はあ
はあ
あともう少しで
準備ができるから
熱く
熱く
熱くしてね
どろどろに溶かし ....
誰にも奪いようのない
あなたという存在がそこにいる。
美しいものを見て心奪われるのは
それがあ ....
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる
時 ....
冬の光が一本の木を撲ち
水のなかの空はむらさきになる
北の方からやって ....
セックスもせずに
湿った時間を一組の布団の中で過ごす
浅い睡眠を繰り返し
浅い接吻を繰り返す
....
口の中に
異物
舌の上を転がる
砂糖のなれの果て
赤色三号がひれふすのコウク ....
どうしても
がまんできないとき
上質なシュガーを
舐めたり
舐められたりしたいの
誰も寂し ....
何気ないことがすごく嬉しくて
幸せで
涙が出そうになった
たった一言の“ありがとう ....
うつくしいものを知って
自分もうつくしいものを紡ぎたくなった。
けれど、何が美しくてどれがそ ....
抱きしめたいンだ
今 君を
言葉では伝えられない
私の気持ちすっかり
伝えてしまいたいから
....
言葉にしてしまいたい
でも
言葉にしてしまったら
きっとうまく言えない
言葉にしてしまったら ....
いつか絵本を描きたいと言っていた
そんな些細な夢の事
忘れないで置いていったのかな
カバーの下 ....
ぼくはとても大きいので
キングコングとよばれる
大きいといっても
あたまが天にとど ....
自由につかえる時間がある
という能力
きみという名の七色の光は
まだ内側に混 ....
痛みを知らない子供がいるのなら
恐らく僕には救えない
救えなくても構わないから、せめて
傷つけ ....
殺したかった
ぼくはぼくの人生を狂わした
あのいまいましいあいつを
ぼくはこの汚れ ....
ぼくは旅に出る
キドウアイラクで感情をむき出しで
雲に登りたかった
今もそうだった ....
午前五時
買ったばかりのブーツでも足がかじかむ
約束にはまだ早いけど待ちたいからあのコを待つんだ ....
誰もいない街の上を
独りの鳥が飛んでいた
色褪せた黄金の街だった
....
角砂糖がコーヒーカップのなかで
とけていく
時計をみると
もう夕飯の時間だ
....
生まれときから楽しいことをめいっぱい求めた
テレビゲームは非生産的な気がして仕方ないから
(いま ....
あなたが
雲雀の落し物を書き記しているとき
あなたが
コーヒーの甘さに悪態をついているとき ....
周りの空気の苦々しさに
匿う様に顔を埋めた
(一時的な逃避だと謂われなくても解っているが)
....
あなたは 土にならず
離れず 月に なった
継がないはずの 木々の名も
つ ....
絶望さえ透けていく
初夏の陽射しのもと
雲へ手をふり
永遠する未完の涙
生れ立ての傷が
....
陽が射してきて
枯れ木が透ける
焼き付いて
焼き付いて
焼き付いて
網膜がちぎ ....
見たことのある大人の
さらりとしたもうお帰りなさいの言葉が
肌の羞恥で
ぽた、 ....
(何ひとつ書くことはない)
あなたの存在そのものが
詩であり 世界であるからだ
鰐が天井に ....
仕事帰りにくたびれて
重い足どりで歩いていると
駅ビル内のケーキ屋に
女がひとり
微笑みを浮 ....
{ルビ穏=おだや}かな初春の陽射しを{ルビ額=ひたい}にあびて
目を細め のんびりと自転車をこいで ....
貴方のことが好きだから
貴方と比べてしまいます
貴方はこうだった
ああだった
似ている
....
何故降り積もったのか
僕らを組成する因子は
間違えることなく
ある日僕らを僕らにした
....
歩道の残雪を
踏みしめる律動
声でもなく
音でもなく
歌でもなく
白い吐息に飽 ....
胸と胸
肩と肩
重ねて
重なって
眠る街
ショーケースの隣
動かない
....
飲み込んだ
ダイヤのピースは
光り輝いている
そう今も
ぼくはもう
こ ....
一段と冷え込む夜こそは
君のその名に相応しい
張りつめた空気
静かに降り注ぐ光に
映し出 ....
「詩の授業をします」
情景や作者の心情を
貴方は淡々と語る
それは
授業方針に則って
....
午前三時の張りついた
テレビジョンが映すのは
夢に飢えた幻
街灯は常日頃
暖房とコップ一杯の ....
降り続く雨が
肩を優しく包むから
あふれた涙が止らない
ひとしきり泣いたあと
涙のわけを ....
暗闇の中
まっしろな雪が
舞っている
遥か彼方の高みから
白い花が舞い落ちる
....
学校には開けることのできない
扉がありました
旧校舎の階段の裏のあたり
七つの南京錠のかけられ ....
色もかたちも失うほどにかがやき
原への道を埋めてゆく花
光にひらく午後
....
銀の魚
キララ
宙に浮かんだ
不思議なスプーン
美しく
(透明な水を満たしたガラスの箱 ....
激しい荒波に揉まれて
はじめてたくましくなれる
甘く優しい環境では
自分の身もろくに守れな ....
詐称猫は今日も星の名を騙る
彼女はあの有名な
『賭博猫』とも友達だったが
いつ ....
鉄橋を渡るときは
風が抜けていくから
とてもいい気持ちだ
見晴らしが良く
揺るぎ無い ....
猿は社会を持っている
そこには自分より格上の者と格下の者がいる
人も社会を持っている
同じよう ....
地下鉄脇にある箱の中で
友人とワインの
ハーフ・ボトルを
分けあって
薄暗い蛍光灯のせいで
....
発売まで指折り数えたCDを
ようやく手にして
するするセロファンを
むいているときのときめきは ....
そんなんじゃ この先 続けていけないよ・・・
そう言われて 我に返った
苦し ....
名も知らぬ笑顔に 視線は釘付け
ド派手なれっぐうぉーまーが よく似合ってて
姿を見つけては チラ ....
僕はどうしてこうして
生きることに一生懸命なのだろう?
漫然と生きているようで
死に物狂いの努 ....
無垢ということばをきみはエンジェルの首とたとへる一月も冬
戦場に突如飛来す少女その名前 ....
求めるほどに遠ざかる
たとえばそれは
恋する心の言葉たち
愛してると言うほどに
何かが薄れ ....
それは綺麗な海岸の砂
流されて戻っていくうちに
綺麗になったような
そんな色をしている
....
気が狂ってる俺の友達は
今夜の月は最高にイカシてると
水の中に写った月に抱擁してみせた
さ ....
最初に巨大なテーブルが在つた。
テーブルこそは原初の者である。
テーブルの一辺は三千{ルビ阿 ....
{引用=
おかあさん、という詩は書いた
おかあさんがすっかり板に付いた頃、書いた
おと ....
すぐさま起きる月夜の晩に
指の隙間から 月光浴
後ろ向きに着けた 狐の面
太鼓の音で 起き ....
午後五時の夕日
五時半の灰色の空
六時には君が通り過ぎて
七時になると僕は溶けていく
物分り ....
すがすがしい、とは
あなたのことを定義する
世界中の辞書には
それが 載っていない
....
朝日に窓枠は枯れて
錆付いたカーテンからは
夜が死んだ匂いがする
炊き立ての白いご ....
奇麗事の多さ
それが余計にみんなを嫌いになる
君の心の中では違うことを
考えてる?
って ....
猫が鳴く。
路地の裏で
猫が、鳴く。
つられて
わたしも泣いている。
....
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