また、ここに夏がやってくる
僕の広げた手のひらの内側
少しうつむきがちな背中にも
広げた葉っぱのトンネル
その先の坂道は空へ消えていく
青い青い夏、遠い遠い世界
少しずつこの街からは何かが ....
梅雨時に降らなかった雨
どこに消えてしまったんだろう
照り付ける太陽から逃げ出した雨
心までからからな気がしてた

仕事なんてできなかった貴方
どこにいってしまったんだろう?
眩しすぎる ....
いかつい アスファルトに
息のように 降り続けていた
電柱の 灯

夜の空に おしかえされた
雨に 流されている

かきん と ついてる
ガラス の 冷たさ

なじまない  ....
父と別々の家に住むようになってから
ときどきは会いに行こうと決めていた

小さい頃から
一緒に暮らした記憶などなくて
なのに父は
僕との思い出話を聞かせようとする

うんうんと
僕が ....
毎日毎日
いろんな詩が

生産
されて

目の前を
流れていく




その圧倒的な
物量を

見ているだけで

なんでだろう
訳もなく

メデタイ
気持ちに ....

緑に染まる川沿いを歩く
白い花がいくつも流れている
八高線の高架下
電車が通るたび
元の樹を離れ 
降っていたのだった

周りの遊歩道はそこだけが白く
ぽっと明るい
故郷に降る ....
ぶどう電車が
大山崎の天王山を越えると
京都盆地は南西から迎える

ふり零れる時間の光の中で
21世紀の京都に
朝廷はもうないけれど

いつの間にか
ぼくの車両は
烏帽子を被った
 ....
忘れてきた思い出がある。夜になると、頭の中で記憶と感情が騒ぎ出す。乱雑に、不規則に。忘れてきた思い出が疼きだす。ひっそりと現実をかみ殺そうとしている。いや、現実にかみ殺された感情が、現実を見返してやろ .... 「あれです」
後ろから指差す声に、「あれ」の方角を見なかった僕。
雨が降り始めて、地下には大きな水溜りが出来た。

粉々になった写真を灰皿に入れた風景。
燃えていく写真は灰になって机に落ちた ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
 ....
扇風機のスイッチを入れて
淀んだ空気をかき回すと
少しだけ軽くなったような気がした
このまま回し続ければ飛べるかもしれない

熱帯夜に猫は冷たい感触を求めてアスファルトを転がり
僕は徐々に ....
貴方には幻滅だと僕が憤慨していると
貴方は「君は女に理想を持ちすぎだ」と呆れ顔。
そんなこと言われても
半分下着みたいな格好で胡坐をかいて
タバコ咥えて目の下に隈をつくって、そのうえ徹夜で麻雀 ....
麻雀に負けた。と言っても、いつものことだ。僕は麻雀が弱い。弱い理由は、頭が悪いからだ。人生は麻雀のように運だけでは渡れない。半チャンが終わるたびに、僕は落ち込んでいく。
「もしも、あと一手早ければ」 ....
ジャララ
6月の弾力はぼくらを弾ませる水力が
そこらじゅうで揮発する
近すぎる誤解を向日葵の種の側に埋めたりする

ジャララ
太陽の方角を追い続けていくことも
ぼくらには必要なことかもし ....
はっぱをめくればなめくじ

みんなにきらわれて
しおをまかれたりする

おまえなめくじ

うまれてからずっと
からだじゅうでないている

おれだっておなじ

みんなにきらわれて ....
今日は月夜かと思ったら。
空にあいた穴からボトボト蛍光色の液体が流れてきた。

筏でも作ってあの穴まで漕いで行ってやろう。

穴はいくつも空いていき、様々な蛍光色の液が混ざり合って
風景が ....
ダメダメマンは

とても駄目なヒーロー。

早とちりや勘違いなんて

日常茶飯事。

猫どうしの喧嘩も

止めることができない。

ちょっとした買い物を頼むなんて

求 ....
24
折れた時計の針がキャラメル

23
の中に埋め込まれていてキャ

22
ラメルから生えているような

21
赤と青のワイヤーの両端はハ

20
ローキティの絵が描かれた ....
朝方早く、空は虹色をしていた。
世界にだまされている。
ベランダに立って、気がつけば、
世界は今も動いている。
給食センターのトラック。除雪機の眠った倉庫。
海に続く空気。

朝方早く、 ....
手紙は
シロヤギさんが食べました

シロヤギさんは
クロヤギさんが食べました

クロヤギさんは
僕が食べました

僕は夕方
手紙になりたい
気が付けば、漂流している目覚め
手を伸ばすその先
十センチメートルで
落ちるばかりになっていて
とりあえずここに、漂っている


どうやら
世界の端は滝になっているらしい
落ちてしま ....
108段目で躓いて
そのままの勢いで転がるように
踊る 踊る 真っ暗闇の中

アメリカ生まれのキャンディーは
いつか 溶けてなくなってしまう
甘い原色のマボロシ

そう あなたは
何 ....
はるなつあきふゆ

ずいぶん男やってきた
いつの間にやら割り切って
仕方ないなと口ごもる

管理職にはなったけど
仕事に才能あるわけじゃなし
けれど日本人の宿命で
(八方美人という宿 ....
あっけなく飛び込んでいった
プールに飛び込むみたいに嬉しそうに


星を見上げるのは星になろうとするためか


弾け飛ぶ後悔と切望のように核融合によって放出されるエネルギー波 フォトン
 ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
ひどい青さの落果
そんなに思い出を失くしてどうするの?
夢をみてるのね
ゆるい傾斜の果樹園で
ひとつひとつの木には
実がふくらんでいて
それいぜんには
花が咲いていて
遠い

息が ....
いつものように
なんでもない顔をして
駅で電車を待って
頭ん中だけで
僕は僕を{ルビ撲=なぐ}っていたんです。

ふとしたことで
泣き出しそうになって
そんな自分がどうしようもなく
 ....
裏切るくらいなら
俺が裏切る前に
こめかみに一発ぶち込んでくれ
その方が気持ちがいいや
綺麗な声に目が覚めた
立ち上がって海岸線を歩く
波音と風音の穏やかに響く砂浜に
僕は桜貝を見つけた
手に取るとひんやりと冷たくて
薄桃色が微かに温かかった
温めるためか 温まるためか
そ ....
桜さんのおすすめリスト(333)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ただいま、に向けて- 霜天自由詩1105-7-1
真夜中の汗- 魚骨堂自由詩305-6-27
寄り添う- 砂木自由詩12*05-6-27
会話- ベンジャ ...自由詩10*05-6-27
回転寿詩- 043BLUE自由詩4*05-6-26
白い花- 鈴木もと ...自由詩5*05-6-26
朝廷はもうないけれど- tonpekep自由詩2*05-6-24
縁取られる光、闇に消えていく思い出- チャオ散文(批評 ...3*05-6-22
指差す声に- チャオ自由詩3*05-6-17
夜になると、魚は- いとう未詩・独白3905-6-13
とどがいます- チアーヌ自由詩2805-6-13
扇風機- haniwa自由詩4*05-6-12
男にだって乙女回路がある- yuma自由詩5*05-6-11
ギャンブル落ち武者- チャオ散文(批評 ...4*05-6-6
現代詩フォーラムに書く詩人達に捧ぐ「ジャララ」- tonpekep自由詩7*05-6-2
めくるめくなめくじ- ベンジャ ...自由詩37*05-6-2
月の穴- 佐藤伊織自由詩14*05-6-2
ヒーロー- 六弦自由詩6*05-6-1
キティの魔法のハラハラ時計- 大覚アキ ...自由詩5*05-6-1
空の朝- チャオ自由詩6*05-6-1
手紙- たもつ自由詩905-5-29
漂流- 霜天自由詩1005-5-29
ダンサー・イン・ザ・ダーク- 大覚アキ ...自由詩2*05-5-27
はるなつあきふゆ- tonpekep自由詩5*05-5-24
星見地点- ヤギ自由詩6*05-5-24
夏について- 塔野夏子自由詩27*05-5-23
フルーツメモリー- こしごえ自由詩16*05-5-23
不器用- かのこ自由詩505-5-23
関係終焉- ポンテク自由詩1*05-5-21
桜貝- ヤギ自由詩8*05-5-20

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