サクサクに ふんわりかけて うむ パクり
憧れと
憶えているは
ちと似てる
幻の
ひとに恋する
病です
夢のなか
ワザと目立った
サイン出す
夢で逢う
あのひと
ちっとも優しくない
....
家族写真骨の髄だけ冷えている
黒白衣在在所所のひとごろし
赤札が死に筋を売る唐人街
髪結いの指の股が梳く指の股
せせらぎに溶けてなくなる黒い髪
三叉路と三のつく日の遠回り ....
同じ根で咲けば同じ朝に腐る
昼は壁の女夜は窓の女
自ずから喚んだものにこそ招ばれる
巷間を低く流れる旧い唄
油絵に塗り込めた壁を塗り込める
金魚鉢の中で猫は水になる
....
仕出し屋の裏でぎやんぎやんと何が啼く
夕暮れをぬるりと翳す魚影かな
野良犬と飼い犬と死んだ犬とあの犬
白百合を手折る手つきに憧れる
人形に宿れば鬼も可愛かろ
春が来れば私 ....
波と墓どちらも頬に甘い冬
ロールには鮫のまばたき砕く笑み
羽の蓋まわる目の蜜くちづける
冬空を映す舌さき飴ひとつ
粉まぶし見 ....
私だけ黒く塗り潰されている
一年に一度必ず首を吊る
残された片靴を取りに夏が来る
ただいまと片靴だけが帰りけり
敗残兵傷痍軍人蔵の中
夜中だけ奥の座敷は差し上げる
....
尻尾上げいつき丸出すヒト科がか?
牙も無くヨダレ口臭ズリと糞
散歩だと 四足に失礼 蛇蝎だろ
円周をぐるぐるぐると何処へ行く
歩けども万年床の面積か
指五本 十年一日数え唄
吉本に小泉イツ ....
少女の瞳輝かずただ光るのみ
さかしまを覚えし稚児の祝詞かな
箱入りの折り目正しく折れ曲がる
浜のすな浜にあらずと身投げせり
水中火ありとあらゆるものを見よ
墓碑銘は裏返る ....
夢でみた女を殺す夢をみる
如何しても女が写るレントゲン
冷蔵庫おんなをふたり呑んでいる
咳をする児の背を撫でる薄い影
黒煙と白煙ときみ鯨幕
親心優しく結わう鬼の面
....
やわらかい足音と聴く春の海
春の海ねことバンビの二重奏
波間から星は見えるかアカヒトデ
アカヒトデ浜で乾いて仰ぐ星
解答が分からず描いたスナフキン
ス ....
駘蕩暮色
百年が行き交うカーブ清水坂
対岸に獅子の吼声鷗外荘
少壮の{ルビ精鋭=エリート}双眸ナカータ似
嫡子あげ「不器量」{ルビ御姫=おひい}返納す
くちなしの哀れ ....
瞼色
透ける赤色
朝の色
焦らす息
滲む汗さえ
触れる肌
行く背中
夕さりつ方
僕は見る
凍みる指
白く吐き出す
咳と静けさ
さらさらと
時雨る小夜から
....
東京はいつまで京で居るのやら
半分に切ったら神が増えていた
朝知らぬ脳が尻尾を撫でている
叫ぶとき叫びの肉芯こすりゆく
....
・2010-06-21
西はもう狼走れ西はもう
火縄銃伝えし者は何処で死に
手も羽根も望みて絶えた鳥ありや
肛門のように無口な奴である
悪人を捕らえる奴等さぞ悪し
....
・2007-12-14
西口のトマソン前で待ってます
妹が重いりんごを食べている
胡蝶骨はばたき呼べよテンペスト
自分より小さいものとやり合うな
石はまだ鮎を守っているか ....
赤いもの何も見えずに赤いもの
削るたびやわらかなもの焦がしゆく
保つ人五七五さえ保てぬか
はからずも何も無いこと晒したり
死 ....
誰もが朝を愛する 何もかもすてて
かなしくて雲がふき飛ぶ 冬でよかった
記憶に執着しない空が飛んでく
重いスーツケース二年が膨らむ
落ち込む私を笑え私馬鹿阿呆
....
地下鉄は線路じゃないよ壕だろう?
鑑札で稼げやしない減るンだよ
時計はね、石炭酸に浸けるといい
欲しけれあ{ルビ落籍=ひか}せて傍に置くだろさ
雨が降る廓の外も檻だよね
師走とて所帯持ち ....
酢を飲んで 改札口で 待っている
汽車に乗り 行ってみたいな 試着室
犬走る 急行列車を 追いかけて
急行の 窓から見たら 走る犬
試着室 あなたの ....
頭掻けば
机の上は
冬景色
誰かれの造りし枠に詩人なし
説教をするのも聴くのも己れのみ
哲学が聞いて呆れる下半身
リア獣がリア充を喰う夜更けかな
....
投票を
しているだけじゃ
だめですか
沈黙の 疑念を生みし 社会人
当たり前 疑問ももたず 当たり前
悲しみの 一方通行 不条理に
明けし年 後悔だけに 染まる冬
冷蔵庫 冷やしたいから 冷やしてる
洗濯機 洗いたいから 洗ってる
右を見て 左を見たら 眠ってる
霜月の 雨に降られて 眠ってる
椅子がある ただ ....
寒空に 光染み入る ヘッドライト
冬の朝 手を引く君の 頬赤し
豆腐屋で静かに足を洗う馬
さみしいと言う砂壁の砂になる
目がくぼんでゆく穴の中にこども
嫁ぎます重い方のつづら持って
嫁ぎます一番軽い首持って
紙コッ ....
人間が
虹色に生きる
イメージ
とりどりの
色を重ねて
生きてゆく
強いひと
人礫すれば
弱い者
動物も
人も草木も
柔らかな身
嫌われる
雨 ....
そうやってまだ父親を使うのか
父の目におまえはかけらも映らない
言えぬまま逝くものをまだ汚すのか
死んだとて父はおまえを許さない
....
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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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