わたしは海の月
波間を漂うお月様の影です

仲間があなた達を刺すこともありますが
JAWSほどの脅威でもないので許してやってください

ときどきあなたがたの住む都市という
人工世界を ....
 
あなたは、ぼくじゃない

ぼくは、あなたじゃない

でも、わかりあえないわけじゃない



 
そうだったよね
くねっとすること

ぺとっとして もぞもぞして
変な感じがそのうち分からなくなる

それって変態じゃない?
とわたしが言うと

とてもすまなそうな顔をしながら
胸に ....
渋谷文化村ミュージアムをくだって
H&Mを左に見ながら
道玄坂下へ至るあたり

雑多な国籍の若者や
清掃するおじさんや僕のような納品車

いつものスリムな店長は
つけまばっちりのかわい ....
ちょっとした異性の情けに
心が前を向き
元気になって意気上がり
意気上がり
浮かれ心の有頂天

天に昇れば
あとは 落下
後ろを見ては 沈む心
取り巻く人の
心を上目遣いに覗き込み ....
心の臓と共に時が動く

溢れてくる記憶を掻き乱す

今日も1人、2人と消えていく街

このゲームは切っても切れない鎖と痛みが

街に出れば吸い込む汚れた空気

「君は病んだ若者の代 ....
{引用=びっくりしました
先生が私のアパートのバスタブの底に沈んでいるのを見た時は
ついにやらかしてしまったと思った
内臓が一度にズンと下降する感覚
愛用のキャメルのジャケットを着たままの抜け ....
遥か雑踏を離れて
孤では在りえない存在を確認する

収拾のつかない順序をゆっくりと整理する
いきることは水底をしらない漣

序連で奏でられていた通奏低音は
変化しまどろみ羽化すべき朝を
 ....
疲れた顔で見舞いに来ないでほしい

わたしの看護のために
あなたを育てたのでは無い

あなたはあなたの生き方で
社会の仕事を果たさねばならない
それがあなたの人生

わたしの看護が加 ....
新緑の木漏れ日
雨上がりの朝
ひとの気配を飲む森
まぐわうように
愛をからませて吐く息
命の匂いに満ち満ちて止まない
そんな五月のように私たちが求めて止まないころ
得ようとしていたもの
 ....
君は一杯着飾っていたね
着けるだけ飾るだけ幸せになれると

友達も言っていた

君には複雑な鮮やかな柄が似合う
肌着はもっと暖かい真っ赤が良いよ
もっともっと着飾った方が

君はいつ ....
都心を射ぬく沈黙のバスを執拗に尾行する
半分にすり減った横顔のまま

ビルの狭間にこうこうと深く冴え渡る闇の遠くで
連動する疲弊の連鎖に眉を震わせ

容赦なく目に斬り付ける
横殴りの光の ....
日常のこと、妻の思考

僕がPCの前に座ってこうして何かを書いている時、
大体妻は横のソファで読書をしている。妻とは本の
趣味が壊滅的に合わないので互いの趣向を批判する
ことはないけれど、読 ....
盤面に行儀良く並んだ歩兵
敵の攻撃を真っ先に受け将を守る
時には味方にも無視され
時には邪魔もの扱いされる歩兵
敵陣深く突入して将となるも
あっさり討ち死に
そして 次には
味方だった将 ....
日々のおおまかな動線や微細な素描に
こころの絵の具の淡彩で色をちらしてほっとする

ビュッフェのようなリトグラフの陰翳の鋭い世界も良いが
ちょっと太陽のぬくもりをもらったような
なにげない淡 ....
 
花見の客もいなくなった公園に

八重桜が ぽつり

月夜に ぽつり



 
眠れないという寝言 夕焼け小焼けは ビルの先
から降りて来ない都会
谷間でうごめく人々は
電飾を着飾っていて
日暮れがない

○○山の△△寺(でら)はビルに飲み込まれ
夕暮れの梵鐘は口を閉じて
頭の中で鳴 ....
玩具売り場の前から幼児の泣き声が
人の溢れた地下街広場に響いて
若い夫婦の困惑が子供を叱る

幼児と親と対立する主張は
地下街の雑踏を立ち止まらせ 
黙らせる

  己の主張が通らない ....
ザザ ンブ ララ ア
ルル ルウ ザンブ


寄せては返す
奪ったら返してくれない
怨んでもシオマネキ
黙ったら塩辛い


ザザ ンブ ララ ア
ルル ルウ ザンブ


 ....
様々な波長のことばに耳を傾ける
舞い散る花びらのように光をもとめて
あるいは影に紛れてかたちを失ってゆくものたちよ

羽化して浮揚する繊細な翅を持つ蜉蝣のように
永い水底の想いををうたにして ....
華々しく出航したはずの
船の羅針盤は
いつの間にか壊れて

勿体つけて差し出された
六つ折の海図は
ほとんどが嘘っぱちで

最初は威勢が良かった
スクリューには
得体の知れない ....
その男は 
幾つも電球を並べた灯りの下で
ぼくの胸を切り開き不機嫌な心臓を取り出した
心臓の中に豚を入れ調子よく動かそうというのだ
更に男は心臓のあった空洞を覗き込み
ぼくさえ知らない潜み物 ....
敵対者には花束を送れ
上等のやつが良い
色も香りも惜しみなく
リボンもしっかり選ぶが良い
和解のため?
平和のため?
とんでもない

刃物は優美さに隠される
獣は息を潜めてじっと待つ ....
何処かに眠っている昨日
さとうきびから生成される明日

個人的に厳しい毎日
会社的に使いやすい存在

安定した自分という誤解
信頼できる友という希望

愛という夢想
性という分離
 ....
ヨシノさんは江戸末期の
北豊島郡染井村で生まれた

生まれながらにして容姿端麗
娘盛りには五枚の花弁を振り撒いて
道行く人を虜にした

染井村のヨシノさんを
なんとしても手に入れた ....
夕焼けがビルの窓から覗く頃
わたしの時間が始まる

昼間着ていたスーツを脱ぎ捨て
わたしを取り出して
カフェの片隅に
あるいは
居酒屋の椅子に乗せる
お父さんセンサー稼働中 んがしかし
やっぱりポンコツはたしてアナログ
溜息で曇るカレンダー
ようやくつきとめた洋子彷徨う大阪
 
西中島南方
北方面東出口は見つからない
最 ....
女は二人目の子どもを男の手に渡すと
彼岸に渡った子を追ってすーっと消えた
こちらに残した子は 
父も祖父母も伯母もいて
大勢の大人に囲まれて
春も夏も秋もあって
冬も暖かい部屋
十分な食 ....
君の笑顔の反射率
   と
僕の視線の屈折率


君のあどけない未知数
    と
僕のくたびれた無理数


君の心への直線距離
    と
僕の言葉の射程距離


 ....
為平 澪さんのおすすめリスト(283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海月通信- 梅昆布茶自由詩1615-6-5
じゃない- 殿上 童自由詩15*15-6-1
コロポックル- 鵜飼千代 ...自由詩25+*15-5-29
文化村通り- 梅昆布茶自由詩1315-5-28
こころころころころがって- イナエ自由詩15*15-5-25
チェインとペイン- KIZ<キジ ...自由詩215-5-19
エチュード_ハ短調作品10の12(ショパン)- Lucy自由詩14+*15-5-18
桜の散り染める夜に- 梅昆布茶自由詩1915-5-15
娘よ- イナエ自由詩16+*15-5-11
あなたに終わらない五月を- たちばな ...自由詩30*15-5-11
幸せは物足りない- 宣井龍人自由詩16*15-5-6
白い月- Lucy自由詩12*15-5-1
雑記(メリーゴーランドの二人)- またたび ...散文(批評 ...215-5-1
「歩」の少年- イナエ自由詩10*15-4-30
迷子のうた- 梅昆布茶自由詩15*15-4-29
八重桜- 殿上 童自由詩14*15-4-26
眠れないという寝言- 北大路京 ...自由詩715-4-26
夕焼け小焼けで…- イナエ自由詩7*15-4-23
自己主張- イナエ自由詩17+*15-4-16
波打際- nonya自由詩17*15-4-5
消波堤- 梅昆布茶自由詩1615-3-31
春の航海- nonya自由詩23*15-3-29
開胸手術- イナエ自由詩17*15-3-29
復讐の心得- ただのみ ...自由詩18*15-3-28
和解- 梅昆布茶自由詩1015-3-27
ヨシノさん- nonya自由詩20*15-3-25
夕焼け- イナエ自由詩7*15-3-25
親父八景洋子戯(おやじばっけいようこのたわむれ)- 平瀬たか ...自由詩5*15-3-23
賽の河原- イナエ自由詩6*15-3-23
わからないこと- nonya自由詩15*15-3-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10