風邪をもらってしまったようだ。
しかし最近は特に誰とも会っていないのだが、
それでも、もらったということにしておきたい。
と、後ろ後頭部をとんとんしながらこれを書いている。
当然ながら、後ろ後 ....
こんなにもまっすぐ前が見えて
とにかく死にそうだ
街路樹の下に落ちた影が
決められてもいないのに
光を失う
道の先で
郵便配達夫が方向転換する
それ ....
自分は一竿主義だが
夫がいなくなった
丸一日かけて森を歩く
竹がよくのびることで有名だ
カツカツコンクリートを歩く日は
男の尻
背から足
くぼんだ腰の上着が たゆんでいる場合にのみ
男 ....
自分について語れない
夕陽が野原の風にすくわれて波となる
オレンジ色に染まった水色の傘が
骨組みだけ愛してと
叫んでいる
こうやって立っていると
....
テレビの画面から砂嵐が零れて
目を覆うような霧の中だけで走り始める
その佃煮にならないイナゴの形と同じ今日の雨
年度末に向けて消えていく文字の顔が
白と黒だけでない文字であればいい ....
水びたしの指で
コンセントに差しこもうとした
叱られた
しらない世界はいっぱいある
目のまえのオーブンの火照りもしらない
けれど追いかけたりしない
食パンにまかせて
いいとおもう
....
先日、午睡機械さんが私の詩をひろげました。彼との出会いは、一遍の詩『遠い自殺』に関する対話からと振り返られます。いつも感じることですし、あまり大きな声で伝えることでもないのですが、引き寄せられてし ....
ぼくはすきなひとがいていなくなって
かなしむことができませんでした
ぼくはおはなにみずをやるのがすきで
まいにちそうしておはなはかれました
ぼくにはあなが ....
さらいにきました
年頃の女は
一人暮らしか 男と暮らしたほうがいい
じゃないと
どこか痛いとき
痛いところに布がかかってるか気にしないといけないじゃないか
終わった
いろいろと終わっ ....
深くむす緑が揺れている
大体が散り散りに緑なのだが
その先や少し控えめに隠れてるとこに
赤や銀色など見えやしないかと
ぼんやりを装って探す
今日、雨だ
長袖をしまいこむべきか
さ ....
あいかわらず颯爽と世界は血をはく
めくるめく憂鬱にようこそとぼくは言いたい
今日も殺される夢を見たよ
教室によくいるちょっと苛立つ奴の真似とか
無駄に上手くなったりしたよ
削除されたホームペ ....
手長
正面
肩
つかまって
足は
変わらない長さ
くるぶしに恥
親指は
爪
かぶってる
上へ
顔
ほほに重み
まるいところ
まるいところ
こちらもあんしん
鼻に穴
....
僕は君のことなら好きでしたっけ
一目会ったその時からであったとしても
僕ったら胸にドキドキなのですが
今の今まで言葉にすることでした
あれはそうそう雨の雨の日で ....
おいかけてゆきたいのです。
包丁でざくりと切ると、すぐ後ろでネギがぱらぱらと広がるように
ざくりの跡をぱらぱらと追いかけてゆきたいのです。
続けたいのです。
にんじんをする ....
このバスはどこに行くのですか?
運転手さんに聞くと
どこにも行きませんよ
と答える
もう走り出しているというのに
どこにも行かないとはどういうことなんだろう
不思議に思っているところで目が ....
僕は思いきり夜を投げた
つもりなのに
君が受け取ったのは朝だった
仕方ないので
ぼくらは昼間から
昼寝ばかりしている
梅雨ってどうしてこうジメジメするのかしら
{ルビ通=つう}ってどうしてこう自滅自滅するのかしら
ほんとうよねえ やっぱりお小遣いの話、けんかになったわあ
混沌よねえ やっぱ ....
1
はがき一葉
舞いこみ、大要、
「言語障害が発症しているようです。発作もなく、突然電話中に失言症になり、思う通り表現できなくなりました。脳血管障害なら軽い症状で、希望が持てますが、アル ....
何処か遠くの
坂を流れる
明後日の雨には
耳に馴染まぬ
ぴきぴきが
混じっています
夜の重みで
屋根は脆く
傘の骨刺さる喉が
ひどく不自由で
独りぼっちもまた
手の込んだ ....
*女性の方は、好きな殿方で悲しい思いした時、ちょっと写真を撮ってみてください。水死体のような顔になりませんか?
お付き合いをしているカタワレに、世の女の子が怒り悲しむのはほとんど女ごこ ....
うぐいすあんこの芝生には
昨日あそんだプラスチックが点々と
とりどりの花を咲かせ
雲の金糸から こぼれる朝露の
グレープフルーツっぽさよ
一口でシュークリームを駆逐して
街はひとびとを覚えていく
だれかに合わされた周波数を指でいなしながら
トイレでほつれた糸を引っ張ってる
女の子たちが太陽を罵倒するので
ぼくも何だか空を見上げ ....
目が開きました水死体
生きていれば ロマンポルノ雇い入れ
誇示したい孤児
泥酔で昨日を問い
泥酔を 死ぬやもしれぬと
とにかく泥酔はあなたによくないよと進め帰路が 退行
件名がRe: 好 ....
「ワレワレは」って言うたび君に叱られる(ひょっとしてこれチャームポイント?)
カフェラテもいいけど今日はトコロテン(甲子園が見たいって言えない)
自転車で渋谷まで一時間半かけてぼく ....
清水鱗造さんのサイトから。
http://www.shimirin.net/kani.html
夕闇を鋭い牙で引き裂いて千里を走る春の雷音
ふたりして腐乱すパンを食べながらあっちの世界へ横断歩道
雨が降る詩と死の間にしとしとと鬱りゆく目に彼岸花燃ゆ
田園の中であなた ....
{ルビ小女子=こなご}が 土肥へ行こうと言う
わたくし 線路上で手と足がちぎれて
向こうへ行きますけど
あなたは その先を電車で走ってくれますか
めざせ城ケ崎
旅の味は
裏 ....
ああ
なんだろな
これ
電子レンジかな
グワワーて
風
ふいてるよ
じつは
すこしだけ
(笑うな)
すこしだけ
あのこに似ていて
夜 ....
ゆふぐれに君とふたりで春の墓地ここでひととき幽霊しようか
「五千年前の約束忘れたの?」花火しながら妹が問ふ
昆虫がふたりの為の出会いなど知らづに運ぶ花粉かな
警報機こわし ....
「チャールズ・ブコウスキー」
あなたは自分を制御できない自分を、
ダメオヤジ、だってわかっていて
せっかくのチャンスを片っ端から壁に投げつけ、台無しにしてしまったのだ
チャンスって ....
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