満月が丸々と輝く
深い夜
涼しい風の吹く
草原の中
ヒソヒソ声が
鳴りを潜める

今夜しかないんだ
どうしてもか
どうしてもだ

ヒュー
鳥の甲高い鳴き声が
木霊する
狼ど ....
緑色の飴を
外人さんが食べようとしていて
私は指を咥えてそれを見ていて
外人さんは
此方を一瞥すると
ほいとそれを口に入れて
ぷいと顔を背け
さっさと行ってしまった

その時、
銃 ....
さざめく森
煌めく湖
澄み渡った空

白馬が鬣を靡かせて
草原を行く
紫色の羽虫が
周囲を飛び回る
白馬の肉が
一瞬一瞬の間に
削ぎ落とされ
気付けば白骨に
後には血も残らず
 ....
金髪のあの子
耳朶にはたくさんのピアス
煙草をふかす

ふーっ

そのまま
キスする
舌を絡ませる
体液が滲む

真っ暗な部屋
月の灯りに
ピアスが反射する

きらきら
 ....
強張る唇
黄色い目
紫色の顔

手を差し出して
その紙をつかみ
そそくさとソコを
後にする

人々の目が光っている
囁き声がザワザワ
床が歪む

まだ殴られた方がいい
痛み ....
黒目がちな瞳
潤った唇
ピンク色の頬

きめ細やかな肌
さらさらの髪
形の綺麗な胸

真っ白な日傘をさし
晴天の空を仰ぐ
真っ白なワンピースが
風に揺れる

こちらを見て
 ....
君は世界を蹂躙する
まずは東京タワーを飲み込んだ
次に国会議事堂を
そして、ホワイトハウスを

どんどん
どんどん
君は大きくなって
私の眼では
全貌を見ることが出来なくなってしまっ ....
ズルズルとずれる
もう元の状態なんて
わかりはしない
もうそれは失われてしまった

狂った猫が
心臓を食べる
顔を真っ赤にしながら
丹念に食べる
食べるのは心臓だけだ
溢れ出る血液 ....
手首が落ちていた
拾って見聞
多分女性のもので
若い
爪は綺麗なピンク色に塗られていて
指はすらっとしている
中指が人差し指より
少し長くて
生命線がはっきり見える

匂いを書いで ....
青い海
青い空
白い砂浜

跳ねる波飛沫
顔から受ける馬鹿
赤い脳味噌が零れる

ヘラヘラ笑う餓鬼
囃し立てる女房
どぷり、
血だまり
滑って転ぶ犬
ケラケラ
ケラケラ
 ....
荒城の月
孔雀の足音
真紅の着物

震える大気
滲む汗
白い目

砂埃が舞う
水分が蒸発する
黒い塊が蠢く

耳元で囁かれる希望のような嘘
蝸牛の時間帯
摩天楼の木漏れ日
 ....
青い空の下
豊穣な麦がさらさらと
風に揺れる
隠された君を
目で探すけど
どうも見つからない
君は僕の心を読んで
手の届かない何処かへ
消えてしまったのだろうか

「おーい、
い ....
風がふっと吹き
さざめく草原
青々とした木々
空は青く
陽が満ちる

キラキラと光る湖から
象や兎が水を飲む
木々の間から
一角獣が現れて
水浴びをする

私と妻は
カラフル ....
繰り返される
ABC
駆逐される
あいうえお
抹消された
123

下らない
何が?
価値が無い
何故?
意味不明
どうして?

無数の笑顔
または、
無心
ささやか ....
月が照っている夜更けに
酔った男と女
彼らは若い時、
夫婦だったが、
別れ、
お互いがお互いの家族を
作り、
まぁ、一般的に見て
幸せに暮らしている

彼らの若さは
喜びと悲しみ ....
「手乗りの象って素敵だと思わない」

そう口についた妻を
3日前に殺した
その言葉はとても不謹慎で
気に食わなかったからだ

だってそうだろう?
手乗りの象なんて
どう考えたって普通 ....
荒れ果てた波
遠い雷鳴
深い雨雲

机の下に
犬が身を隠す
大丈夫だよと手を差し出すと
舌を出し
丸い瞳で
こちらを見つめる

静かな予感が
ふわふわと漂い
私を糾弾する
 ....
最低限の緑
最低限の空気
最低限の夢
希望が持てるかい?

下らない遊び
下らない勇気
下らない努力
希望が持てるかい?

足らない学力
足りない時間
足りない人間性
希望が ....
日々燦燦と照りつける太陽の中
甘く立ち込める脂汗
眼鏡が黄色く反射し
ランニングシャツが透けている
人造人間達
靡く黒糸の幾つかが
悲嘆を奏でている

煌びやかな街を覆う
口から這い ....
夜中の公園
顔の無い人が二人
ベンチに腰掛け
ただずんでいる

僕はというと
犬の散歩に来ていて
遠目にその様子を見ている

二人はびくともせずに
手を重ね合わせ
顔を伏せ
小 ....
鋼色の瞬間
遠ざかる合図
下らない遊び
紫色の虚偽

空を飛ぶ
烏、雀、燕、鳶
順番に落ちてくる
頭から落ちてくる

視線を感じて、
そちらを見ると、
そこにいるのは、
自分 ....
ジョニー=サンダースは
故意なのか過失なのか、
生後3ヶ月の息子を殺した
彼はその容疑を認め
刑務所に入れられた
7年の刑期を終え、
外に出たジョニーの前には
反感以外の何も無かった
 ....
押しとどめられた吐息
火照る頬
乱れた前髪

白い肌
淡い瞳
甘い匂い

照りつける太陽
蝉の鳴き声
さざめく青田

首筋にぬるい風が吹く
赤い果汁が滴る
汗が目に入る
唇の横についたソフトクリーム
すっと拭って舐める
夏の風がスカートを撫でる
チラと見える太ももを
僕は見逃さない

山、
空、
海。

カンカンカン
踏切が降りる
江ノ電が行く ....
空に穴が空いた
真っ黒の穴
まるで作り物の様な
ぽっかりと空いた穴

科学者はこぞってその現象を
科学的に解明しようとした
哲学者は哲学的に
宗教家は宗教的に
漫画家は漫画的に

 ....
望んだ訳では無い
歩いていたらそこにいた
そうしたら、
そこに金が埋まってた

次第に
皆が集まり
皆が掘り始めた
「コツは何ですか?」
「見つけ方を教えて下さい。」
そんなの分か ....
鼻水たらした餓鬼が
泣いて謝る
たしなめるのも疲れてしまい
目を背ける
自分は悪くない
あいつが悪いと言い続けている

面倒くさいから
わかったと言い
もう行けという
別に何も変わ ....
途端に
僕が走りだした
アスファルトの上
睨みつける家々

心臓が
縮み、
放たれた瞬間、
冷や汗、
アドレナリン

躍動する体
開かれた眼
剥き出しの歯

あっという間 ....
響き渡る銃声
布団の中でうずくまる
「サチ達死んでしまうん?」
「死なんよ、大丈夫や。」
心臓が鼓動する
サチにも聞こえているんじゃなかろうか
それで、サチはそんな事を
僕は両手を胸に当 ....
親指を包丁の刃に押し付ける。
すっと傷がつき、たらと血が垂れる。
ポタポタと音をたてながら廊下を渡る。
ポタポタ、ポタポタ、ポタポタ。
尾を引く血痕。
流れる血。
親指はジンジンと痛む。
 ....
opus(184)
タイトル カテゴリ Point 日付
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