階段にしずくの傷がつらなり
あせた光を流している
そのうちのいくつかが
私とともに上へあがる


雲から水が去ったばかりで
手のひらと屋根は渇いている
空の風より強い風 ....
どこへもいけない光の音が
橋の下を巡っている
水は鳴き
川は止み
雲は何かに引かれるように
ふりかえりながら海へ向かう


記憶でさえない小さな記憶
見つめる羽の目からこ ....
http://tekipaki.jp/~clock/software/
ここからダウンロードできます。
いろいろ分析してみてください。


[解析結果の一例]


人生の成分解析結果 ....
小さなもののなかに
大きなものがあり
いつも
にじんでいるのでした



午後の空を見つめては
外へ出たがっているのでした



歩けば 涙のようでした
 ....
行方知れず
見つめながら
同じ目になる
夕映えを聴く


鼓動とくちびる
覆うにおいに
まぶた白く
片方ふせる


午後の火が鳴る
遠くをわたる
雲のかたち ....
何かの罠のような路地や家々の間を抜け
無造作に置かれたきらびやかな板をぬい
話しかけようとするものは話しかけてくるだろう
水の下の水 道の下の道
空白を埋めることでよしとする輩 ....
木はそこにいて
降るようだった
午後を咲かせ
庭を照らし
笑みを空へ近づけた


駅もなく 列車もなく
鉄路だけがあり
長く取りはずされることもなく
街をふたつに分けて ....
雨は雨から何も得ず
雨をふたたびくりかえす
歩みは歩みから何も得ず
雨をひとり歩みゆく
あたたかさ冷たさをくりかえす
愚かさを 愚かさをくりかえす


雨のなかを追いか ....
もう歩みを止めたのに
ひとさし指は
冷たく曲がったままでいた
もう吹雪のなかにはいないのに
他の指から
ひとり離れたままでいた


指を伝い 流れるものから
やがて温度は ....
道に空いた
吹雪の目に立ち
陽の光にとけだす
頬の雪を聴いている


もうひとつの吹雪を引き連れ
列車が鉄路を通り過ぎ
まばらに記号を落としては
路傍の崩れた家々を鳴 ....
布の心からのばされる
鳥の翼を描く糸
文字のように絵のように
風に望みの灯火を置く


無色に織られた旗が重なり
震える音のかたちとなり
幾度も水を吸う衣
失う色さえ ....
ふいに軽くなったからだから
いったい何が抜け出したのか
いつものようにうつむいたまま
何も思うことなく歩きつづけた


なぜか息をするたびに
ひとくちの黒が出ていった
 ....
夜の灯の下
藍は蒼
溶け残る道
呼びとめる声


氷をすぎる火の上で
音は昇り 月に会う
昼のにおい 日々の名残り
凍えては小さくまたたくもの


夜から分かれ ....
弱さについて
溺と死と弱の近さについて
もう十二分に知ったはずだ
まだ日が改まらぬ宙空の笑いと
睡眠のない子供たちについて
まばたきと生物学と水かきとエラしか論ずることがで ....
やはり何も無くなってしまったのかと考える。
呪いと自己愛だけが自分なのかと考える。
しかし、もう、人間的な世界からは何も生まれてはこない。
折れた鉛筆の先を親指とひと指し指で ....
 恐怖は何者にも触れず、視界の端々の森の内と外に属せるだけ属しようとする。
この無知、この保守、この空腹。同例などなく、差別もなく、真なるものもない。
ひとつの点が百になり ....
 長いあいだうごめき、たった今、この爪のための土地にたどりついた。
何度遠回りをしたことか、迷ってしまうことができたらまだしあわせだったのに、
何度も何度も忘れることもでき ....
木は影になり
しずくを流し
銀はせつな
銀はとこしえ


光の粒が
川になり
見つめるまなこ
満たすはじまり


昼の星の
糸をたぐり
ふたりで赤子を
紡ぎま ....
 
 朝陽は腐乱の象徴であり、夕陽は永遠の投影のようだ。あれら飛ぶもの、黒くひろがる亀裂という蛇、警告の業、予言の業は夜めざめ、朝を認識しないまま夜に死ぬ。イカロスの首、徒歩の宇宙、蒸された国 ....
その1
http://anime.livedoor.com/movie?id=7c2b96541747b374
その2
http://anime.livedoor.com/movie?id=71 ....
 最近、よく喉を詰まらせる。それも食べ物ではなく、飲み物を飲んでいる時だけ、詰まらせるのだ。何故なのかわからないが、そうなってしまうと一分以上、咳が止まらなくなる。最初のうちは苦し ....  純粋は純粋から生まれず、常に混じりもののなかから生まれる。純粋とはまじりもののなかから生まれる本当の混じりものであり、本当の美しさである。あらゆる混合物を超越して輝く強さであり、結晶で .... 降る雪の向こうに舌先があり
ひびわれたくちびるをなめている
黒に囲まれた空の道を
砕けては砕けては照らす風


花のからだの鳥がめざめて
空を羽の仕草になぞり
うつら うつら
空 ....
こうやって部屋のなかから窓の外を見ていると、雨の中でしか生きられないけものになってしまったような気がする。穴ぐらのなかで、ひたすら雨を待つ。エサはあるのだが、自分のツメで獲物を引き .... すぎる光が
雪を揺らす
返らぬ応え
進みゆく火


安らぎに失われる言葉があり
ひとりの歩みに降りてくる
青く尾をひく虹彩の
重なる軌跡に降りてくる


赤い布 ....
声は告げる
「風が少し強くなったような気がします」

問う前に答える
「岩と岩の間を行きましょう
枝で隠された路を」

独り言のようにつぶやく
「昔は水のにおいがしたもので ....
小さな背に
ひしめく羽
いつできたのかわからない傷を
いぶかしげに見つめながら
腕から生まれる世界を放つ
狭い呼吸にせかされるように
傷つき倒れることも知らずに
けして自 ....
雪どけ水が
氷の下を流れゆき
定まらぬかたちの光となり
坂道を静かに下りてゆく


屋根の上にとけのこる
切れば血の出るような雪
月を聴く
舌を挿す


倒れた ....
光もなく影はあり
暗がりの上ゆうるりと
さらに暗いものが映りひろがり
そこだけが薄く押されたように
夜の道にたたずんでいる


得体のしれない心が歌い
海辺をひとり歩い ....
夜の空の
黒い花が飛び去る
遠くと近くの二つの雨から
異なる水のにおいが吹いてくる
道から道へ 連なる星へ
祭の砂はふりかかる
立ちつくす者の目に痛い光が
ひと ....
木立 悟(2329)
タイトル カテゴリ Point 日付
ノート(午後と柱)[group]自由詩306/3/30 17:41
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ノート(43Y.3・26)[group]未詩・独白006/3/26 14:00
ノート(午後のぬりえ)[group]自由詩406/3/24 16:38
うたとわたし自由詩306/3/23 22:01
午後とうた自由詩206/3/22 13:51
雨と歩み自由詩806/3/19 17:58
冬と歩み自由詩206/3/17 16:02
水紋の子自由詩306/3/14 20:25
紡ぎ ほどく自由詩506/3/12 20:51
黒と歩み自由詩206/3/11 18:08
うたごえと灯自由詩406/3/9 13:45
25Y・12.10[group]自由詩106/3/8 20:06
25Y・12.8[group]自由詩306/3/7 13:23
25Y・12.4[group]自由詩106/3/6 21:01
25Y・12.2[group]自由詩006/3/6 20:59
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冷めた水④(1987.2・12,13)[group]自由詩106/3/5 13:52
やわらか戦車おすすめリ ...606/3/5 1:08
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鳥と子自由詩406/3/3 1:43
雨(1986.8・4)[group]自由詩1206/3/2 17:54
夜と響き自由詩106/3/1 17:53
声(草と火)自由詩906/3/1 6:34
ひとりのとり自由詩206/2/28 23:26
季と季自由詩106/2/24 13:19
未明とむらさき自由詩406/2/21 17:37
独 Ⅲ自由詩206/2/20 23:28

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