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穴の夜に可憐な花を引きちぎる 心の底から憎まれたくて


『やさしさ』という字はとても丸いのでやわらかなものと誤解していた


ワンピースに西のワインがふりかかる とれない染みに焦がれど、 ....
両腕でバランスをとりながら黒鍵を渡る。ちろちろとつま先から炎、揺らめくモディリアニ。白鍵
は床上浸水していて、溶けてしたたるたびにじゅう、って、しずくの結晶なんだ。映る、壁に体と
もうひと ....
理不尽なことが多すぎる
どこまでを正当防衛としてくれますか、そうなる前に完璧なマニュアルをください
ため息の液化
5番線に電車が入ります白線の後ろまでお下がりください
エラ呼吸に切り替える
 ....
28から7を引いたら残りはいくつになりますか
答えは0です
私は除かれた7だったから


  +


ことがそろそろ長くなってきたので
座ぶとんを引いてパチンと切った
ことは勢 ....
二ヶ月ぶりに会って
しばらく動けなくなるくらいのセックスをしたあと
夕方にゆっくりと起きだして
二人でシャワーをあびた


あなたのマンションのユニットバスは
浴槽がとても小さくて
ど ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
私は独りで自慰をするしかなかった
匂いなら今もそこここに
残っている
けれど
本当はそんなもの
もう
何の意味もない


忘れない
ぬるい風が頬を撫でていた
あの真昼
二 ....
  
  
公園のベンチ下で寝ころがって
グレープとの蜜月を思い出す

黒蟻に残り香を葬られ
雨風に何度洗われてもまた

消えないタトゥーを指でなぞって
グレープのことを考えている
 ....
寒さは人を侘びしくさせるので
細い雪道ですれ違う時は
どちらからともなく微笑みあって
凍えるのを防ぐ

カタクリの粉を握るように雪を鳴らして
灯りのもとへ帰る人の足どりを子守唄に

産 ....
  +

忘れていたことすら忘れていたのに
嗚呼、忘れていたことを思いだしてしまった
思いだしてしまったことをいつかまた忘れられるだろうか




  ++


花の絵を描いて ....
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ   (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
nm6さんの石畑由紀子さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
穴の夜に- 石畑由紀 ...短歌3508-2-10
ぽたぽた- 石畑由紀 ...自由詩1504-11-17
魚雷を避けながら- 石畑由紀 ...自由詩10*04-7-6
こときり- 石畑由紀 ...自由詩1404-6-27
- 石畑由紀 ...自由詩2304-5-12
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
それからの孤島- 石畑由紀 ...自由詩704-4-22
空き缶- 石畑由紀 ...自由詩304-2-17
冬の音- 石畑由紀 ...自由詩604-2-5
(幾つもの)ある午後- 石畑由紀 ...自由詩804-1-24
熱海- 石畑由紀 ...自由詩16*04-1-23

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