あなたの
ひと言ひと言に
眩暈するんです
月並みでしょうか

やわらかくどこか
秋の落ち葉のような声を
聴くたび
バイオリンの絃のように

わたしは驚きます
そしてそのままのここ ....
かなしみの夜だ
風が湿ってきた
知るために
自転車を出した

灯りの白さに
この町の
貧しさを悟る
ほら

あの遠いビル
オレンジ色の
たいそうなこと

燈されている
ゆ ....
朝の声を小鳥が一番乗りしている
きっと屈託なく啼いている
と信じてみると
ほがらかな朝だ

はにかまないで鏡に向かって
自分を確かめる
大丈夫、かもしれない
程度の信心のままの

 ....
かなしみの陽光の許
ひとり公園のブランコで
揺れるでもなし
揺れないでもなし

あなたは
来ない
約束の
正午

やがて傾きかけた日差しが
わたしをみちびくように
家路を

 ....
小鳥が自由になった
梅雨空にぽっかり穴が開いて
誰からのギフト?
知らない

知らなくってもいい
青が微笑む
聴きたかった歌が
謳歌する、ここ

を懐かしい、と決めつける
それは ....
薫風が行く
あとを追うのは誰
梢にちいさないのち
めぐる季節への
地図を広げている

薫風が行く
あとを追うのはわたし
梢に君をみつけて
初夏を一緒に
深呼吸する

朝の挨拶は ....
なにかを肯定するっていうことは反面そこからこぼれたなにかを否定するっていうこと、なしに、肯定することは不可能なことなのだろうか。

なにかの発言をする際にそのことの(思考の結果の)根拠をあきらか ....
遠く、の庭に落ちていた
秋の葉っぱが迷って
春の野原に来てしまった
若若しく黄緑の

ぼくとは違うこどもたちだぞ
秋の葉っぱは淋しくてかなしくなった

遠く、へ帰ることはできないかな
 ....
まだ続く冬の路
の途上にて
たずねれば
あなたはそのままに
墓標が伝える
笑顔
この冷たさに
凍えもせずに
思い悩んでいる
わたしあて
何かを
言いたそうに
視得るのは
ただ ....
誰も知らないんじゃないんです
知られたくないから言わなかったんです
その、
次の台詞までは考えないままに
息もせずに眼も開けずにただ
立ち尽くしていた時間はいったい
どのくらいだったのだろ ....
たとえば、試しに
全部デリート
ですね
脱皮したいならば

それを聴いてわたしは
混乱した
そして懐いていた哲学が
机上論で
偽りの主義
だったことを知った

永遠

を信 ....
遠い日に見た空
せいいっぱいにオレンジ
おさないわたしは
背丈を忘れて
そこへ渡りの整列飛行
はじめて仰いだ
自由
の具現だった

無理わかってた

無いから
地球に縛られて ....
たぶんもう
下流なのだと思う
海は間近い

抵抗をしたことがないことを
わたしは
誓うことができる
流されての
ことの次第に

本当はきのうやっと
そのことに
気がついた
ま ....
あなたに
とても会いたい
せめて声だけでも
だけど
時計が許さなかった

諦めて
灯りを
消して

ジャンを抱きしめた

テディのジャン
ことばを持たない
ジャン
いつで ....
最初の理由は違っていた
けど、

君に会いたかったから

と、偽りして
夜風に会いに行った
まだ湿りすぎる前の
さやかな君は
わたしを

ほどよい

心地にしてくれた
いま ....
君に言うべきさよならはまだ
とても遠くにある
たとえば隣にいたとして
蹴っ飛ばしてしまおう

決意っていうのは
別れに使う労力じゃない
きょうのこの日の朝に悟る
おはようを視つめるため ....
白菊の歌声が
偲ぶあなたの
墓標前にて
一人雨に
濡れながら
西脇の詩集を
繰ってみる

詩のまことが
こぼれますように


紅の傘は
忘れられて
かなしく倒れて
朽ち ....
不思議なことに
ではなくって
おもしろいことに

わたし
ではなくって
私たち

そこが境界のまま
立ち塞がっている
壁は高い

同じ種類の言語を使う
同じ肌の色と
瞳の色 ....
空におおきな黒い鴉
歌ってもたずねられることなく
招かれることもなく
いつしか
無表情になったまなざしで
人を視ている
飛翔しても舞っている
とは言われない
かなしい翼は
だけど知っ ....
歩道橋のてっぺんで
サプライズだった

お父さんはポケットから
オルゴールを取り出して
回した
手回しオルゴール
曲はハッピーバースデー
ふとおかしくなって笑った

(わたしあなた ....
北の地
風車がまわっている
あなたが待っている
わたしを待っていると言う

東の地
高い人造の樹が一本
よく見えるところ
わたしが一人でいるところ

約束ならば忘れるために
形あ ....
少女が蒼白になって
走って行った
なぜだろう
と振り返ってみると

山が橙と無残に燃えていた
そこに山はなかったはずの
ここは東京の下町のその
はずれ

で、
ふとわれに返ると
 ....
こころの湖水のさざなみは
初夏待ちきれない薫風のせい
桜花に戯れその帰り道
きまぐれ薫風ちょっと淋しい

あっちにもこっちにも仲の良い
二人の姿を見るたびに
桜花はどんどん散らされる
 ....
オーガンジー越しの白色が
夜明けを告げる
曇天のようだ
、ついてないな


誰もいない部屋で
あなたに語りかける
胸のロケットペンダントのなかの
白い骨が

応える
のを待つ ....
いつもいつも誰もいない
角を曲がれば誰もいない
電車に乗れば客はわたし一人
海へ向かえばカモメさえもいない

みたいだけなんです
あなたと一緒に
あなたと一緒のものを
みてほしいだけな ....
草は
樹は
雨に打たれ

人は
言葉に打たれる

響かせたいものです
あなたのこころに
わたしの言葉を


眠れずに過ぎる
この
60Wが照らす
ちいさな時間を

持 ....
俯いている
野の可憐
淋しさ
知りつくし
風のなか
すべなく揺れながら
なに思う


誰かにいつか
手折られる
のだろうか
それとも永遠の
忘却が
待っているのか

 ....
きょうとあしたはいつ入れ替わるか
じっと待ったが気配はない
秒針過ぎてきょうは早早
不運を占う余念がない

きのうときょうを掌るもの
わたしをあしたに連れてかない
分針ふふんとずんずん進 ....
○号分の亜麻を
木枠に張って
憧れの画家の
許を訪ねた

描いてください
とお願いして
その、写真も
手渡した

画家は

受け取った

契約成立
お会計をお願いいたしま ....
かなうかなって
空を見あげて
思えばこそ
で足りたころ

からずいぶん
遠くに来て
しまった
ちいさな願い

なのだと思うこれは
とてもさもない
なみだなのだと

願う
 ....
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩512/6/22 17:31
午前三時自由詩412/6/22 3:07
六月の朝のスケッチ自由詩912/6/15 8:29
ゆめ自由詩512/6/15 6:37
記すべき日自由詩312/6/14 21:36
実在の憧憬自由詩912/6/13 23:51
ヒトって? に関して(の思惟の一部)散文(批評 ...212/6/11 13:37
夢の前に自由詩512/6/10 22:35
ことづて自由詩512/6/6 17:28
描かれたものとリーディング自由詩312/6/6 17:25
詩のいのち自由詩712/6/3 17:36
忘れない自由詩312/6/3 17:33
、みんなが自由詩412/6/3 12:29
ジャン自由詩112/6/2 17:25
未明のこと自由詩112/6/2 17:24
決意っていうのは自由詩412/6/2 8:29
偲ばれる墓標自由詩812/6/1 16:15
歩き方覚え書き自由詩212/5/31 19:19
自由詩612/5/31 13:14
三月のオルゴール自由詩512/5/30 18:30
文通自由詩612/5/30 18:19
理由「優しい風」自由詩412/5/29 20:35
理由自由詩1+12/5/29 16:04
白色自由詩412/5/29 15:50
面白いから自由詩212/5/28 19:56
すみれ自由詩412/5/27 19:48
風のなか自由詩712/5/25 0:41
なんてったって自由詩512/5/20 1:58
あったよ自由詩412/5/15 23:59
夢の通り道自由詩712/5/15 23:57

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