わたしの家族は、みなそれぞれにパソコンを持っていて、わたしはといえば、専用のものはないのだが、家族供用とされた一台はもうほとんどわたしだけが使っているので、実際はそれがわたしの占有のようになってい .... なにもない
ふたり同士
ひとつにはなれないで
身をかさね
日をかさね
それでいて
ひとつにはなれないで
なにもない
ふたり同士
ひとつにはなれないで
ひとりずつ
べつべつに
 ....
細いうでを腫らして
まっている子ども

たりないものは
たりないままに

愛せなくても
いいんだよ

なにもそんなに重要じゃないし
なにもそんなに重大じゃない

愛せなくて ....
宵のそらを見ていたら
きゅうに体がいっぱいになってしまった
寝そべる山の稜線が
きみの額にみえたの

たちあがり ゆらいで消える
とりとめもなく広大な
だけど身近で

見ていたら ....
たくさんの知らない人々と同じ電車に乗る。電車横転せず終点。降車し階段を下りる、42段降り左折のち道路を横断する。夏が四十五度に傾いて立っている。わたしにはわかる。人々は気付かないふりをしている。気付か .... 下方向への上昇が始まり
世界が裏返る
甘い唄をなめまわして
地球が後転する
同じ夜のしたで
「脚のながいスツールのうえで複雑な味のカクテルを飲んでいるってだけで、夜を知った気になるのはやめたほうがいいわ。」
「認識を変える必要があるかもしれない。お互いに。」
「世界は熱湯のなかにあっ ....
おわらない憂鬱を笑うように朝がきて
継ぎ目のない昨日をなくしていく
夜の隅っこに取り残されて
君がついたため息を飾ろう

裏切るようにうつくしい陽がさして
安心な夜を洗い流していく
 ....
十八、十九の女の子をみていると、不思議なきもちになる。彼女たちは、何もおそれていないように見える。同時に、何もかもがおっくうだという風に見える。その年頃の女の子たちは、たいてい自分が若いということを知 .... あらがわなければ、

おもったときには
もうあらがえない

うしないたくない、

おもったときには
もううしなってる

こどものころに
走っていて転ぶとき
ああ転ぶな、 ....
身体がすごくくたびれているときには、マッサージのことを思い浮かべる。
マッサージを受けるのがだいすき。手の平を腰にあてられて、くっと力をいれられると、わたしの薄い背中にちいさな電気うなぎが泳ぐよ ....
もう一枚、もう一枚と 剥いでいく 辿り着けないことを知りつつ

ずるずるの皮膚を引きずりゆく炎天 砂で身体を洗われるよう
かみさま
みたされて眠るわたしに
なぜ朝をあたえるの
今日が今日のまま
おわるようにと
境目をつけたまぶたに

かみさま
からっぽな朝に
わたしたちをなげだす
 ....
海よりも空よりも青い夜を泳ぐ 果てたからだは一つによじれて 晴天のすみわたるほど影は濃く 向き合いながらも表情(かお)わからずに

晴天に雨を呼ぶこえ 薄暗い部屋で待つ指磨いた首筋

晴天を裏切るような白い肌 夕暮れどきには空より染まる
ことばをぬすまれたとか
ことばをよごされたとか言って
泣いてるけど
辞書のなかのことばを
てきとうによりあわせただけだよ

わたしたちのことばは
書き起こすとみるみる光をうしなってひ ....
きょう楽しくて
たくさん笑ってしまったから
きょう死ななければならないな

おもった
したしい浴槽に
清潔なおゆ
わたしのからだは黒ずんで
おおきな澱

しっている
海はも ....
なぜかはわからないけれど、世界はとおくにある。

朝顔の花でつくるいろ水や、
海辺でひろう角のとれたガラス、
いいにおいのする果物の皮

そういう、心地よくて意味のないものになりたかっ ....
わたしの一日は、時間によってではなくて、行為によって終わる。
眠りにつくときが本当の一日の終わりなのだけど(だから一日が24時間で終わらないことがままある)、それはまあ誰にでも当てはまることだか ....
はりついている嘘を汗で流す夜 抱き合うまえにシャワーを貸して

恋情の重なりつつも馴染まずに 暑さの為せるわざと知りつつ

かけあしの短い夜を折りたたみ 胸もとにさし日常へでる

 ....
乳ぶさのかたちをしたくもが
夏空に憂いをあたえている

満員の最終列車が
日付のさかい目で迷子になる

聖人のため息が
夕刊とともに2セントで売られる

ああ
古着屋で
はかり売 ....
64分音符にのせてジョイントをつくってるあなた、赤いマールボロの箱をさかさむけにして、フィルムは大切だから取っとくのよねと言っているあいだに、鏡にカッターで細ーいせんを引く彼女、彼女昔ながらの .... スプーンを傾けるその角度さえ愛しいままに百年が過ぎ

カーテンの揺れるはやさに追いつけず取り残されて百年が過ぎ

指さきにのこる温度をたぐり寄せ記憶撫でるだけ百年が過ぎ

晴れわた ....
海の日、海へ行った。

前の日の夜中に、車をかりて、夜の海をすこしみた。夜の海は、黒くて、空とつながって、これだったら、たしかに入って行きたくなっちゃうねと行った。浜へは下りなかった。どこもかしこ ....
抜けられぬ肌いちまいも超えられず「苦しい」と笑う夏 午前二時 ためいきと 寄せてはかえす 欲情と

あさがたの 青さに浮かぶ 倦怠感

あしもとで からまる毛布 肌ふたつ

うつむせに つらなる背中 おなじ汗

願望は ねむりのなかで 実を結ぶ
 ....
セックスすると余計な力が取れて抱きやすいんだよな、おまえ
ほら
おれが寝てるあいだに世界をみるのはおまえの役目だろ
汗ばんでためらう肌の距離をよみ 計らうようにつよい夕立

ため息を晴天に変え 風鈴のちらりと鳴れば緑濃く揺れ

ひと筋の汗がもたらす扇動に僕の背中は夏より暑く
あー あっついから
ざぶんと かおをだした

ひふを
うちのナナみたいに
ぬぎすてられたら
いいのにー

ナナは
かしこくて 
おおきないぬだけど
ドーナッツが
たべられな ....
じんしんじこで電車がこないホーム、ホームをはしからはしまであるいている、きれいな服だねと言われた、せかいは熱湯のなかにある、この駅には猫がすんでいる、猫はよごれている、わたしは白線ぬかしのずるをし ....
はるな(1859)
タイトル カテゴリ Point 日付
妹とパソコンのこと[group]散文(批評 ...10+10/9/2 12:19
夜あけ自由詩010/9/1 4:30
足りない自由詩310/8/24 13:16
生活自由詩110/8/23 2:11
注視自由詩110/8/23 0:18
下方向への上昇自由詩010/8/22 23:09
夜/雑踏自由詩0+10/8/20 18:58
明星自由詩310/8/16 23:09
女の子のこと[group]散文(批評 ...310/8/15 2:05
転ぶ自由詩510/8/15 1:50
身体のこと[group]散文(批評 ...2+10/8/14 23:53
untitled[group]短歌110/8/14 14:30
かみさま自由詩110/8/14 0:03
夜の魚たち[group]短歌410/8/11 14:43
晴天[group]短歌210/8/11 14:34
詩人自由詩310/8/10 2:05
きょうの仕事自由詩310/8/9 1:34
憧れ自由詩710/8/9 1:27
鏡のこと[group]散文(批評 ...1+10/8/7 2:08
炎天短歌010/8/5 2:47
美しい世界自由詩310/8/5 2:02
QP00lif[group]自由詩110/7/29 3:09
千年[group]短歌310/7/29 2:47
海のこと[group]散文(批評 ...110/7/26 22:55
熱帯夜[group]短歌210/7/23 3:01
肌と肌川柳110/7/23 2:50
せかい携帯写真+ ...110/7/22 20:27
七月[group]短歌110/7/18 15:04
あつい自由詩210/7/16 13:05
ホーム自由詩210/7/15 11:18

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