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人のいっしょうは
苦の集積
だって本で読んでしまった

たしかにそうかもしんないな

だけど
誰も好きこのんで
苦しみをかき集めたりは
しない訳で
それならそれで
苦しみを楽しみ ....
どうしても
無欲には
なれない
なれる訳がない

それどころか
この心も体も欲望が満載で
特に体は
時には自制がきかない

選ばれた一握りの人間にはなれなかった

俺は
満載 ....
思いつくと
手当たりしだいどこにでも書いてしまう癖がなおらなかった
ノートは勿論の事
教科書の余白
新聞の折り込みちらしの裏側の白紙
左の手のひらの上にも
さすがに紙幣には書けなかったけれ ....
ねぇ
あたしの事愛してる?

勿論
愛してるよ

本当に?
本当だったとしたら
どのくらい愛してくれてるの?

正真正銘
本当に決まってるよ
だけどどれ程ときかれてもな

 ....
子供は泣くことにためらいがない
対して
大人は泣くことにおおいに躊躇してしまう

男は泣くことに恥じを覚える
比べて
あえて、女は男に泣き顔を見て貰いたいところ
あるのかな?

涙っ ....
当事
彼は三十代の半ばで独身だった。アパートで単独生活をしていて、恋人も同性の友達もいなかった。
職場まではバスで通勤していて、毎日が単調な日々の繰返しだった。
実家にほとんど帰る事がないのは、 ....
雄と雌の蝶々が交尾しながら
日向臭い宙を飛び回っていた

周囲はいちめんの花
公園のベンチ椅子は壊れかかっていた

私もいつか死ぬに違いないが
今は死にたくない

壊れかかったベンチ ....
あたしが
まだ赤ちゃんだった頃
産んでくれたかあさんの乳房は
あたたかい海のようだった

あたしが
まだ赤ちゃんだった頃
とうさんは
ただの一人の男の人だった

あたしがまだ赤ちゃ ....
時間は鏡に写らない
写す事はできない

だけど
今こうしている間にも
刻々と経過している

人間はそれを計測するために
時計を発見し発明した

日時計
砂時計
などの原始的な時 ....
わたしはわたしを
いちばんに思う人だから
いちばんにしか
思えない人だから

わたしはわたしが大切にするものを
失いたくないものを
全力でまもりたい

わたしは
時に正義を口にする ....
あの人は嫌い
あの人は好き
あの人はどっちでもない

そしてその他には
興味も関心もわかない
おおぜいの人
その他おおぜいの人

あの人は私に好意抱いてくれそうだ
顔を会わせる度に ....
その夜見た夢の中では
終始一睡もできなかった。

真っ青な大空の下で
気が遠くなっていた

真っ青な大空の下で
空中ブランコのイスにすわっていた

ブランコが大きく揺れるから
私の ....
pc 持ってないし
使えないし

だから
詩はいつもスマートフォンで打ってる


たいがいは
家族が寝静まった深夜に
寝床で寝ながら打ってる

都合のいい事に
家族は誰も
詩 ....
雄と雌
直ぐに想像がつきました
見た目に色の綺麗な蝶々がにひき
ひとつに繋がっていました

交尾してるのか
当然そう思いました

周囲は自然がいっぱいでした
街の喧騒から隔離された広 ....
詩なんて書かない方がいい
書いても
胃腸に滲みる訳じゃない
米粒ひとつわかないよ

詩なんて書かない方がいい
それより自慰でもした方が
なんぼか気持ちがよくなるよ

詩なんて書かない ....
六十四歳になってしまった
今更
文学への高い志しなんて持ってないよ

ただただ
インターネットいう海に
言葉の葦の舟で漕ぎ出しただけ
もしかしたらその行く末は
砂漠の果てに打ち上げられ ....
八月。うだる様な暑さだった。
エアコンも扇風機もなかった家の中の暗闇で寝かされていた。
父親と母親の間に挟まれて川の字になって。
眠るまでは真ん中の一本線だった筈なのに何だか人間が絡み合う気配に ....
都市伝説じゃなかった。
文字通り、地方か田舎の伝説。だから、信じるもよし信じてくれなくてもいい。

俺の父親はちゃぶ台のひっくり返しが好きだったみたいだ。頑固一徹で癇癪持ちで我が儘で無類の酒好き ....
草木も眠りにつく時間の
筈なのに
街はうっすらと目を開けていた

コンビニの明かり
その駐車場
寝静まる民家
周辺の道路
道路の端には
電信柱が無言のままに
立って並んでいた

 ....
落ち着かないんだ
四六時中空気のある所にいないと

落ち着かないんだ
公衆トイレで用をたしていても
ついつい詩が思い浮かんで

落ち着かないんだ
彼女とメイクラブしてたのに
急に詩か ....
相合の傘
二人は肩を並べて歩いていた
その時
勢い後ろから車が走り過ぎた
何の配慮もなく
水しぶきをあげて通り過ぎたから
外側を歩いていた人は水を被ってしまった

お互いが好きあい
 ....
死ぬのは怖い
死ぬのは怖い
死ぬのは怖い

なんとしても死ぬのは怖いから
何とか死を回避する方法はないものかと
あれやこれやと思いを巡らしながら
何とか今日まで生きてきた

死ぬのは ....
孤独を愛してるなんて
自分に大きな嘘をついてる

しかしそれは
ただ単純に自分以外の人間と
うまくやっていけないだけ
そして好きな人と
嫌いな人間とをはっきりさせてしまい
上手に自分に ....
街の雑踏で背後から声をかけられた
立ち止まりふり返ったら
人違いでしたごめんなさい
と若い女の人

人の流れは速くて
あっという間にその人は何処かにいってしまった
ほんの束の間の出来事
 ....
ココロにアイがなくても差し支えは何もありません
ココロにアイがなくても何の不便もありません
ホントです

アイしてないし
アイされてないし
アイしあってもいない
ワタシですから

夕 ....
どんなに練習しても
練習の成果は得られなかった
鉄棒の逆上がり
何度も挑戦したけれど
出来なかった

だけど
そんな子供はクラスに何人かいた
何人かの一人に私も含まれていた

夕日 ....
女 男 女 女 男
私の父親と母親の間には五人の子供がいた
一番上の姉と一番下の私とは十歳離れていた

長女が二十歳を過ぎた頃私は小学校の五年生だったと思う
実家は農家で 母親は農婦父親は農 ....
毎日が同じ事の繰り返しで嫌になるね
と 職場で同僚の一人に軽く言ったら
えっ?
と驚いた表情を見せて
毎日が同じ事の繰り返しだから生きてけるんじゃないの
もし毎日が違う事の繰り返しだったら私 ....
昨夜は死んでいる自分の夢を見た
まだ息を引き取って間もない自分の体だった
死んで間もない自分の心は
遺体から抜け出していた

遺体から抜け出した自分の心は
直ぐには天国へは昇れなかった
 ....

戦争があったらしいが
俺は知らない

しかし
俺の父親は戦争に参加した
だけど
父親が果たして敵を殺したか
一人も殺さずにすんだか
なんて話を
俺は父親から
一度も聞いてない ....
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