私には保証書がない
雨は灰を帰すから
空が大地が、きらめいている
くやしい
鮮やかすぎる日中

それでも静かにお茶する。
珈琲の苦さが、じんわりと重みのなかを通過して沈み広がる
夏でも ....
薬指で唇をふちどる
慣れるということはない
深々と 息を吸う
いっそ無心に吸う

わたしのごちそう
仰ぐ因子
風を口にふくむ
上昇する本能

ここは分解の森
わたしは湾曲した小さ ....
恥ずかしい

忘れていたなんて

どうかしてる

生まれたこと
末端の夜で
日常にある
輪郭のない
さびしさを
手繰り寄せる

その顔は
か細くゆがみ
青白い灯火に
照らされて{ルビ寝=い}
さまざまな角度で欠けている

ほおいほおい
呼 ....
サービスで付いてきた
しおりの柄が気にいらない
本の中身は上等なのに
どうにもこうにも
これではいけない

気にいったしおりを
自分で作ろうか
それでは本に失礼ではないかな
それでも ....
遠のいていく
夢の終りの予感

連続する瞬間の
寓話的イノセンス
遠のいていくわ

音楽的無添加な透過

指の形良く
挟んだ煙草と
くゆる
正視の冷却
覚めてゆく未知数
 ....
洗濯物をたたむうちに
不意に可笑しさがこみあげてきた

昨日までの
それまでの
汚れを落した衣服の形
そうだとしても
ひとつひとつ
笑顔や葛藤や
その他{ルビ諸々=もろもろ}の生活を ....
ふふふっ
気が狂れたかのよう
真夏
圧縮される
熱気にしぼむ
しぼむ沈殿

触れた目差
冷たく遠く
{ルビ一時=ひととき} 水面をみあげるよう

腫れた
光に色も絶え絶え
こ ....
小鳥の瞳に恋をした
少女は
空にキッスして
ことばを失った


{ルビ喃語=なんご}が空を切る
みてみたい
星の誕生する瞬間を
流動する熱い肌

なめらかですべやかな肌
それでも
笑えるしあわせ不仕合せ

今晩のおかずは何?
魚の視界
鳥の羽ばたき
貝の呼吸
ひとりのつぶ ....
亡霊にとりつかれている

幽霊がいるという話ではない
夏の{ルビ最中=さなか}の冬といえばいいのか
忘れることができない過去
どこまでもついてくる
忘れたことまでも
ついてくる

遺 ....
熱い吐息に
幼い印象の前髪は
こころなしか
ゆれてしまって

ほほえんでいればよかった
時空の過失
それがゆるさなかった

遠く
白鳥座の
あれはなんだったか
暗く重く奥ゆかし ....
ひとしれず
くさかげのはいいろに
ある男女のすがたあり

わたくしと
しねる?
    ああ
それがさいごの会話だった

涼やかな目
はいいろが 濃くなる
しなやかでとげとげしい ....
魚になった
私の名を
呼んで下さい

{ルビ愛=かな}しみの風に 微笑みながら
道の空を泳ぐ

白い時に影を落しました

雲に溺れた{ルビ暁月夜=あかときづくよ}
{ルビ白露=しら ....
「 雷 浴 」



あめは
 ふっている が
あつ すぎて
やけに
かわきやがる

かみなり
 を よぼうか
かみなり
 を あびたい




          ....
私の
家の裏には
杉林があって
その向こうには
すこしばかりの空があって
夏になれば
蝉時雨が満面に鳴り響いているのです
しばらくそれを
みつめていると蝉の声が深く
静かに命を説いて ....
オニヤンマは、
空の道をもっていて
すうっと、
夏の光の騒がしいすき間を
無邪気な笑みで通りぬけていく。

この間、
{ルビ明日=あした}の出来事を
うすく
ニンマリ
なんて笑うの ....
どちらから

わたしの見ている世界は一つではないらしい
多次元的(あくまでも「的」)に
連なった酔った琴線

縁側の夜で
わらう猫
どちらから

白の黒さから
歪んだ笑み
しか ....
{ルビ理由=ワケ}もなく泣いた 空の{ルビ下=モト}
見あげればとどかない青い空

手をのばしせつなさ鮮やかに弾けた
絶望の声 咲く花
切望の音 行く風
流れる時をつなぎとめていたい
螺 ....
は、しめっているというのに
雨は、
雨の
仄暗き
雨の奥へは。
らんららんららん

質量に囚われず
なんてつべこべいわず
我が身を笑え
されど迷うなかれ

じっとりとした空気は ....
ああ、旅をしているんだな。
揺れるクレマチスの青い花。
ああ、ひとりでいるんだな。
夏が、終るとするにおいが、
今日はしているのだけれど、
どうしてなんだろう。はて、
どこへ行こうとしてい ....
お早うございます
お早うございます
朝の空気は、
ひとしきり
健やかである

しかしこんなに曇った
朝はどこか
薄闇色の逃避行

それでも朝は
お早うございます
あいさつ、をす ....
夏の幻に消えいりそうな呼吸音
いますこし
いますこし失うものは
命のみほかはぜんぶ
あげる
あげる過去の熱

無重力する
肺をこげつかせる
ゆううつな吐露
だすあてのない
手紙机 ....
思いがけず
可笑しさがこみあげて
くるが
すぐに冷め
可能性の欠落を夢みる鋭さ

鮮やかな月に照らされて
{ルビ青灰色=せいかいしょく}の肌は
淡く
光合成を告白するが
しおりは空 ....
鬼灯が耳をそばだてている


あなたの声をききたくて


夜な夜なおもいつのらせて


あかくあかく重く秘めて


口にふくむ
いつのことだったか
おーきな木に寄りそって
声もなく泣いたのは

知ることのできた空は
果てを知らずに膨らむ奥行
しっとり流し目をすると
逃げ迷う合せ鏡の黒髪

時が来れば尽きる
 ....
渇く渇く渇く潤う
行き止りのない道を
いつまでも

忘れていることがあるにせよ
それは帰れない{ルビ道程=みちのり}であって
忘れていることなど何もないのだ

あどけないうすい影は
 ....
己を知るは己のみ
知らぬ己は白目むき
嘲る己に己嘲り

 ( そんっな事だけぇ人間は ! )
 ( こんっなモノだけぇニンゲンは ! )

誰は誰でも人は人
人は人だけぇ人 ....
恋人よ
その安らかな寝息をまもれるのか
わたしは
同じ所に{ルビ止=とど}まっていられない

飽和した
硬質な怠惰の
夏の深奥に
ワイシャツが青く干されていて
ノイズの走るレコードが ....
カツン
病院の夜
廊下に映る非常灯
漂う薬品のにおいに
鈍く刺激される静寂

今夜は無風
女はそういったことを言ったと思う
喫煙所の密室(いまどき室内なんて珍しい)
いつからここにい ....
こしごえ(1145)
タイトル カテゴリ Point 日付
「かふぇてらす空路(そらじ)」自由詩15*05/8/18 13:43
花火自由詩6*05/8/17 11:07
カサブランカ携帯写真+ ...9*05/8/15 15:03
眠る空自由詩15*05/8/13 12:27
サービス自由詩14*05/8/8 10:57
繁茂する微熱自由詩13*05/8/8 7:57
笑う形自由詩16*05/8/6 14:13
呼吸の永住自由詩5*05/8/5 11:46
青い声未詩・独白4*05/8/4 8:10
空白自由詩6*05/8/3 15:29
それから自由詩2*05/8/3 12:55
九月自由詩3*05/8/1 15:44
とうろう自由詩8*05/8/1 13:45
自由詩3*05/8/1 13:19
「雷浴」について散文(批評 ...5*05/7/31 12:39
蝉時雨自由詩17*05/7/29 19:39
、ゆく未練自由詩5*05/7/29 14:25
それは不意におとずれた自由詩4*05/7/28 16:11
ワケ自由詩4*05/7/28 14:34
雨の晴れやかなこと自由詩7*05/7/28 14:16
灰色の実自由詩12*05/7/26 9:28
あいさつ自由詩6*05/7/25 15:17
孤独の。熱自由詩10*05/7/25 9:51
満月のジョーク自由詩10*05/7/23 14:46
鬼灯(ほおずき)携帯写真+ ...9*05/7/22 12:42
白濁の樹自由詩10*05/7/21 15:20
主婦自由詩12*05/7/17 11:43
しろめ自由詩4*05/7/17 11:37
待合せ自由詩8*05/7/16 13:59
クライシス自由詩11*05/7/14 14:16

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