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朝の匂いを感じて目覚めれば
もうお昼前
遅めの朝食をとり
テレビに目をやれば
くだらないニュースばかりで
生きているのが怖くなる
もっと、こう、ずっと、あぁだといいのに、と
届か ....
呼び鈴を押さずに聞こえたドアの向こうの声を辿って私
水槽のある風景に赤いインクを落としました
この世に存在するすべての平行線が美しい、と
ずいぶん暮らした街から ....
愚かにも駅の天井を何故
消化器官に似せてしまったのでしょう
そこでは、羽音震わす蛍光灯
その仄青い痙攣から逃れ切れず
静かに分裂した影の群れが
仄青く集う硝子、地下鉄のドア
....
目を閉じると遠い
なにもかも
くるまの行き交う音が波音のようで
ぼくをここからひきはなす
....
むずかしい文字をならべて
遠回りする夜の端
薄ら寒い雲の流れ
赤い月の輪郭をなめながら
呼吸するのを忘れてしまった
僕は
闇に吊るされた灯りに手を伸ばす
重なりながら ....
パズル イライラ
ああ たいくつ
完成すると 分かっているから
ああ たいくつ
たいくつ
退屈!
タイクツ!!
ああ パズル
パズル ....
両腕でバランスをとりながら黒鍵を渡る。ちろちろとつま先から炎、揺らめくモディリアニ。白鍵
は床上浸水していて、溶けてしたたるたびにじゅう、って、しずくの結晶なんだ。映る、壁に体と
もうひと ....
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ
ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
り ....
気だるいようで心地良い。柔らかい何かに包まれて現実の厳しさから逃れられる場所。僕はそういうものが欲しかった。いつでもどこでも感じるのは下らない、吐き気がするような緊張を強いられる社会構造。休んでいる ....
神様、今日も平和な一日でした
と
嘘を付く
世界は
もっと不思議なままでよかったのに
虹の七色
逃げ水
姿見
知ってしまった全てが
恨めしい
君よ
その背中を覆う漆黒は
僕の夜だ
初めに与えたのは君のほう ....
1
正直、高校を卒業した時の成績はよくなかった
偏差値にして40前後
空を飛ぶ試験にうかるには絶望的な数字だった
なにしろそのころ
空を飛ぶための試験を通過するには
偏差値にして6 ....
口笛が遠くまで聞こえるのは
まわりに誰もいなかったからだ
分かっていたんだろう
少女よ
どこにも行かなくていい
君が知ってる誰もかもは
どうせ君の知らない場所で笑っている
....
そらされた目をただただ見つめることしかできなくて
自分の存在感に余白を感じた
滲んだ心に涙が沁みる
お願いそらさないで
私を見て
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