青い夜
私は私
別れ知る
河童溶けて鉄骨手を振るのみ園内
立体の森に潰されに川下り
滑車冷凍され動かずそこへ山が近付く
二本の陸橋翼に見立てるだけ入水
女神像内部は魂吹きすさぶ都市
床が這って外に ....
逢引の今日またしてもパトライト
半月や右往左往の尾てい骨
キャッチボール父投げ返す空財布
半額のシール剥がして見合いする
へその緒がいっぱいあって全部罠
天気図に愚妹押し当て銅線引く
鞄に灰詰め旅人塔遠くから見る
時が止まれる木を育てている砂漠の真ん中
零時着現地解散十九頭
立ちすくむ響きの行き止まりの野原
月にあるという ....
・2007-07-21
おうさまは裸だぼくも脱ぎましょう
生きている人のものだね神様も
俺の血でいい子を産めよ蚊のばばあ
脱獄のあとでこっそり寝に帰る
行間にアンゴルモア ....
猿が落とした果実も猿もやわらかい
蔓草ピタリと止まり中二階のある家
連呼して草原の上を吹きわたる
老人生き存え殺風景をかくのみ
霞破る舌なめずりに継ぎ目なし
近眼に花火打 ....
俺の稼ぎは飲み屋が使う
におい嗅ぎ大丈夫なら大丈夫
お隣が寂しい顔でほっとする
棒きれに耐久性で負けている
トイレが綺麗 おそるおそるだ
すぎた事を占っている泣きながら
麓浮上懐の時計二時を過ぎ
性を秘めてシスターなにかの水を撒く
冷蔵庫の側面ふと息つきトマト揺れる
線路錆びて夜の街濡れているという
建設途中のロビーで次の語り手待つ
妻は ....
自由形クロールで行け一人きり
Aカップ 水着泥棒のみぞ知る
あきらかに
宇宙人だと
ばれるやつ
{引用=隊長、昨日日比谷線内で接近遭遇しました。普通の人間ではありえない目の動きをしておりました。絶対宇宙人だと思います。}
気が付けば ポイント減ってる 辞めないで
時間だけ見られがっかりする時計
商店街が天と地 逆手に線香花火
悪路にゴザ敷いて電子ルーレット回す一団
冷淡に吐き捨てるネジ 汽笛遠く
星座低い宿破れて何もない空
受け皿に砂糖盛り上げ相容れぬ
ポテチこ ....
蝉時雨たまに入れ歯が落ちてくる
炎天の亀キャラメルと取り替える
花失い壁画に孤児の不滅見える
踊る文字 遺跡の空欄に向かって
祖父来ず農地の爪楊枝に近付けとある
こころ以外なにももたず砂漠に凹部
佳作の ....
週末を物干し竿でゆらゆらり
くちづけを おいしく味わう 恋の頂き
恋という 字をかこうとし 変とナリ
・2007-06-27
みみたぶが東海道をつかまつる
石橋を渡ったあとで叩き割る
挨拶が済んだ途端に落とされる
ワカバラじゃないので席を立ちません
青からず赤からずして好 ....
朝のレジパンダ娘は笑いけり
下駄履けばカラコロコロリ弾むなり
金はなく立ち読み続く古語辞典
作者への文句じゃ決してありません
作品に言ってる?作者に言っている?
作品は我が子だ親バカ当たり前
作品は他人だ好きに言ってよし
作品は恋人少しは気になるわ
....
偽物の鏡の方は拭いておく
青を抱えて血まみれの杖
足かせにしていいものに捨てられる
わたくしは「またお前か」のお前です
生きたいと書く 人間なのに
....
{引用=
甘い星
甘い星たちを食べたのだ
}
一夜毎 星のない夜を 見上げては
甘さを増して 綿飴羊
雨だけど亀はライトでこうら干し
雨なのにやたら洗濯してしまう
雨だから亀を見ながらJAZZを聞く
ひらひらと蝶と魚影に紙吹雪
風の支配 村人たちは生き戦
外した眼鏡を水田に蛙現れる
花多く残像にして這う稲妻
錆びるまで湖にすそひたす喪主
ミカの怒り裏返しに口だけ見え
....
消えるまで見てあげたこと無いね虹
泣いてるとこれでもか的日本晴れ
茶柱が人相を見て思案する
相談があるのアドバイスはいらねえ
相談があるのやっぱり愚痴だった
相談があるの答えはすでにある
相談があるの飼ってる猫たより
相談があるのそんなの口実よ
....
パスワード
色々あって
忘れそう
2階くる
何しにきたか
忘れたよ
何食った?
昨日の夕飯?
忘れたよ
酔っ払い
帰りの道は
....
神様は湧出したという説が
初めての女征夷大将軍
こうなるとこれから先がわからない
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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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