電車はもう乗り終えた
飴の袋もからっぽ
歩き出す
足元の道はごつごつしている
日の光は花や木にばかり当たっている
ような気がする
水が飲みたい
と思った矢先に
湧き水の立て札
山深く ....
人は一人では生きていない
細胞や細菌と共に生きている
分裂したり動いたり色んな仕事をする彼ら
ある細胞は数日でさようなら
ある細胞は場合によって外敵と差し違え
ある細胞は場合によって自爆
 ....
朝目覚めた蝶は
自分の羽根を見ない
ただ羽ばたくだけ
華麗な花々
             
つるつるした葉っぱ
きれいな雨水
存在をしたい
羽音が聞こえる

なんてきれいな蝶だろ ....
ココア姫マショマロ枕抱いてねる優しい人になれますように



サイダーの中に無数の星がある消えないうちにお願いしよう



黄金のリンゴジュースが飲みたくて急いで帰る夏から秋へ

 ....
 少女がその魔法使いの弟子となったのは、魔法使いを一目で好きになってしまったからだ。川から涼しい風が吹いてきていたある夏の午後、川べりでうずくまる黒い影を少女は見た。すぐには魔法使いだとはわからず、古 .... 毎日あたたかい日が続いているので
公園や神社の上には
若葉色の天井ができている

風が吹くと
こずえはぴらぴら音がする
若葉は白くもあるので
きらきらもする
春が眩しいのは気のせいじゃ ....
夜ご飯の支度をしていると
息子が
「今日の夜ご飯なーに?」と聞きました
「コロッケだよ」「やったー」

寝そべって漫画を読んでいる息子は
11歳
伸ばした手足や
レゴをしゃがんで組み立 ....
ケヤキの細い枝が
少女の髪のよう
小さな若葉は髪飾り
ぬるんできた風で髪を洗う

ふりそそぐのは鳥の声
日差しはまだ弱く
スミレはまだつぼみ
ねえ、春だよ
君はもう起きた?

飛 ....
 フォーラムのスレッド内で、イベント時のセクハラや犯罪について話し合われていますが、どうしてそういう被害にあった人は「あなたにも隙があったんじゃない?」と問われることがあるのか疑問に思いました。直接で .... 竹やぶ輝くきらきらん
おじいさん竹切り驚嘆
小さき姫現る忽然
大判小判もどんどん
家屋敷豪華絢爛
大事に育てる過分 

かぐや姫の美貌 皆賞賛
三人の男持ち込む縁談
姫突きつける難問 ....
桃が川をつんぶかんぶ
おばあさんこっちゃこー呼ぶ
持ってって切る一分二分
桃割れ嬰児跳ぶ
おばあさん喜ぶ
おじいさん尊ぶ

おばあさん桃太郎おんぶ
桃太郎遊ぶ
はげむ文武
鬼退治に ....
 よねたみつひろ氏は、現代詩フォーラムでは「みつべえ」というお名前で沢山の詩を発表しておられます。みつべえさんが発行なさっている「風羅坊」という個人発行の詩誌の配布を申し込みまして、そのご縁で詩集を分 .... うたいましょう
レモネードのためのレモンを切って
おおきめの翼はえて
少し痛いから

目をふさぎましょう
朝のひかりは
あんまりまぶしすぎるから
おさげに結った髪はねて

バゲット ....
物心ついてから
ひとりだという気持ちが強い

家族や友人や物や時間
のあるなしに関係なく
ただ自分の癖として
ひとりだという気持ちが強い

楽しい場所にいても
好きな人の隣にいても
 ....
なんでもないことのように日々が
過ぎる
実際はなんでもかんでもが
おこる
どうしようもなく失くしたり
左足だけ見えなくなったり
足りないながらも戻ったりするが
一切の感情は描かれず
ま ....
ひとりのおんなの形をしたいのちが
染み付くほどあかい
燃える野に立ち
斜めになびき

腹に手をあてて
まだ完全にはにんげんでない形をしたいのちが
ここにいるとは
とうてい
とうてい
 ....
 少女は生まれつき目が見えなかった。そのかわりに耳がとてもよく、例えば村中の猫たちの鳴き声を聞き分けることもできた。

毎年春先になると村には薔薇鳥がやって来たといううわさが飛び交い、若者たちはそ ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま

くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける

傾い ....
洗えるお母さん
あたためますかお母さん
出会い頭にお母さん
やわらかめお母さん
おふざけが過ぎますなお母さん
スナイパーお母さん
ちょい悪お母さん
改革お母さん
ねっとりもっちりお母さ ....
ジェラルミンの鳥は片羽が壊れているのでギチギチギチギチ床をのたうちまわっています。わたしのセラミックの鱗もぱらりぱらりと解けつつあるので、寿命が近いと感じます。寿命。機械であるわたしの寿命。

で ....
いつか大きくなったら
でっかいお城をたてるの
一日中パイの焼ける匂いがして
一日中パーティーをする

男の子は馬小屋に追い出しちゃう
きっと花束を持って戻ってくる
小さいお花の花束
そ ....
雷に打たれて俺
鎖は手
地面にた俺
無視に食われ
醜い素形であるが
偏なところから
新しい目が芽吹き
光を目指し伸び
形こそ不完全だが
どうにか息ている
その不敢然さは
生き残り ....
1月1日や
2月14日や
12月24日が言いました

すいません特別っぽい日ですいません
わたしたちなんかがいるせいで
なんかちょっとしょんぼりさせてすいません

いいんです
普通の ....
ニッキー・クヮイェット
ひとこともしゃべらず
命綱
金槌で固定

僕たちの前世を占って
僕たちの明日を葬った

君が見つけた隠れ家に
僕をかくまおう

正義の定義
僕たちは
 ....
うさぎをどうやって救おう
名もなく死んでいくうさぎ
おびただしい数のうさぎ
うさぎは物音が怖いから
物音をたててはいけない
人の姿も怖いから
人の姿をしていてはいけない
そっと空気のよう ....
End of day glassという言葉を知ったのは中学生の時、英和辞書をぱらぱらめくっていたら、ありました。意味は、「彩色ガラス」としか書いてありませんでした。
「End of day」のことを ....
女の子は春に生まれました
桃色の小さな小さな靴が贈られました
風が若葉や清楚な花の匂いを運んできました

女の子の母親は六月がいっとう好きでした
雨が降ると木々や庭の草たちが
歌を歌うから ....
ウミネコの声を聞いていた
風のはげしい海岸で

晩御飯は何にしようかしらナア、ナア、ナア、
最近ダンナの帰りが遅くてナア、ナア、
もうちょっとうちの人がしっかりしてくれたらナア、ナア、ナア、 ....
言葉にすればもうすでに過去のこと
いいイメージも
どんなにステキな考えも

一体何をやっているのだろう
保存できないからこそ美しいのだとすれば
けれど僕らはその保存方法を知らない
それこ ....
教師は数を数えるのが得意
白い飲み物を毎日飲み込み
わたしたちの背は伸びきった

うららかな春の日
校舎は燃えあがり
煙にまかれながら
わたしたちは長い脚で
できるだけ早く歩いた

 ....
ふるる(660)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩31*09/5/1 20:02
人は一人では生きていない自由詩609/4/27 16:48
蝶は虹になれない自由詩4*09/4/22 14:38
優しい人になれますように[group]短歌8*09/4/21 22:16
魔法使い散文(批評 ...209/4/20 16:41
理由自由詩309/4/16 21:12
コロッケ自由詩5*09/4/13 0:41
自由詩4*09/4/9 0:36
「あなたにも隙があったんじゃない?」とは何か散文(批評 ...3+*09/4/8 17:12
韻を踏むかぐや姫自由詩4*09/4/5 0:43
韻を踏む桃太郎自由詩2*09/4/5 0:38
よねたみつひろ氏『鬱曜日には花を刈って』によせて散文(批評 ...8*09/4/5 0:13
生きるのです自由詩8*09/3/31 14:53
ひとり自由詩6*09/3/2 22:54
家となりたい自由詩6*09/2/26 9:56
自由詩709/2/23 15:41
薔薇鳥[group]散文(批評 ...6*09/2/20 0:44
貝殻のボタン自由詩27*09/2/18 1:13
お母さん百態自由詩8*09/2/5 1:20
[group]散文(批評 ...4*09/1/27 21:15
デイジーとシャボン自由詩3*09/1/26 9:54
すぐれた木々自由詩3*09/1/22 22:14
いいんです自由詩13*09/1/18 0:01
ニッキー・クヮイェット自由詩4*09/1/17 23:47
うさぎを救う自由詩6*09/1/15 13:33
End of day glass散文(批評 ...4*09/1/7 13:14
六月自由詩8*08/12/30 1:36
ウミネコ自由詩608/12/20 22:13
_[group]自由詩208/12/10 23:05
スクリプト自由詩308/12/3 16:34

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