夜を飛ぶサーチライトをUFOと信じる子には光るシールを

映写機に撃ち落とされた銀幕の穴の向こうの月が綺麗だ

始発にて人気女優のクローンのような女と飛行場まで

新品のアメリカ製のス ....
アホの振る舞いは
小さい頃に母に叩き込まれたから
自然と所作として表れる

でもバイパスを渡るときは
高校球児のようにお守り握って
全てを忘れて決死の勝負
渡りきって汗をぬぐい安堵感いっ ....
一日に一回
空は夕焼けに染まる。
晴れていたなら、だけど。もちろん。

夕暮れてゆく世界は私の手の中にあって
私は一杯のコーヒーを飲み干すみたいに
簡単に
それを飲み干す。

でも確 ....
風船がしぼんでゆくのは見たくないだから今すぐ針を刺してよ


箱ならば開けてしまうよ血管を通うわたしのパンドラの血


飢えている仔猫にミルクあげるとき黒い何かの目覚めに気付く


 ....
それは不思議な行列でした
新月の夜でしたのに
ぼんやりと照っていたのです
そこかしこからケタケタと笑い声が聞こえましたのに
誰も笑っていないのです
一行は静々と厳かに歩みます
この世の者で ....
新しい風を引き連れて
花粉が宙を舞っている。

その軌道は非学術的でも
その姿は強烈な意思を内包している。

無愛想なハチとクロスして
花粉が宙を舞っている。

その生き方は決然とし ....
ぼくたちの出会いを事故と名づければたちまちエアーバッグが邪魔で


消えかかる蛍光灯の真似をするきみの瞬きずっと見ていた


きみのその背中の刺青の蝶を捕らえるために彫りし蜘蛛の巣

 ....
僕がまだ販売員だったころの話だが、一人の女性客に「30分くらいで戻るので、良さそうなのを適当に三つくらい選んでおいてもらえるかしら。」と頼まれたことがある。おいおい、商店街の魚屋じゃないんだからとあっ .... 春の花ほつれゆくまま雨模様



現し世のなべて二重の涙かな



雨の舌双つの蝶を行き来する



手のなかに生まれ滅びる己かな



留めおく術も失くし ....
枯葉 の 指輪
伏せた 
やわらかな 草の

ただ ふんわり 揺れるのを

曇りの中 
歩いて行く
陽射し

指笛で 追い 追えぬのを

捜していたのは 錯覚
立ち向 ....
「パチンコ」 とネコは言った
「きみの名前?」
「いや、ただの『パチンコ』という名前だ」

自動車が通る
どんなにひとりぼっちでも
自動車はいつも僕の側を通るんだ

「パチンコ っ ....
ミュールはおろしたて
アスファルトを蹴る

素足はまだほの白くて
スカートの裾が翻る

風は
やまない

のうぜんかずらの
つるを揺らして
ひらがなで の を描いたら

空が ....
海岸を歩きたい。
サンダルを引きずって。

花を育てたい。
誰にもないしょで。

野菜ジュースが飲みたい。
もろもろモロヘイヤの。

ペットボトルの中の
気味の悪い色をした液体が
 ....
老人を見ると枯れ木を思い出す
無駄なものは一切取り払われ、水を通すだけの老木だ
水を通す、それだけしか出来ない全く透明な存在だ
錯覚に過ぎないが
若者にはそう見える

若者を見ると泥の匂い ....
モラ(子)


−背骨−
黒焼きのサンマの背骨噛みながら十三回忌想う子二人


−ゼリー−
満ち欠けも両手離しで迎える夜{ルビ月花=げっか}固めたゼリーに満ちて


−産毛−
 ....
幼い頃見た空色は、濁りの青になった
僕らが居た空地は、駐車場になってた
窓をのぞく景色は、灰色の建造ばかり

背伸びし手を伸ばした、あの母の頭は
地上160.12cm見下ろせる高さになった
 ....
こぼれおちてゆく
砂の一粒一粒は
空白を埋めるように
足元に降り積もる

ひとひらまたひとひら
音もなく淡雪に似て
けれどそれは
削られたあなたの欠片だから
冷たさにひるむことなく
 ....
天窓の向こうを見上げたら、
空は一面の白い雲。

だから、絵の具をちょっこりのせて、まぜて。
お絵かき描き描き、そうしたの。

お空のパレットさん。
今日のご機嫌いか ....
そんなにいつでもなんでもかんでもうんでも、
でもでもでもでも、
でもでもでも、
でもでも、
でも。
で、
そんなにいつでもこれでもあれでもああでも、
でもでもでもでも、
 ....
「京都へお嫁に行ったら苦労するよ」
関西にいたら一度は聞く
でも君を見ているときは
そんな言葉はどこかへ飛んでた

カマカマカマカマ カマ カメレオン…

私はアホみたい方向オンチやから ....
   こよつきよ              
   ここにもちから およぼせよ。

   夏草ノ原 草ノ海原。


 ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ
      ノノノノノ ....
ひどい青さの落果
そんなに思い出を失くしてどうするの?
夢をみてるのね
ゆるい傾斜の果樹園で
ひとつひとつの木には
実がふくらんでいて
それいぜんには
花が咲いていて
遠い

息が ....
めぐりきた
この日はなぜやら 決まって晴れる 蒼い
冥い中天に垂れなびく布帯 黄 紫 緑
八方の声明 太鼓と鉦 衆生の足は土をたたく
たたく
肉焼くにおい 黒ずみはじめた果実の甘露
巡 ....
がらがらと開ける
明け方の雨戸に
ひょいと跳んできたら
ちょっとだけにらめっこ

あしどりかるく
自分のおまんまを
きちんと自分で稼ぎ出す
この勤勉な同居人は

何を食べたかもぐも ....
急な坂を登ると博物館があった。
湿っぽい薄暗い埃っぽい、
いかにも淋しいガラスケースの中、
脱脂綿の上にひっそりとその虫はいた。

大きな虫眼鏡で拡大して、
ようやく何やらイキモノに見える ....
もう大人になった気がして二本足で立つことにした誕生日


「生命線を持って生まれたかった」スクラップされていくロボット


大福だと思って食べたら素甘だったという悲しみを背負う
 ....
おまえに綺麗な紙のきものを着せたったら
紙人形のように可愛いやろなあ
そんなこと言うてはったおじいちゃん
いつのまにか
紙のおじいちゃんになってしもて

あれは風のつよい日やった
 ....
夜店行くと いつも買ってた
友達と みずあめがついた二本の割り箸くるくるまわして
透明な みずあめが空気をふくんで真っ白に変わる
しろぉーくなったら もぅ一本貰える
もぅ一本欲しくて
 ....
平成十七年五月十七日
半歌仙連歌「木漏れ日まるく」の巻
於 RT会議室A

 表
 発句  夏木立木漏れ日まるくなりにけり
 脇    手足伸ばして歩く歓び
 第三  園児らの帽子ばか ....
ルイーズはいつも空っぽだ
ルイーズはいつもとんがっている、山高帽の
だらしない紳士の椎骨あたり
途方もない誘惑の笑み
ガムを噛んでいる

ルイーズは雪の降るのを信じない
雪だってみぞれに ....
かぜきりさんのおすすめリスト(305)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
幻燈機の夜- シアン短歌1805-6-17
意外とバイパス- 木葉 揺自由詩8*05-6-16
PRESS_ENTER■- 佐々宝砂自由詩11*05-6-13
黒い花束- 本木はじ ...短歌905-6-12
銀の鈴参り- ヤギ自由詩10*05-6-11
新しい風を引き連れて- ブルース ...自由詩3*05-6-11
六月は雨- 本木はじ ...短歌1705-6-9
タラバガニが見える- 不老産兄 ...自由詩305-6-8
花と涙- 木立 悟俳句1105-6-8
雷光- 砂木自由詩9*05-6-5
パチンコ- Monk未詩・独白505-6-4
くもりのちあめの日- 落合朱美自由詩8*05-6-4
生活- かのこ自由詩805-6-1
枯れ木と泥- 成澤 和 ...自由詩405-5-30
蟹モラ- ヤギ短歌2*05-5-28
君を思ふ- 完食自由詩705-5-28
「砂時計」- ベンジャ ...自由詩5*05-5-28
「_27日の朝。天窓の向こうを見上げたら。_」- PULL.自由詩3*05-5-27
「_でもでもでもでも。_」- PULL.自由詩1*05-5-26
京都はきまぐれ- 木葉 揺自由詩13*05-5-25
なつくさのはら- 小池房枝短歌13*05-5-24
フルーツメモリー- こしごえ自由詩16*05-5-23
下野- 田代深子自由詩1005-5-22
ハエトリグモ(百蟲譜48)- 佐々宝砂自由詩7*05-5-19
アキヨシメクラチビゴミムシ(百蟲譜47)- 佐々宝砂自由詩605-5-19
二足歩行- バカ男短歌1605-5-18
紙のおじいちゃん- yo-yo自由詩16*05-5-18
みずあめ- piyococco自由詩7*05-5-18
木漏れ日まるく連歌れんしゅう- 小池房枝短歌9*05-5-18
ルイーズの空- umineko自由詩4*05-5-18

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