帰る家は夫の独身部屋のままゆえに迷い猫のような日日


蝉たちの歌を覚えぬ朝が来て夫の書棚にサキを見つける


厨房はわが城というわが夫にわかってほしいのサルモネラ菌


夫はいまチ ....
テーブルに前歯が
激突して以来
目が少なくて泣けない
浜辺では泣けるのに
だし汁をとって飲んでは泣く
海猫が遠くで鳴いて居る
マーダー(殺人)事件は近すぎて
テーブルにはマークが記される ....
鉛を擦った袖が
すっと高い
青空にひらめいて

手を振りかえすと
穂波へ消えていった
あなたを
好いていたんです


あなたの骨の中には
あの青い光が詰まっていて
きらきら き ....
秋の横顔は
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい
手遅れにならないうちに、と

バスは来た
回送だった
けれどいったいどこへ戻るというのだ ....
安心やよろこびというものは

じつに居心地のわるいものだ

だから不安にもなるのだろう

不安や悲しみというものは

だれにとっても心地いいものなのだろう

だからいちいち

 ....
今日も美術館に行った


そしたら
またあの子に会った
いつ見ても綺麗だ

美術館の良いところは
展示されている作品
だけではなく
全てが、そう
窓も階段も案内版さえも
清楚に ....
 て・き・べ・ん

             邑輝唯史

丁寧に入れた人差し指を肛門の中でくねくねさせて
気持ちいいものだと思っていたら
息を吐いて次は息を吸って言われて
これはもう陣痛 ....
住む場所の変わりて水は甘くなりわれ懐かしむ塩素の匂い


きょうからは花野綴じられ立冬の訪れしこと足から沁みる


旅立った秋を追うことゆるされずこの世の生の切なさ想う


みあげれ ....
払い落とされるのが
私自身の精霊と言えるものであるならば
もう悩む必要はあるまい

リンゴが落下する
画家は決して筆を取らない
これに関しては逆らえない伝手はないし
永遠の壺の中 ....
愛されぬ
 枯葉を潰し
    頬に雪
鏡にわりとかわいいあたしがいるよ

父のニコレットを噛んで見つめてた

なんだか誇らしげに鏡を見つめてた

いつのまにか母の遺骨を見つめてた


学校から帰ってきたら母が死んでた
 ....
肌寒い朝
暖房をつけるか悩んでみる
寒々しい部屋の中は
私の心と一緒
火の気のない部屋に1人
冷めたコーヒーは美味しくない

1人ぼっちの孤独より
誰かと一緒に入る時に感じる孤独感の方 ....
大女優が余裕のリハーサルするような君をいとしいと思う

牛乳たすヨーグルトはヤクルトだったっけ

神経質な目をしたりスヌーピーみたいになったり

生きていることすべてがみんなをいい雰囲気に ....
せかいでぼくいがい
しあわせな顔して笑ってる
ゆめのなかでもつまずき
たちあがっては卑しい笑いをうかべる

かつて黄金(きん)色にかがやき
ぼくをみたしていた未来の理想は
さらさらさら  ....
眠りの底で持続する
調和に充ちた音楽の木霊
命を賦活する脈動のグルーヴが
垂直ノイズの魂を
呼んで揺らして歓喜で貫く

流れ込んでは諧調に生き
魂もまた旋律を奏で
息子が初めて発した言葉は
ママでも、パパでもなく
はっぱ
    🍂

それでも伝わる
ことのはの世界へようこそ
ようこその
 
  🍂

   🍂
  
     🍂
  ....
不眠症には二通りある
眠れないものと
眠らないもの

眠れないときは眠らない
起きれないときは起きない

動けないときは動かない
話せないときは話さない

それでは
社会で生きれ ....
台風と台風の間の
恋、じゃなくて晴れ

うつつとうつつの間の
夢、じゃなくて今日

ソナタとコナタの間の
溝、じゃなくて呼吸



日々、間が悪いと言 ....
沸かし過ぎたので頑張る
あなたよ
ハワイではバッハが今日も
変態を極めた
冬支度はもう済みましたか
バッハの曲が鳴って居ます
何度も空と海を眺めて
迂回を信じる
あなたよ
頑張っても ....
なぜととう
ものもなく、
石ころの
ごとくあれ、
この世界
広すぎて、

あなたはどこに
いるのでしょう?

なぜととう
ものもなく、
ひとりのわたしは信じている、

だれ ....
私がいない朝
天使が泣き出すから
私はここに居てもいいんだ

私がいない夜
天使が眠れないから
私はここに居てもいいんだ

いつかは この世界を離れる日がくるけど
その日がくるまで
 ....
窓辺に花を飾って
出窓にはアンティークドール
白いレースのカーテンで飾れば
もう 完璧
幸せを絵に描いたような家庭の出来上がり
どうせ 見た目が全ての世の中
家族ごっこをしているなんて
 ....
ボケ夫婦になると
お互いボケの責め合いになる
「電気消し忘れ!」
「トイレの水流してない!」
「蓋をきちんと閉めてない」
「あれ、あれじゃわからん!」
責めると責められるから
この頃僕は ....
命の意味は宗教的

命の意味は種の保存

命の意味は空間的

命の意味は

命の意味はたくさんあるけれど

命の定義はひとつしかない

決めつけたら駄目

決めつけたら駄目 ....
deadendな夜にきみは優しい
weekendのあさにゆでたまごを食べるみたいに

はっぴいえんどを聴きながら

The Doorsのthe endをおもう

愛はやすみなく働いて ....
花野を二分するようにさやかな小川が流れている
書くべきでないこちらのその向こう岸がまばゆい

悪い夢を見た人たちが
今朝を待てずに捨てに来る小川
好まない好めない幾つかからは解放されて
枕 ....
  下りに乗ってしまえば
  あの日の二人が見える
  ような気がする

  けど
  いくら待っても
  そんな電車は来ない


  新宿でも、小金井でも、
  君の声が聞こえた ....
夏の残り香が まだ消えない夜
そぞろ歩く者は みな寂しげで
私まで悲しくなってしまう
何処からか秋の虫の鳴き声が聞こえ
夏が消えていくのを知る

どこかで花火を打ち上げている
火薬の臭い ....
ふるさとの夕暮れは
淋しくて切ない
人声なくただ風の音しか聴こえない
やがて深い闇がおりてくる
この世にただ一人
取り残された気分になる
父母に見守られた子どものころが
懐かしく思い出さ ....
 
朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている

遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている

もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
 ....
水戸 うしんさんのおすすめリスト(206)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「夫の居る風景である厨房の片隅にだけ描かれる吾」_七首- もっぷ短歌1117-12-6
リアル- 間村長自由詩317-11-16
- 印あかり自由詩12*17-11-16
バス停- そらの珊 ...自由詩18*17-11-16
人生に意味など- 吉岡ペペ ...自由詩417-11-15
美術館の恋- しょだま ...自由詩217-11-14
て・き・べ・ん- 乱太郎自由詩817-11-14
「立冬二〇一七」_四首- もっぷ短歌817-11-13
洗浄- 乱太郎自由詩10*17-11-12
冬の嫉妬- 夏目 碧俳句117-11-10
見つめてた- 吉岡ペペ ...自由詩317-10-31
- 無限上昇 ...自由詩417-10-30
ずっとずっとね- 吉岡ペペ ...自由詩617-10-30
せかいでこどく- 秋葉竹自由詩317-10-29
天体音楽- ひだかた ...自由詩517-10-29
うれしい悲鳴- AB(な ...自由詩817-10-28
不眠症- イオン自由詩2*17-10-28
すれ_ずれ- AB(な ...自由詩217-10-26
眠る- 間村長自由詩5*17-10-26
嘘にまみれた世界で- 秋葉竹自由詩317-10-25
ここに居る意味- 無限上昇 ...自由詩517-10-24
仮面夫婦- 無限上昇 ...自由詩617-10-23
言い合い- zenyama太 ...自由詩217-10-23
優生思想のバラード- 吉岡ペペ ...自由詩717-10-22
プリンテッドアウト- 梅昆布茶自由詩517-10-22
泣けば泣くほどに- もっぷ自由詩517-10-22
待チ癖ツイタシイイ人止マリ- AB(な ...自由詩117-10-21
夏が終わる- 無限上昇 ...自由詩417-10-21
ふるさとの夕暮れ- zenyama太 ...自由詩3*17-10-20
終焉を静かに見届けたい- Lucy自由詩8*17-10-20

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