- ワタナベ散文(批評 ...10*04-5-4
穏やかな夕暮れ- たもつ自由詩1104-5-4
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
五月の枯渇音- A道化自由詩1004-5-3
テトラポッド- 船田 仰自由詩404-5-3

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