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上手く選べないことは分かっているので
国道へと続く道の折れ方を
君たちに任せることにする
右へ右へ、と街は緩やかなカーブで
今も回り続けているらしい

僕を追い越していく光線は
一日を開 ....
蓋の閉まった街の水嵩が誰にも知られずに増していく
なんという、静けさ
塞ぎ込む窓辺に君は寄り添って、透き通る視線で景色を
混ぜるように空を、抱えている

明るく、楽しく
昨日のことを語れる ....
雨がまた積もっていく
雨音がまた積もっていく
その分だけここは、静かになれる
抱き合うだけの幅を残して

昔の夢のかたちを探り合う
窓を伝う雨粒の落ちる、速さ
遠退いた距離の分だけ、今の ....
滴が。
朝の、


窓枠を二つに分けるようにして落ちていく。
今も手を伸ばせば壊れてしまいそうな足跡。
遠くなっていく風景写真をいつも隣に置いている。
あの日、行方知れずの人が今も笑いか ....
何もない景色があった
見たこともないものを、憶えているのは
緩やかに消えていく光のせいでしょうか

眠れない、夜ならば
明日の仕業にしてしまおう
結局、かたちばかりが残った
匂いが泡立つ ....
夜明け前に呼吸が足りなくなって
遠い地名を呼びながら目が覚める
ほんの、少し前まで
そこにあったはずの夢に
花を、植えたい
声の鳴る丘、霧降る峠、新しい駅の三番線
いつか出会ったような
 ....
ところで
夕暮れはもう間近に迫り
みんな精一杯に迷っているので
その足元を照らす明かりも
その足で踏みしめているものも
記憶は近さも見せないくらいに
空で燻るものだから
こうやって今日も ....
そうして
僕らのこれまでの順路を
紙の上に書き出してみる
その上に雲なんか浮かべたりして
無駄に力を入れて笑ってみたり




過ぎ去ったあとで
自然に昔話ができれば
それはそれ ....
いつか来た道を


なぞる度に消えてしまう
机の上のあの地図は
濡れたままでいる
一番と名前のついている街には
今もあなたが
住んでいることになっている

い、ろ、は、で振り分けら ....
遠いお話を
忘れないために
僕等は
指を折りながら
花の咲くのを待っている


寝返りの度に
蒸発してしまう夢を
朝のそばで
取り戻そうとしている


見つからないままでいる ....
北野つづみさんの霜天さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
梯子- 霜天自由詩507-11-4
雨から、街を- 霜天自由詩607-2-25
落ちる速さ- 霜天自由詩6+07-1-20
あの日、行方知れずの- 霜天自由詩1207-1-14
喪失の後先に- 霜天自由詩906-4-2
花を植えたい- 霜天自由詩1406-2-21
水底の、走る船の- 霜天自由詩1205-7-19
通り雨が過ぎても- 霜天自由詩1505-1-30
地図に描く空- 霜天自由詩604-11-13
遠いお話を- 霜天自由詩1004-10-20

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