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ててててて
ケケっとするのは
ポポンさん
春の花ほつれゆくまま雨模様
現し世のなべて二重の涙かな
雨の舌双つの蝶を行き来する
手のなかに生まれ滅びる己かな
留めおく術も失くし ....
山の端にさそり座一つずつ昇る
釣り針の尻尾が銀河を吊り上げる
文字盤を重ねて二つの柄杓時計
麦と真珠 腕をそらせて指ししめす
冠をひとに贈りたがったひと
冠をひとに贈りたかったひと
....
打ち寄するものみな死せり海灼くる
草いきれ何もかも恥づかしきとき
雲の影渡りてゆけど砂灼くる
はさまれしメモの謎めく書を曝す
切るものと刺すもので食ふ夏料理
*
....
雨音す記憶の裏の廃墟より
うすぐもにあなたをのせて追放す
がじゅまるの森よわれらを放逐せよ
がむらんや人なく冷たくゆーとぴあ
霧襖抜けて来しひと霧に消ゆ
くすみたる欄間の ....