ほそく
だけどまわりの庭木よりたかく
そよいでいる
白樺の梢の辺り
黄ばんだ葉の疎らな繁りにふと
青いまま
いくつか
乾きながら
さわさわと光にそよいだころの
面影を残し


 ....
昼間なのに少し薄暗い北向きのカフェ
観葉植物の傘の下で
大きな背もたれのひじ掛けがついた椅子に深く腰掛け
背中の後ろ、ガラス窓から差し込む少しの陽射し
店内には静かにジャズ

まったく僕は ....
葉っぱが熟して沢山実る
烏がかあかあ笑ってる
子どもがあれこれ考えながら
落ちた葉っぱを拾ってる
落書き帳に貼りつけて
色鉛筆でなぞってる
赤青紫黄色に茶色
真っ白な紙に紅葉が実る
赤 ....
冷ややかで
静か
ただの一夜で
世界を無色にしてしまう

寄り添って
何も言わない
いつもそう
あなたはそこに居る

人生の半分以上の時を
あなたと過ごしてきた
なのに
熱病 ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
葉が咲いている
膨大な緑素の内側に隠されていた
すがすがしい高熱が
いま葉をじりじりと焼いている
葉を継ぐものたちへと自らを遺すため
いま葉は美しい自殺を持続している
葉は世界の画素と ....
どうか嫌いになれますように
西日が部屋を染めていようと
   
どうか嫌いになれますように
葡萄が甘くて酸っぱかろうと
   
どうか嫌いになれますように
楽器が静かに鳴りはじめても
 ....
美しいピアノの調べとともに緩慢にほどけてゆく意識の底で
遠く離れた友の声を聞いた気がした
ここが終着点ではないと路線に踏み出せなかった一歩は勇気だと
どうか笑って
どうか笑って
つま先から意 ....
眠りの
夢の
底割れ
目覚めるモノ
輝く尖塔を壊し
ジクザクに走る力線
煌めく城壁を創り
スイチョクに走る力線
開いた瞳から触手伸び
掴み取る掴み取る
掠め潜り込む無数の影を
ソ ....
君しか大事にできなくて
君にしか大事にされない

猫背に合うカーディガン
何色だっけ

3日後のライブ楽しみにできなくて
ブラックのコーヒー身体に染み付く

心のイヤホン
どこに挿 ....
わたしの舌に、消えない火傷
あなたの魂を舐めたとき

廃屋のような体に、光る痛み


もし、あの青い林檎をもいだなら
神はわたしの性を奪い
燃えさかる海に放るだろう

わたしは赤く ....
月曜がしんじゃった
火曜日がしんじゃった
水曜はしんだふり
木曜がしんじゃった
金曜がしんじゃった
土曜日はじごくに堕ちて
日曜はしらんぷり

しんじゃって
しんじゃって
しんじち ....
夏が終わる頃
丁度日が沈む頃
自覚と無自覚の流れる天の川が見え始めた頃
あなたの言葉を思い出すが
私の意識は酒に酔っているかのようにどこか混濁していて
ステンドグラスから差し込む輪郭のない光 ....
君が好きと言った歌はきっと私も好きで
塗装の剥がれた指輪をどうしようもなく外したくなった

不倫した歌手が歌う歌を良いと思って、いよいよ自分の善悪が分からなくなっていた

正しいと思う生き方 ....
大人になると嘘つきになると
思っていた

正直に生きようとして
棘だらけのつる薔薇みたいに
剥き出しの自我を絡めあい
傷つけあった

あなたとわたしは同類

どうしようもなく我儘で ....
やっと音楽が聴けるようになりました

心が世界を取り戻しました


誰もいないと思っていた私は
いつも誰かの手に繋ぎ留められて生きていました


私を信じてくださって、本当にありがと ....
うまい詩がかけなくて
詩の書き方をしらべようとしたら
詩の飼い方とうってしまって
なるほどなとおもった
もうそれでいいとおもった
あなたの微笑み
落ち葉を踏みしだく音のよう

深まるほどに
冷たくなって

高くポプラの梢を揺らす風
渡らなかった深くない川のせせらぎ

なにかが去って往く
色鮮やかな痛みを灯して ....
「消えやがれ」って
言われた言葉を反芻してると
いっそ
消えてしまいたくなる
いやいやそれでは敵の
思うつぼ
「消えるもんか」って、
頑張るものだよ普通って
言い聞かせてみるけど
そ ....
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す

ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....
本当に本当に好きだから、一緒にはなれない
やってはいけない
好きすぎるから、見せられないもの沢山あって
だから、結局は、無理なんだ
自分から離れるというけれど
離れない方がどうかしてる
私 ....
あらかじめ充たされた{ルビ紅葉=こうよう}の場所は
ただ ここに ある
風に吹かれていることにとらわれず
枯れ葉になることにとらわれず
ただ ここに ある

蛇口をひねれば水がでる
その ....
心の底から
「ありがとう」と伝えても
相手は
形式的な
「ありがとう」としか思わないことがある




形式的に
「ありがとう」と伝えても
相手は
心の底からの
「ありが ....
さくりと欠落し淡いひかりを
切り裂く、闇
まるではじめから
無かったかのようで

わたしの発するパルスは
ほとんどが四散して
もう何処にいったのやら

仕事 ....
いつだっていまだって青い
地球は朝で昼で夜だ
なのに地表の隅っこで(あるいは真中で)
いまブルーライトに照らされぽつねんと
もの思いに耽っているわたしには律儀にも
朝昼夜は朝昼夜と巡り訪れる ....
深夜番の仕事が終わり
朝方
実家の庭に建てたプレハブ御殿に入ると
布団に猫がいた
目を細めて丸くなってやがる
多分窓から入ったのだろう
開けっ放しだったからな
取り敢えず猫に
何だチミ ....
筆絶した空に浮かぶ星は、
迷路をつくるかのように、
地に落ちていった。
私はその落ちた星たちを、
拾い集めてことばをつくった。
死にながら生きていたことばたちは、
息をしながら低く輝いてい ....
秋の蛇口をひねると
空虚がぽとりと落ちてくる
管は水平に都市の闇を這い
水源地は{ルビ紅葉=こうよう}で充たされている


空虚で顔を洗うと
頬がすこし紅くなる
正直な肉の反応に
つ ....
緑の葉に黄色が浮かんではらり落ちる先に秋の赤
暮れるのが早い空に月がしらじら輝いて水は凍り
花が枯れて実になり種は地に落ち咲いて巡りゆき
夢に旅して息し現という虚に帰ってきて寂し滅び
それでも ....
広い邸宅など要らない
ベッドは
身体を横に出来るスペースがあれば良い
食卓には
茶碗の置ける隙間があれば飯は食える
とうそぶいて

新聞が 雑誌が 広告が 
テーブルに積み重なり
ベ ....
葉月 祐さんのおすすめリスト(175)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青いままで- ただのみ ...自由詩11*16-11-5
彷徨いの淵- 高林 光自由詩616-11-5
スケッチ- 小原あき自由詩5*16-11-5
再会- Lucy自由詩9*16-11-4
夏をみる人_- 白島真自由詩21*16-11-4
紅葉- 葉leaf自由詩416-11-3
アルタイル- やまうち ...自由詩3*16-11-2
幻聴か記憶か- 倉科 然自由詩316-11-2
共鳴意志ノ界- ひだかた ...自由詩416-11-1
- 不思議な ...自由詩116-11-1
火のように- 印あかり自由詩12*16-11-1
しんじゃった- やまうち ...自由詩316-11-1
雪。桜そして明日。- 倉科 然自由詩216-10-31
41度- 不思議な ...自由詩2*16-10-31
同類- Lucy自由詩13*16-10-30
獣より- ゼロハチ自由詩3*16-10-30
詩飼いびと- 朧月自由詩516-10-29
センチメンタル- ただのみ ...自由詩7*16-10-29
「消えやがれ」って思われてるんだなっていう思いをずっと転がし ...- Lucy自由詩11*16-10-28
雨の鏡- 水菜自由詩13*16-10-28
好きな唄をいっぱい唄おう- 水菜自由詩1*16-10-28
続_秋の蛇口- 白島真自由詩13*16-10-27
心の底からの「ありがとう」_形式的な「ありがとう」- komasen333自由詩2*16-10-27
新月- 小林螢太自由詩6*16-10-27
地球的青さ- ただのみ ...自由詩18*16-10-26
俺とねこ- 5or6自由詩4*16-10-26
筆絶した空- あおい満 ...自由詩1316-10-26
秋の蛇口- 白島真自由詩13*16-10-25
ことばあそび一- 田中修子自由詩4*16-10-25
狭い部屋- イナエ自由詩18*16-10-21

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