はげしい頭は孤立して
手段ははしる
さわさわ濁ったざわざわを
電話線に流して
コンビニでおかゆ買って
食べて吐いて食べて
笑って吐いて
さらったあなたを冷蔵庫に保存した
刺身は2日
牛乳は1週間
....
ラーメン屋さんで
たたんだじめん
たんたんめんの見間違い
ぱっとひろげて春の花
ぱっと広げて雪景色
夏草野原や
紅葉の道や
地面が少なくなりました
街にほとんどなくなりまし ....
クローン羊のドリーがこうしんしてきて
あらぬほうこうみてる眠りをけずる
ねじまがるたまからナトリウムがしみだして
規則ただしいハノンの音階くずれゆき
(2010・12・06mixi)
遠いちいさな丘のうえで
初夏の梢が水草みたいに揺れていた
命あるもので揺れていないものは無かった
揺れながら皆まっすぐ天を指していた
ひとつとして同じ形の枝は無かった
ところどころ折れて歪ん ....
捜してきます と書いたメモを
台所に置いて 家を出た 午前三時
まだ 真っ暗な道をひたすら運転する
公園 飲み屋のある所 よくわからない道
夫が 電話のひとつもよこさないで
友達と飲んで ....
久しぶりに区民プールに行く。全然気づかなかったが、この街にはあちこちにプールがあるんだよね。そんなにニーズがあるんかしら。プール。
水泳にはあまりいい思い出はない。中学の授業ではおぼれかけた。高 ....
最近、ライト・ヴァースや大野 新という詩人に興味があり、調べたりしたのですが、本が図書館にあまりないので、その二つの言葉でひっかかった天野 忠の詩集を借りました。
ところで、ライト・ヴァースって ....
線路を描く
薄暗がりの方から
ほのかな明かりを灯して
路面電車がやってくる
駅を描く
路面電車が停まる
後扉から乗る
チラシの安売りの服を着た女の人が
前扉から降りて行く
....
散文カテゴリーには初めて投稿します。直接には初めまして、どなたにおかれましても。小池と申します。
カント、メルロポンティ、フッサールほか、何一つ読んだことも読むこともない人間ですが、ふと、あらた ....
バスターズ
信号が変わって 足早に歩き始める。
通勤途中の人の列は 流行のインフルエンザの影響で
マスクをかけている人が目立つ。
少々苦しいが 感染したくないので我慢してかける。
しかし ....
こへびちゃんは
友だちがほしかった
遠くへ行きたかった
仲良しをさそった
いっしょに行こう
これ美味しいよ
こへびちゃんは友だちができた
友だちはふえたので
いっぱいできた
....
ひとの詩が読めなくなって久しいので
もうずっとひとり遊び
読んでいて今日は
ひかり
という言葉をひろった
ひのひかり
つちのひかり
みずのひかり
ひのひかり
つきのひかり ....
墓場まで持っていく秘密があるということは
幸せなんだろうか
誰かには
ぽつりと
話してしまうかもしれないね
雪女の夫みたいに
ふとした
裏切り
そしたら
幸せが逃げていくんだね
....
宇宙の本とか見ていると
詩だとしか思えない言葉があります
著者氏にはおそらく
これっぽちもそのつもりがなくても
Can you see it ?!
おまえたち見えてるかと
飛び込んでき ....
文字ということばと
手紙ということばは
どうしてどちらもletterなのか
この国でも
それはやはり文と呼ばれていましたが
すべての文は/文字は
もともと
ひとに宛てて書かれて
....
ヒガンバナ
もう咲き終わっているのに
熾き火のようにゆらめく赤
心の中で
一面に赤い景色など
見たことがあるわけでもないのに
忘れられないほどの赤など
目の当たりには
出遭った ....
詩 篇
ああ
....
公開暗号キーを
あなたはもっていますか
どこにあるのか
隠されているわけでもないのに
実は送り手である私も知らないのです
第一
扉の鍵穴と鍵も
一対一対応ではないので
わりとど ....
二ヶ領水の川辺のゆうぐれ
木の花が赤く咲いていた
その花の名前を思い出せない *1
妻に名を訊ねたが
覚えてくれないからと
怒って教えてくれない
それでもなお訊ねるとようやく
百 ....
言葉は発するそのたびに
重さを無くすものだろう
夕暮れを黄昏と言い換えて
寂しさを知ったフリをした
恋情に過去を積み重ね
大切さを説こうと試みた
引き出そうとする単語は
聞き覚え ....
窓の遠くでコスモスが揺れざわめいている
君はそこへ行きたいと云う
行くがいい 君になら似合うだろう
あの優しい色あいも それを揺らす風も
すべてを照らす初秋のあかるい陽射しも
僕はこ ....
聞き耳頭巾をもらったよ
みみずくさんにもらったよ
ひとには何が聞こえるか
訝しみながらくれました
だけども頭巾をかぶったら
急になんにも聞こえない
きっぱりきーんと耳鳴りの
....
くるしいの
とたずねると
くるしくないと
こたえていた
あなたはもういない
いたのかさえ
もはやわからない
いまがいまにそまって
ただとりのさえずりが
くるしくな ....
この季節になると思い出します
行きも帰りもバスでした
山奥の芋煮会場に着くと
澄んだ風が吹いていました
肌が乾いてなつかしい気がしました
網目になった体を
すうすう吹き抜けてい ....
よく見知った鳥たちの
生まれる音が遠くから
ここまで
骨がぶつかり合っているようにも思える
低い腰つきと
正確な手さばきで
つぎつぎと収穫されていった
ばんざい 収穫だ
ばんざい 越冬 ....
夕方の
涼しい時間に
畑に行って
枝豆を採る
ぷちぷちと
ひとりぼっちで
やっていると
夏の空気は
本当は
どの湧き水よりも
澄んでいるんじゃないかって
それを独り占めし ....
いらないんだろうか 私
と言う 不安げな顔
いるもいらないも 元がね
無くなるかもしれないんだし
と から元気全開で労働
誰にも言わないで
言っちゃいけないよ
そう言ったのに
どこ ....
鞄と間違えて
父さんが
枕をかかえて会社に行く
目を閉じたまま
夢を見てるんだろう
父さんは
目を閉じたまま電車に乗り
目を閉じたまま
タイムカードを押す
目を閉じた ....
今を指差すと
今ではない
指先がやって来る
するとこの指は
たちまちおばけになる
今を指差す
ことしかない
少しでも
過去や未来ではならない
今だけを
指差すしかな ....
くもひとつない
おそらから
あめがひとつぶ
おちてきた
なにかの
まちがいかもしれぬ
おそらのしたで
ねむってる
ぽちがみちの
まんなかで
おはなに
あまつぶ ....
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