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最初からなかったかのように
あったことを忘れるくらい
少しずつなくなってしまった 
零れるとも消えゆくとも
表現しがたい喪失よ

愛おしかったのだろうか
それとも
疎んでいただろうか
 ....
桁をひとつ増やして
みんなの注目を浴びて
正義のような気がしちゃって
愛されているような気がしちゃって
真理のような気がしちゃって

もう一桁増やして
みんなのことが疑わしくなって
正 ....
力なく銃を取り落とした右手
ひとつしか置けない椅子
空にも海にも嫌われたぼくらの青い瞳
その頬に伸ばして撃ち落とされた左手

羽ばたく魚 溺れる鳥
黄色い旗 黒い丘
愛そのものだった内臓 ....
空を這う星、行方をくらました船

貝殻を失ったヤドカリと
銀の波を見て、心揺られて

想像は波止場を知らないでいてほしい
創作は自分を掬い続けてほしい

美しいものを見て目を輝かせる
 ....
濡れたお客さんの靴が
キュッキュッ、と音を立てている、あちこちで
たくさん売れ残っているコロッケ
棚の照明が消える瞬間を見た

わたしは
いくつ見逃して生きてきた?

死んだ蛙の匂いが ....
それが一匹、目の前にいる

それは狂暴ではなく、捕獲も容易だが
肉が硬く、臭くて食べられない

猫や犬のように見た目が可愛くもなく、
吃驚するほど大量の餌を必要とするので
飼育にも向かな ....
世界が暗いので、相対的に私は明るい

雨だ。一弦を鳴らし、
耳に少し明るすぎる音を確かめて、
朝はもっと暗くあろうと努める

そうしないと、不理解が空を覆い尽くしてしまいそうでしょう

 ....
白色矮星、
大切に ハンカチで包んだ
時間に刻まれて、
泣いていて かわいそうだった

音ではなく 文字でもなく
心臓に「ありがとう」をもらった
もらいすぎて溢れて、
勿体ないよ って ....
詩は勝てない

自分の意見を言葉にできる人に
詩は決して勝てない

気づいたことをちゃんと調理せず(素材そのものの味とか言って)
なんとなく寂しいだとか嬉しいだとか
そういう気持ちのソー ....
死にゆく蛍がかじった、かもがやの隙間の細い風
すっかり軽くなった腹を抱え
夜霧の中をしっとり歩いている
大きな風に
人の声が洗われて、草木の本当の
美しさを見る日を待ちわびていた

 ....
足立らどみさんの印あかりさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
喪失- 印あかり自由詩223-11-11
- 印あかり自由詩423-11-11
テスト投稿- 印あかり自由詩3*23-8-12
砂を噛む- 印あかり自由詩2*23-4-7
数えよう- 印あかり自由詩3*23-3-25
それが一匹、目の前にいる- 印あかり自由詩4*23-3-18
相対的に私は明るい。- 印あかり自由詩523-3-18
白色矮星、- 印あかり自由詩3*23-2-19
詩は勝てない- 印あかり自由詩7*19-3-23
虐待- 印あかり自由詩11*19-3-12

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