背が高くて猫背のハラピンが
丸めた背中の内側で何か書いている

「せいかつのために詩を書いてるんだ」

試しに読ませてもらうと

{引用=「星」  作 ハラピン

星をひとつぶ食べた ....
バイバイ
さようなら
過去は過去
思い出は思い出
今を見ましょう僕

バイバイ
さようなら
君のセンチな感情は
僕にはとっても良く分かる
悲しすぎて
辛すぎて
明るい歌しか歌え ....
職場にとても変わった人が入社してきた。
出張者の手配をする仕事。
ひたすらJRや飛行機の発券をする仕事。

そして彼女は
聞いてもないことをよく言ってくる。

「わたし、電車が大好きなん ....
本当はあなたと一緒に
花壇を作りたかったのだ
ともに暮らす家だとか
肩を並べてドライブする車だとか
そういったものはどうでもよくて
ただ花壇を作って花を育てたかったのだ

だから花は好き ....
雨が降ってくると
金沢を思い出します。
金沢は年間六十日しか
晴れの日がありません。
大体曇りか雨です。

空はいつも
ブルーグレイの薄雲がかかっています。
雲のない ....
君の操る必殺技を
よく知らなかったので
不用意に踏み込んで
吹き飛ばされてしまった
それと同じような時代、なのかもしれない

人は満水になると、河へ


誰の肩にも当たらないように夢 ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
殺風景な商店街を抜けて
五分ぐらい歩くと謙遜な{ルビ都会=ビル}が其処に在る
僕を手の届かない高い所から見下ろす
その度に少しだけ背伸びをして届こうと頑張った

お昼ご飯は外で五百円以内で済 ....
海を見たことがなかった
見え隠れする光
あれがそうだ、と無骨な指で示された海は
たいして青くなかった、が
軽トラックが、ギシギシとカーブを曲がるたび
輝きを探して、車窓にしがみついた

 ....
今年も古い母屋の軒先に
つがいの燕が巣作りしました
生まれたての可愛い雛たちは
親鳥の帰りをひたすら待っていて
精一杯の幼い首を伸ばして
甘えたような鳴き声あげている
(なんだか可愛いな
 ....
わたしは感じてしまう
小綺麗に片付けられた部屋の
飾り棚の上で
あなたは仲間達と腕を組み
屈託の無い笑顔をこちらへ向けて
壁際に吊るしたドライスーツからは
泡立つ潮騒の音色がする
そんな ....
あなたに会うために
歩いてく道すがら
蹴飛ばした石ころは
転がって
側溝に落ちた
二羽のカラスが飛びだして
山際に沈んだ
見上げると
雨雲が送電線に接触して
発光している
あなたは ....
   
{引用=  あのひとの記憶がしずむ海は、いつしか防砂林で見えなくなった
  越えられない高さに、すこし安心した}   





砂が、降って
深く深く沈んで 底まで
皮膚 ....
ああ素朴な人に会いたいのだ
こんな
読めない漢字のように
むずかしすぎる人々にもまれて
どこでなんの役に立っているのかわからないような
仕事をしている
サラリーマンの僕ならば

階段の ....
あのひとは花を売るのをやめて
いったいどこへいったのか
わたしがそこへ訪ねていけば
ガラス張りの木枠の中
古いミシンが1台切り

道路の上の毛皮のように
カラスに喰われて
何もない、わ ....
何もかもがかすんでゆく
人も 街も

さくらの艶列が
そこだけ
重ね着みたいに咲き誇る

生きのびる
自信がある者の
惜しげない
笑み

見下ろす川は
あの夏
爛れた皮膚を ....
とほうにくれるところで
重ならないでいる
身体の温みの底で
遡れない時の残響が笑っている
空のような深い過程が
手と手を結びつける引力ならば
きみとりんごの木の下まで歩いて行って
飼って ....
はたらくことが だいじである
おかねをかせぐのが 基本です
生活のリズムを 見きわめましょう
最後は たったひとりで死にますから
これで墓でも いや詩集でも買ってください
もっともっと時間が欲しかった
もっともっとお金が欲しかった
もっともっと欲しかった
もっともっと
もっともっと


全てを投げ出す事を知らずに
全て要らないと叫んだ
違いも分からない ....
牛の潤んだ大きな眼に

映る透きとおった空と

静かに過ぎゆく雲

私の世界



そんなことを
ふと思いながら
牛丼を食べる







 ....
きみを
おもうと
ゆうきがでるよ

ひとごみのなか
また
ひとりでも

きみを
おもうと
つよくなれるよ

こおべたれずに
とおく
みれるよ

きみを
おもうと
 ....
{引用=
勉強


勉強はたのしい
つまらないわけではない
ただゲームのほうが面白いから
TVのほうが気になるから
パソコンやらないといけないから
続かないわけだ
勉強したいなあと ....
おとろえてゆくからだに
いったい何ができるのでしょうと
あきらめを溜息に含んでみても、
ほんとうに死んでしまいそうなので
おひさまの光をあびてそだつような植物のように
しゃんとして歩いてみよ ....
心が失敗して挫けそうになるほど、暑いその日あるいは、
静かな厳しい夏。
それにかかわらず時間が止まったか、このような一日。
私はまた置いていかれました。
あなたは知っていますか?
あなたは焼 ....
夭折


{引用=まだ生きているのか
そんな声が聞こえるのは
夜の 穏やかな枕の中だ
まだ生きている
時代を通過して
場所を通り越して
まだ何とか 生きているのだが

もう生きて ....
みんな出はらっているから
空気は今朝自由だ
今夜まで思い通りだったらいいねって
僕が家のなかうろつき周るから無理だろう
きみが自由なとき
僕は眠っている
僕が自由なとき
きみは死んでしま ....
しょっぱいスープにつけられた
エビのようにうずくまって
昨日の再来を待っている
明日なんて一つもいらない
歪んだギターになりたくて
誰かを傷つけたくなくて
歌った端から消えていく
言葉の ....
いい歳して地に足つけず
全国チェーン展開の居酒屋に
どっしりと腰を据えて
生ビールとカシスソーダの向かい合わせで
鳥の唐揚げにジャーマンポテトがつきあって
意味のない人生を嘆きながら
すっ ....
春を待ちきれず
同棲を始めたと喜んでいた貴女は
近頃、思い悩んで
すっかり痩せてしまっていたという
(僕が、よう怒れへんかったからかなぁ
お父さん、つぶやいて
肩を震わせる

一週間前 ....
決めてしまえばいい
たまには
ためらわず
したいままに 

涙なんて枯れちまえばいいんだ

君を救えない力なんて
なくていい
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