白いさんごに
てをついたら
ざくりと血が出る
ああ
わたしは
自然とは別物だ
あいたくて
はやくあいたくて
きみのもとに
かけおりる
どこにでもある希望が
悲しくもないのに
瑠璃いろのこの街で
つまらねえなと声をもらしている
だれにでも開いているのではない
希望しかないのに
どれだけの時が過ぎたのだろう
世界はひかり ....
隣の家からの、聞きなれた風鈴の音
ドアをきしませる、
カーテンごしの風
水色と青を混ぜたような空があって
目をとじて、またあけたら
ちゃんと雲はすすんでいる
そこには15年ぶん
年をとった ....
同じような季節に
同じような光がさして
同じようなものがうまれたら
なんかうまくいくんかな
ただ、きれいやから、
そろえてみたいだけかもしれんって
いろんな「在る」ことに消極的
いま、ここ ....
居酒屋で
マラカス代わりに腰ふってオモチャのチャチャチャ
はぁ〜あ
ビルディングに
夕陽が飛び火して
鉄とコンクリートに
ほんのひととき
しょっぱい血が通った
ビルディングの
かりそめの心臓が
眩し過ぎたから
思わず目を細めて
微笑んだような顔をした
夕焼けが
....
夜の風で、回り続ける観覧車。
きらきら、と煌めいて。
私を乗せずに、回ってく。
幻
潮風が運んできた
君の幻
もう振り向かない
そう決めた僕だったが
君も背中しか見せようとしない
熱い砂地は
思い出を焦がし
人魚になろうとしている
君がいる
あなたの心の橋を
渡りたい
どんなに高くても
どんなに長くても
どんなに揺れても
今しかない
今日しか見えない
あたしには
不器用にしか
生きられないから
渡るしかないの
あなたの処へ ....
森また森のハイウェイを何時間も 走り
高台の
道なき道をガタガタ進む
観たいと願ってやまなかった
あの風景があった
森の上から見える
広い河
霧に霞む
その先の緑
禁断の恋に落ちた
ふ ....
すこし
爪先立ちで
細かい雨のシャワーのような
ツクツクホウシの蝉時雨を
浴びながら
丘の上で
夕暮れの風を聴く
どこからか
夕餉の仕度の
幸せな匂いがして
ふと 空を見上げたら
『恋してるの? ....
自分の好きに従えるほど
私は強くないから
掴み損ねた春
踏み外した夏
逃げ切れなかった秋
静かに翼をたたんだ冬
幾つもの季節に晒されて
すっかり角の丸くなった
色とりどりの記憶を
ひとつずつ口に含む
もう何処も痛くはない
もう何処にも染 ....
信じてる
あなたのこと
あたしたちだけの
記念日
だれも知らない
秘密の時間
いつか
あたしを
連れ出してくれると
この
緩やかな牢獄から
信じてる
あなたのこと
おなじ
闇をもった
共犯 ....
駅をすこし上ったところに
ウィスキーをやれる店がある
バーボンにしようか
スコッチにしようか
いつもすこしだけ悩む
ロックと炭酸水のボトル
それにナッツが運ばれてくる
あなたにこんど会っ ....
mam...
わたしが欲しがらない子でいたために、まち、星が、羅列したお話。
手
ビニール袋
トタン
足音
うずもれた緑だった。
暑い一日の。
汗の粒がなみだみたいに、腕に垂れた。
2010. ....
ここ丸の内
日本の中枢企業のある街
久しぶりに訪れた
皇居の緑は深く
街は整備され
喧騒渦巻く 企業街とは
思えないたたずまい
かつて あたしも
OLとして営業マンの補佐を ....
ねぇ
神様
そこにいるんでしょ?
聞きたいことがあるんだ
そこに行ってもいいかなぁ
あふれる
光のした
探し疲れた答えを
片手のひらにのせて
そこに立っているんでしょ?
会ってみたいなぁ ....
彼女の結婚相手は気を病んでいた
彼女はアンデルセンもそうだったのだと言って
信仰している宗教の話しをはじめた
ぼくにはどれもが遠い気がしていた
あんまり一生懸命お祈りするもんだから
仏壇にむ ....
いってらっしゃい、には
いってきます、だろう
でも
おまえからのそれには
いっております、になってしまう
ただいま、は
たんなる帰宅のことばではない
ふたりを日常にからめとってゆく
魔 ....
彼女の結婚ばなしを口に手をあてたまま聞いていた
彼女の逡巡や覚悟を聞いていた
その訓練は五年間積んできたはずだ
身動きもとれずに聞いていた
あなたが傷つかない相手なんて、あのひとしかいないよ、 ....
優美な残酷さと
いち秒を刻む粒子を注いで
それは過去でなく、
飽和された熱核を
幾夜にも渡り積み上げた
反映と対象するホログラム
世界は
あなたの為に夢を観て
....
ひとりで生きてゆけるように
おまえはつよくなろうとした
一喜一憂しないように
おまえはいつもひとのために祈った
オレなんかと出会わなければ
おまえはふつうを手に入れていた
日になん千回も ....
祈りつづける
明日やいまに
声高らかに凛として
アカペラが
空を渡る雲や風
君来た道にこだまする
カントリーロード
僕は幸せ祈れない
さきにしたのは僕なのに
幸せ祈るまねしたくな ....
満月はやはりいちにちかぎりのお話しみたいだ
ふつかが過ぎると
クレヨンしんちゃんみたいになっていた
彼女のベッドで眺めたてかてかの月は
ふたりのからだを青くそめていた
なんどもかたちを入 ....
ほんの今しがた
目の前を飛び立った彼は
物腰が柔らかで
言葉遣いも丁寧だったもんで
天使かと思ってたけど
ばさりと羽ばたいて消えた
一陣の風の中
ひらり
残した痕跡
どうやら彼の ....
暗い岩陰で炎々と青が光る。
一粒の青。
その青い粒は
輝きの絶頂で突然、
光るのをやめた。
残ったのは、
闇。
微かに見えるのは
黄色くぼやけたその残像。
やがてそいつは
再び輝き ....
頭のてっぺんから落ちていく。
なぜこのような状況になったのか
自分の身に降りかかる災難を
深く知る余地もないが
下へ向かって、
何かにぶつかることもなく
ただひたすら沈んでいく。
底があるのかど ....
サイダーを流し込んで
クリスタルを身に纏って
引いた線からは光が
零れて溢れて止まらない
宝石みたいなゼリーを
食しては次の朝を待ち
古い友人に会っては
微笑み撒き散らして日傘を
きらきら生 ....
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