天動説の子どもが増えてるらしいのですが
それはまったく自然なことです

地球が回っているのだとしても朝が来るのは退屈なのですから
僕はお布団で魚になって
箱舟に乗ったかあさんとはなしをします ....
日が翳るとき
すべての空が囁く
悲しまないで
悲しまないで
仕方が無いから

日が翳るとき
すべての花が囁く
悲しまないで
悲しまないで
仕方が無いから

日が翳るとき
すべ ....
静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
  

   午後4時
   部屋のカーテンは締め切ったままだ
   どこへも行けなかった
   ビデオを見るのも
   音楽を聴くのも
   ジャンボ機で彼女に会いに行くのもできなかっ ....
たあくんは
生えかけの歯が かゆくてかゆくて
何でも口に入れてもぐもぐしている

おっぱいも よく噛んで
痛がるカミさんの反応を見て
ケタケタと笑う

この年で女を泣かすのか。
静かな呼吸から寝息へ
移ろいは 深い罪
霧のように


夜の霧 深すぎて
そこは天国ではなく寺院ではなく
神社ではなく教会ではない
誰も手を触れることない
水滴は 都会の電 ....
子供を抱いて病院を後にする。
今日は風が強く寒い一日だった。
子供の体が冷えないように
ぎゅっと抱っこしてあげて車まで小走りに行く。

車にて子供が「二人っきりの、きりってなあに? ....
わたしはあなたを抱きしめて殺す
わたしはお腹を撫でながら泣く
ぼろぼろと泣く
両手に涙がたまったので
涙をお腹に擦り込む
気がついたらあたりは大河
汚濁した黒い水
さぶん
わたしは潜る ....
 田村隆一は太平洋戦争後の荒廃した社会を的確な詩語で捉え、戦後詩壇を代表する存在になった。と、日本の詩の歴史ではそういうことになっているらしい。僕は言うまでもなく戦後生まれ、それも高度経済成長の真っ只 ....   
  AM4時になった
  烏もなかない
  あんなにゆきとあめをふらせたのだから
  きょうは晴れだろう
  まだカーテンは開けていない
  眠剤が効かないので
  朝早く起きてし ....
だれか ひとりのひとを
すきになって すきになりたいんよ

だけど 遠距離でも つづくコじゃないと あかんなぁ

純粋に 恋 がしたいんよ
あい やのうて 恋 がしたいんよ

それ ....
何もかも傾いている
時間にもたれかかっている

不安なのだ

矢印を明日に向け
地に足をつけば斜めになる

上り坂の頂上に
日が昇るのを待ち

やがて

ビルとビルの間から
 ....
オレンジの雲をかじる
甘酸っぱい空気を冷やして飲んだ
気流が発生する前の
静かに流れる朝は鳥の声に押されて
ようやく白い地を染める
地球の回転は空の綱引き
勝ち負けのない勝負は
けれど引 ....
涙滴型のカプセルをひとつ服用する。
白い飛行船、チェシャ猫の笑い、
きみの両腕は指先から砂になってゆく。

不完全変態の幼虫が這い寄ってきたら、
追っ払ってしまおうと思う。
きみは完全変態 ....
いつもいつもいつも
いつもいつもいつも
いつも
夕になったら眠くなってしまって
そのまま夢に消えてゆく

タイム・イズ・マニィ
いつの間に
僕は夜のしじまに焦がれてしまったのだろう
 ....
開放されない夜

こんなにも悲しみは
不快な落下を求めて
その瞬間を嘆くことさえ許さない

形を維持できない感情は
なめらかに体をすり抜ける

闇を潜めて光彩に垂れた
 ....
思い出を消費する
何も残らないように

君が泣く

僕らの時間が
夕暮れる

跡形もないくらい
求めて

海のような
リズムで
  
  
あなたの子供は駈けていきました
あなたの急を知らせに
道の向こうの
そのまた向こうまで
私が知らない間に
他の多くの大人たちが
それぞれの世界の片隅で
何も変えられないでいる間に
あな ....
そうして
僕らのこれまでの順路を
紙の上に書き出してみる
その上に雲なんか浮かべたりして
無駄に力を入れて笑ってみたり




過ぎ去ったあとで
自然に昔話ができれば
それはそれ ....
   ふと婦人は席を立った
   向かいの席だった
   ぼくは隅が好きだ
   ぼくは隅に座っていた
   カバンを架けかえようとしていた
   ジャケットのフードがじゃまで
   カバ ....
ため息を薄めた空気を吐き出せば
白くけむった現実が儚く揺れる

滅んでゆく世界が急激に収縮すると
必至にしがみつかなければ吸い込まれてしまう

その前に見えた
一瞬の閃光を書きとどめるた ....
言いかけてやめた、だって空白に値しない面倒くさい怠惰
かさかさの親指で丸め込んで
言いたいことはないと言いたいらしい君は
別に、綺麗でもない、
生きてるってほどでもない感じ
ひどいなぁ
と ....
   ふれている
   ふれている
   温かいものが
   ぼくのからだに
   ふれている
   それはあなたの
   恥骨だ
   しっかりとした
   感触を持っている
   ....
ゆっくりと沈めてゆきます
きれいになりたくて
きれいになれる気がして
沈めてゆきます

あと少し

とても穏やかになります
静けさに包まれて
何も恐くはなくて
眠る ....
道は渋滞で
バスの中は混み合っていて
みんな一日の疲労でうつらうつらしていて
外はもう真っ暗で
バスはなかなか進まなかった

ドアの側に坐って
ぼんやりと前を見ていた
ふと目に留まった ....
  ことばの枯れた井戸を掘ってみる

  夜空のように星星が輝いていた


  ぼくは夢を見たのではない

  ことばの星は無数にあるのだ

  掘削機はいらない

 ....
3DKの家から
1トン車1杯分のゴミを運び出した

できるだけ静かに運ぼうとしたのに
荷台の上で何かが崩れ落ちる音がする

7年前の秋
そこで始まった生活が思い出せない
ゴミ袋に放り込 ....
疑問符をつけてはいけません

押し付けてはいけません

まずい状況では
さらに状況が悪化することがあります

何かをねだるときに使うと
見透かされたときに危険です

正直、あまり使 ....
カレーを作る

じゃがいもとにんじん

たまねぎの皮を剥く

ちょっとおおきめに

サクサクと切る



ねえねえ

たまねぎのなかから

うすみどりの芽

春が ....
目覚めの呼吸が
ぽこっとまあるい泡になって
光差す天井へ
ふわりふわりと上っていった

仰向けのベッドで
それが弾けて消えるまで
ぼんやりと目で追っていた

ここに置いたはずの眼鏡は ....
北野つづみさんのおすすめリスト(414)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天動説の子ども- 窪ワタル自由詩22*05-3-9
霊歌- チアーヌ自由詩105-3-9
睡蓮- ベンジャ ...自由詩3805-3-7
あしたがあるさ- 天野茂典未詩・独白205-2-26
食べる(そろそろ離乳食編)- 角田寿星自由詩605-2-26
子守唄/深夜の霧は罪のように_明け方の雨は幻のように- 銀馬車で ...自由詩4*05-2-26
抱き合う- 瓜田タカ ...散文(批評 ...14*05-2-24
宇宙船- チアーヌ自由詩705-2-22
田村隆一(その詩行のかっこよさから語る)- 岡部淳太 ...散文(批評 ...30*05-2-20
あんなにゆきとあめをふらせたのだから- 天野茂典未詩・独白305-2-20
おもちゃのへいたい- 虹村 凌自由詩8*05-2-20
垂直になる- ベンジャ ...自由詩14*05-2-18
明け方の月はよく笑う- ベンジャ ...自由詩4*05-2-15
きさらぎ- 佐々宝砂自由詩205-2-9
淋しさマシンガン- たいにぃ ...自由詩5*05-2-9
流線型の悲しみに- ベンジャ ...自由詩9*05-2-8
消費- umineko自由詩405-2-1
駈けていった- 岡部淳太 ...自由詩12*05-1-30
通り雨が過ぎても- 霜天自由詩1505-1-30
ぼくは小岩井ミルクとコーヒーをごくごく飲んだ- 天野茂典未詩・独白805-1-26
放熱- ベンジャ ...自由詩5*05-1-24
アイボリー- 船田 仰自由詩605-1-24
温かいものにつつまれてわたしは- 天野茂典未詩・独白205-1-24
水中花- ベンジャ ...自由詩5*05-1-23
求めています- 岡部淳太 ...自由詩10*05-1-16
プラネタリウム- 天野茂典未詩・独白505-1-15
費やした時間の重さ- ベンジャ ...自由詩11*05-1-14
「愛してる」の使い方- ベンジャ ...自由詩11*05-1-9
「_こんなところに春が_」- 椎名自由詩205-1-8
海を抱く- RT自由詩505-1-8

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