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朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている

遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている

もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
 ....
早く夏が終わんないかなって
思っていたのに
終わってしまうと
なんだかさみしくて

早く秋が来ないかなって
待っていたのに
秋は
なんだかよそよそしくて

友達だったはずなのに
 ....
  

小さな球体の内側を
ぐるぐる回っているだけなんだよ
どこまで歩き続けても
いつまで生きられたとしても
見覚えのある景色が
わずかに 気のせいほどに色彩を変え
懐かしく (すこし ....
ウッドデッキの
木と木の間の細い隙間に
花びらがすすっと入っていくのを見た
少し離れたところから
目を凝らすと虫が抱えていたようだ
蟻にしては大きかった
ごく小さめの細身の黒っぽい蜂の ....
ジニーが死んだ
名前なんかつけたから
何度壊してやっても
やがてまた同じところに低く浮かんで
逃げもしないし
玄関横の
しろい壁とオキザリスの
プランターの間を斜めにつないで
全然邪魔 ....
りーりー
りりり と
鳴いている

耳を澄ますと
少しずつ違う音色で
合奏している

パソコンの中から
聞こえるようで

二階の窓から
見てみると
明るい夜空に
透明な羽根 ....
薄曇りの空を浴び
錆びたトタンが発色する
剥げかけた というよりも
薄い金属の表面を
浸食している赤ペンキ

腐蝕しながら
守るべきものを阻害していく

かつては輝きそのものであり
 ....
まわり続けていれば
倒れずに
ほそい息を繋ぎ
うたうことさえできそうで

こころなくして
忙しくまわり続けていられさえすれば
支えてくれた背骨の芯も
とうに抜け落ち
まぼろしだけだと ....
ガラスのように光るその蛇は
青草の影を躰に映し
すべらかに移動していた
怖くはなかった
わたしを無視して
まっすぐ母屋に向かっていくので
なんとか向きを変えさせようと
木の枝で
行く手 ....
遠く轟くのは雷鳴
それとも記憶の彼方の爆音

或いは過ぎ行く夏の
名残の花火

下駄を穿いていた
裸足のくるぶしを
風がくすぐり

バッタが跳ねる草の道

また明日遊ぼうねと言 ....
黒焦げのアカツメクサを労うように
レースフラワーが風に揺れ
夏が終わると歌っている
排気ガスまみれの分離帯にも
芽吹いた種は繁らせた
波打つ夏の色

色褪せた空のキャンバスに
ぽたりと ....
水戸 うしんさんのLucyさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
終焉を静かに見届けたい- Lucy自由詩8*17-10-20
待ち遠しいのに振り返ってばかりいる- Lucy自由詩14*17-9-25
球体- Lucy自由詩8*17-9-20
ウッドデッキの細い隙間に- Lucy自由詩17*17-9-19
ジニー- Lucy自由詩14*17-9-12
りーりー- Lucy自由詩10*17-9-2
ページ- Lucy自由詩10*17-8-31
独楽_―_立原道造「逝く昼の歌」に寄せて_―- Lucy自由詩5*17-8-28
優しい人- Lucy自由詩18*17-8-26
別れ- Lucy自由詩5*17-8-24
労い- Lucy自由詩18*17-8-21

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