錆びたナイフとヘリコプター
回転木馬の首を切る
今日の喜び明日の憂い

見てきたような残暑
回転木馬が
ひっくり返って
首がない

恐ろしい光景を
日常化する
ところてん

風景が摩耗化してからは
錆びたナイフで
リンゴを切った
ジャムは
煮詰めるから
どんなに甘く ....
自動販売機のなかには
シーラカンスを気取るのが居て
夜になると
腹びれを振るわせて
反対側の中州に登り
ニイタカヤマノボレと
大きな顔して
電話して
スクワットする夜間割引券と
交換 ....
氷の島を溶かす暑い夏

限界を超えた炎暑が
氷の星を探しに
探索機を打ち上げる
そのオレンジ色の炎は
地上を明るく焦がし
ひきつけを起こした少年達は
一瞬の記憶を失うのだが
 ....
雨が降ると複数の穴から
水が漏れて
まるで
滝のように降ってくる

温度変化の激しい夜は
風邪を引きやすいから
ご自愛下さい
三寒四温の季節には
そんなことも書簡に認める

複数 ....
毎日ひとつ
卵を産んで
1年を
365日で過ごす
鶏の生涯は
凄まじいものと知る
夜を込めた清少納言は
雌鳥も知っていただろう

鬨の声を上げて
殺到する軍勢を
風車がなぎ倒して ....
回転する物体を斧でぶった切る
春が来て
芽が出て
斧の柄からも春が来て
小野小町をぶった切る

パートナーの夏休み
退屈する会社員が
機関車に乗り込む
風来坊の顔をした
顔 ....
画家ルオーの缶詰を賢人ピタゴラスに贈ったら
開け方が分からないから
サンダルで踏みつけて
ブリキの角で足の裏を痛めて
顔を顰めて
なんだこいつと
敵のような顔をして
踵で蹴られて
 ....
訓練と鍛錬の違いを考える

歩くのは訓練
階段を歩くのは鍛錬
エスカレーターを歩いて登るのは
鍛錬
電車に乗るのは
訓練
満員電車に乗るのは
鍛錬

訓練の帰宅途中で雷が落ち ....
メモ帳

新規開店のはずだった

開かれたメモ帳を
ぎこちなく
クリックしてから
今朝の予定を書き殴る
殴られて
痛いから
メモ帳は泣くんだよと
巫山戯ていたら
遅刻するよと
 ....
パラパラと雨が降る
うそだよ
雨は
黙って降るのだよ
パラパラなんて言わないよ
パラパラと屋根にぶつかり目を回す
パラパラと番傘めがけて落っこちて
パラバラになって痛いから
パ ....
桜が咲いて
春が来て
夏が来て
秋が来る
冬が来ればお仕舞いと
舞妓さんは踊ります

ねこの小判を
質屋に入れて
花見のお酒に
酔いしれる
誰に向かって
異を唱えるか
お上から
カミナリの声がして
叱られて
項垂れて
ぶつぶつ文句も飲み込んで
とぼとぼと帰途につく

お上を謀る不届き者と
言われたばかりの
納税者には ....
ビッ

ホーン岬の戯け者
か弱い子供をいたぶって
テレビのような笛を吹く
ビビビのビビビと
吹き鳴らす
前を飛んでく
ヘリコプター
後ろで転ぶ
コバンザメ

英和辞典に
嫌わ ....
鯨の顔して蝉が鳴く
今日はよいお日和と
声を限りに叫んでる
みんみんみんみん

つくつくほーしの
師団長
セミクジラを欲しがって
みんみんみんと
真似をする
つくつくほうしの
師 ....
泣いたら負ける
負けたら死ぬと
駆けながら思う
空は死んだように青く
水色の冷たい光が落ちてきて
風が回りながら蹲ったように
垣根を検閲しながら
腹を出した蛙の子供達を
踏みつぶし ....
風鈴が鳴く
バックの隅に
押し込められて
風が無いのに
りんりんと
微かな震え
ケータイの
受信音ではありません
青銅の
薄い胴を振るわせて
鄙びた形の風鈴が
りんりんと ....
ねこが
ルビを踏んだので
今日はお休みです

謹厳実直なルビジウムは
光を浴びてからは
倹約を旨とするようになり
ねこのお供をして
お宮参りに行きます

もうじき梅雨が晴れて
暑 ....
昼間のテレビ君
居眠りを我慢
貧乏揺すりも我慢
上役の顔を見て
ため息をつく
テレビ君
思い出した
子供時代の
チャンネル争い
ビルロビンソンの
人間風車

ドンキホーテの表口 ....
アジャパーなどと言ってはなりません
アジャパーとはどういう意味か
君説明したまえとは
絶対に言われないから
のんきなものさ
叱られないように使えばよいさ
アジャー
パーになっちゃった
 ....
昼になると
車の隅で蝉が鳴く
夏だなと
思いたいのですが
冬でも鳴くので
幻聴かなと思ったり
耳の錯覚だと思ったり
本当は
死なない蝉が住みついて
気分がよいと鳴きだして
雌を呼ぶ ....
頂いた原稿を校正中
下記の誤植がありますと
主任に申し上げたところ

 迷→名
 タ→ク
 ラビリンス→ホームズ

これは誤植ではない
今度からは勝手に判断しては
いけない ....
財宝は国家の所有物だから
地図をGETしたところで
探索は止めた方がよいのだ
地図をYahooで売って
現金の夢を手に入れよう!

船首の旗印はYahoo!
戦艦大和の模型に付けて、 ....
心が死んだので
みんなで葬儀をした

土葬にするか
火葬にするかで
もめたが
東京都内では土葬は難しいだろうということで
とにかく火葬にして
埋葬の件は追々考えることにした
 ....
カタカタ文句を叩き出す
ワープロ小僧のお兄さん
両面印刷済んだので
ホチキス探してやって来た

針がないから
打てないと
苦情を聞いては
箱一杯補充する

プリンター
紙 ....
ぐるぐる回る目玉の奥に
クラッカーが鳴って
驚いたのねと
君の顔が笑ってた
普段着になった猫たちが
答えのない顔をほころばせて
二人乗りの自転車で
坂道をすっ飛ばしてゆく
追いかけるの ....
馬鈴薯
100円
マジックの数字に
目を吸い付けられて
動けない
カラスの勘三郎は
動けなくなって
悪戯な犬にかみ殺された
マジックの数字が悪いのだと
100円ショップの店長は
朝 ....
がちゃん
ものの割れる音がする
ごとん
ものの落ちる音がする

どんどん増える音
増えすぎたので
耳を塞いで居る

ガチャン
ガラスの割れる音
ゴトン
電車の繋ぎ目から
重た ....
会話は
なんで成立するのか
ボエケットの帰りに考えた

共通の認識があって
共通の感性
共通の世界に住んで
穏やかな気持ちで居れば
ことばは要らない

迷惑な三角帽子
巫 ....
我がスメラミのすめらおか
すめらむ京をあとにして
すめらが岡を望みつつ
すめらが勝ちと駆け上り
スラリ引き抜く2尺5寸
ダウと倒れる童女の
首を掻き切り弓手に提げ
駈け来る追手切り捨 ....
あおば(1462)
タイトル カテゴリ Point 日付
ヘリコプター未詩・独白2*06/8/22 23:13
ところてん未詩・独白5*06/8/22 23:06
晴天未詩・独白7*06/8/18 6:16
氷の島未詩・独白2*06/8/18 0:11
複数の穴未詩・独白8*06/8/16 3:05
累卵の誉れ未詩・独白5*06/8/14 23:57
パートナーの夏休み未詩・独白5*06/8/14 17:14
流れる星のサーカス 13[group]自由詩7*06/8/13 0:27
我慢未詩・独白3*06/8/12 18:41
詩が書けない未詩・独白5*06/8/11 23:33
三宝荒神未詩・独白3*06/8/11 0:51
花見酒未詩・独白5*06/8/7 0:44
現代詩未詩・独白1*06/8/5 23:54
ピタゴラス自由詩2*06/8/5 2:01
セミクジラ自由詩6*06/8/5 1:46
慟哭自由詩4*06/8/5 1:14
ファンタジー未詩・独白1*06/8/5 0:38
ルビジウム未詩・独白6*06/8/4 2:00
テレビ君未詩・独白1*06/8/4 1:14
グーチョキパーなど未詩・独白4*06/7/31 4:48
ニイニイゼミ未詩・独白2*06/7/31 1:13
迷探偵シャーロッタ・ラビリンス未解決 自由詩1*06/7/30 16:51
財宝のありかを示す地図をGET!未詩・独白1*06/7/30 0:10
心細いからおまえも来い未詩・独白1*06/7/30 0:07
ホチキス未詩・独白2*06/7/29 23:48
クラッカー未詩・独白1*06/7/28 21:59
自殺未詩・独白2*06/7/28 1:04
童子未詩・独白5*06/7/28 0:43
人の会話未詩・独白6*06/7/26 21:34
雲の峰自由詩2*06/7/25 20:55

Home 戻る 最新へ 次へ
17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 
0.19sec.