川辺でグラタン食うソーセージは笹舟で来る
美しい涙に沿って目をさがす
覚えたての言葉で「疲れている」と言う
板立てる音の目覚め深き上海
黒い咳計る無傷のメトロノーム
流れ ....
水際でいきしにくいうつたびおもう
プリンどけて密林の密を吸い上げる
日没とはなんらかの焼却であり点呼
軽石でかかとを削る息ふきこむ
はじめとする蛇の出てきた空腹を
メロン ....
あばらが広がる音木星を抑えきれず
雉逃がして頸動脈を光らせる
きれいな布の折り目からつがいの妻
さながれて時々の口笛で育つ
あと一滴を水筒は滝の如く欲し
リバーシに赤混ぜ ....
降り抜けば雨も積んでやろう
家々々から人々々がゞゞゞゞゞゞ
鵜が羽ばたきをやめ虚空を見つめていた
仮の名は嬲ってあるためよく見えない
雑草に甲羅を着せて森語らず
俎上にい ....
ねんがんの
アイスソードを
てにいれた
霧は清潔なからだ軟骨もある
暗い方が地下、もっと地下は米洗う場所
湯とまぐわう男カーテン開けたまま
染め返す胸もなくただ夕焼け見る
双子明確に分かれる五十歳の日記
王家の ....
やすらぎホームに行くバスさみしい道路にしていく
夜が攻めてくる日を嘘で塗り固める
屋根の上はいつも空もう窓を開けない
餅飛び去る洋上いまさら焼け始め
裾から施設がはみ出てうずく ....
メールまつ この一秒が 愛しくて
からっぽの 心にささる バラエティ
ため息が あなたの記憶を 舞い戻す
とろとろと まどろむまぶたに あなたの夢
目が覚め ....
目隠しの結び目緩んで飛び出す林檎
透明な神の座高を月まで登る
奪われて泣くかわりにけばだつ土
白果実注視する反逆者
木めきめき伸びる岸辺が綺麗な行
水打ち寄せて貝残る佳境 ....
きのうのじぶんと重なりにゆく彼岸まで
落ちた空の木片踏んであげる悲鳴
そんなに脇腹を痛めなくてもいいよお別れだ
旅の終わりより先に鳥居見えてくぐる
過去へ戻る ゼロはもう閉じて ....
素でいたい そう思うのが 人の常
こんこんと水のまま鴨の口から
亜人の腕輪を交換しに行く砂漠のバザー
抹茶薄い皿に永遠に落ちてくる
突如生えた角で広場に十字刻む
火のないところの煙は目印卵を産む
灰色の空 ....
喪でつながる距離を冷たい指先まで這う
クッキーの型から皿へくるしみぬく
盲点へ脳傾けてビー玉吐く
窓に干してあるさそり揺れる殴られて
散らばる石に祈る冥福もあるだろうか
....
薬指 伸びた先には あなたの手
別れ際 幾重にも 重なる涙
フードに雨ふりくるしくなる息
手の鳴る方へゆけば故郷が遠ざかる
草の燭台と書けば美しき火災
帽子肩にかけ競技場に頭部もちよる
血の気引く手あまたといえようツンドラ地帯
夜 ....
お母さん
借金風俗
薬漬け
鳴かぬなら 私が鳴こう ほととぎす
身分証作るのに要る身分証
mixiの日記で嘘をつく私
弟に他人行儀で呼ばれた日
お兄ちゃんと言ってくれた知らない人
俺の家と教えられたのが彼女の家
寝たまんま仕事ができる ....
気をつけられない花畑いっそ錯乱し
器に火を銀は狢にわたくしども
踏切残せ孫の代まで枯れ野原
葬式行われていたうちの近くコンビニできて
ガムの包みに花の種どちらさまの遺品
....
三脚に遺品くくりつけて昼食
不要論飛びかう机上にロケットの窓
笑う距離だ 爆発しながら
風の広場と石に書かれて内部は土だらけ
足音浸って錆びる線路を無空の車輪
頬伝う飛び ....
貸した本返されぬままフラれたよ
目を覆うちょいワルファッション親父まで
自分まで刻まれるようなシュレッダー
あいうえおかきくけことてたちつくす
皐月空 黒き若武者 出陣す
面接は 己と会社の 一騎打ち
面接官 笑顔の下に 潜む修羅
親友も その場限りは 敵と化す
不合格の 屍を越え 今日も行く(字余り)
空見上げ ....
王子様
選ぶ権利は
お姫様
いい加減
はやく来い来い
王子様
王子様
カボチャパンツは
やめてくれ
王子様
狩りにいきましょ
来ないなら
狩ったあと
飼いなら ....
おお!肉よ こんなに好きなのに どこへいく〜!
座りまた座る部屋には食卓しかない
町から町へ 村が遠くなる踊り
人気のない場所から奇術機押されてくる
海も没する大穴多重に囲む筏
噴花というべき自然のわざ降り続く花粉
他 ....
年寄りの冷や水空に撒いてくる
歯ならびの悪い家から歌いだす
技術など鳩に喰われろぽっぽのぽー
見えぬもの見えるから書くそれだけだ
....
火の波を挟んで無名の巡査と撃ち合う
花に占いを頼まれて謝る
意識まで跳ね飛ばされて街に着く
頁めくるごとにはっきり血を採られ
刺された腹部からほとばしる林はやく
静かに張 ....
帰りを待ちめきめき蔦めくこと五年
痩せた男くるぶし以外は売り払う
血を引く白い手紙を浮かび上がる女
脳そっくりの汚い雲が頭上にある
城偽りに思い出し多情の発火点
岩が季節 ....
突端優れている庭地下は声だらけ
黄いろい夕方の目的を記しておく
今朝とれた野菜くすくすくすぶる食卓
粉持ち歩く助手自身既に粉の一部
引っ越し終わるまず峠を箱から出し掛ける
....
25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51
【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
0.24sec.