ブランコを欲しがったのは私
それを父にせがんだかどうかはおぼえていない

どうだ こんな大きなブランコ
どこにも見たことないだろう

校庭にあるブランコよりも
はるかに高い木の柱と
長 ....
ぽっこりと
大きな顔のお月さま
長い夜が始まった
今夜は月とお話しましょう
暗い夜が明けるまで

七十億の人類と地球に取って
お月さまはたったひとつだけ
その灯りで世界中の町を照らして ....
朝がやってくる
風がやってくる
音がやってくる
虫がやってくる
雨もふりかかれば
猫もやってくる

人がやってくる

外へ広く放たれた
寛容な空間だった

祖母が景気よくぞうき ....
固く結んだ歴史の果て

柔らかな風を含んで君は花開く

大輪ではないが機知にとんだ
しっかりした花だ

空からやって来る言葉を迎えるために
僕らは産褥をしつらえねばならない

 ....
首が回らないのに
辛気臭いが被さったら
最悪
食えないカビの温床

なんとか上げ上げで脱出したら
足を引っ張る奴の
便利屋にはならないよ
いますけど。

陽があたれば途絶える命
 ....
会社から出ると

タワーマンション、星、ときどき月

夜風に見送られてなぶられて

いちにち使い終わった命

あっという間に洗濯されている


ぼくは地震から助かるために

 ....
どこかに出かけよう
色んなことをしてからもう一度 帰ろう
夢に見て憧れていた場所に
立っていることに気が付いた

飛行機が飛んで行くのを
どこに行くのだろうと 眺めていたあの日

頭の ....
おおらかでよく笑い
どこを見ているのかわからない優しい女性のように
いつもどこかで遠くからでもわかるように
こちらかあちらを向いてじっと佇んでいます

知らない街を心細く歩いていても
いつ ....
もし今
自分が百歳だったなら
その時代をどのように後世に伝えるか
その時代をどのように感じていたか
本当はその時代がどうあるべきだったのか
百歳の老人は
その時代を
そのよう ....
不思議だ!

なぜか洗濯物をベランダで干していると
詩作のアイデアが浮かぶ

わたしの詩の神様は
物干し竿にぶら下がっているのだろうか?

わたしの長所は頭の悪いところだ

そのお ....
それはふるふると
震えて 膨らむ水滴のように
壊れやすく

ちりちりと 止むことのない
焼けつくような痛みでもあり

胸を締め付ける
救いようのない憧れだったもの

未熟だった孤独 ....
そのジャケットにはかもめが飛んでいた

水晶の静寂が永遠の砂から響いて

僕の胸ポケットの中には人生の請求書しかなかったのだけれど


静謐がほしかったそれ以上に孤独が

体のすべて ....
おみくじの凶とか
占いのワーストとか
軽んじる君は

向かい風など
もろともせず

両足で立ち
見定めた方向に
確実に
向かっていく

君の強さは
有りたいと願った
希望 ....
応答がない応答がない長い夜になる カルマわけわけする 冷たい風

花のかたちに似ている

= =  

偽善者はそっと船を出す

逆さまの煙に色をつけて

= = =    

成長して僕は

ここにいるよ
赤十字の理念は紛争や戦争の前線に於いても
独立と中立の姿勢を貫き助けを求める人を
平等に支援することだとされる

それは敵味方に別け隔たることはなく
傷ついた兵士も助けることだとも言う

 ....
スキヤキ食べに来なさいよ、と入居者の方にまた誘われた。

ぼくは屈んでこのご婦人に笑顔を返す。

ご婦人はもうしかめっつらの真面目な顔になって午前のひかりのなかに消えてゆく。

ぼくの仕事は介護福祉士 ....
身に ヨモギ葉の衣をまとうには まだ早く
春の香り浅い 籠のもち草

幼心よみがえる野に独り

春摘み草の思い出は家族の笑顔 母の味





くちびるの温もり感じるほどに引 ....
命は大切ではない

肉や魚を植物を

食い散らかして

なにをいまさら

体罰が照射して

自殺がこだまする


どう使おうか

この命ちゃん

なあんにも答えなくていい

どう貫こうか

この命ちゃ ....
つかまるまで

なんどもなんども連絡した

やすらかなぽつぽつとした

やわらかな声

それで安心してしまう

それで安らかになれてしまう


地球に隕石が降っている

 ....
無骨な魂の素描をさらしたあの頃 
恋は糖衣に包まれた苦い薬
駄々を捏ねても得られないものがあることを知り
喪服を脱げない大人になった

今 砂糖とミルクを入れてゆっくりとかきまぜる
あなた ....
人生は足りないものばかりだが
僕はどこで誰に足りなくなるのだろう

人生は余るものもあるのだが
誰があまるんだろう

あまるものなんて無いはずなのに


軟体動物が線虫がそして僕が
 ....
彼女の鼻に

愛に

梅が霞む

夜道に香が

迷い込む

呼吸するように

日本のこころが

きゅんと

夜道に香が

梅が霞む

愛に

彼女の鼻に
 ....
事勿れに
もたれていれば
時は水よりも速く
流れていってしまう

大人の一年は
ジェットコースターの3回転

得意なのは
相槌のルーチン
言葉は水より滑らかに
受け流すに限る ....
イケナイ小学校の裏門から

そっと忍び込む



百メートルの校舎裏

キライじゃなかった



左手は ずっとずっと校舎

でも


右手には給食調理 ....
愛妻が愛人に出す浅蜊汁 母が達者で花咲いている 羊に睡眠薬飲ませている 茹でてふやけて

むいて食べる

ほっこほこの里芋にっころ

喉がころころ鳴っており

何かおるのかな

うっすら朝もやけのなか

鳥の声と緑の香りがする畑の中から

里芋 ....
多紀さんのおすすめリスト(948)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
父のブランコ- Lucy自由詩23+*13-2-21
【_月とお話しましょう_】- 泡沫恋歌自由詩11*13-2-21
縁側- そらの珊 ...自由詩16+*13-2-21
君咲く春に- 梅昆布茶自由詩2113-2-20
首が回らない- 鵜飼千代 ...自由詩11+*13-2-20
タワーマンション、星、ときどき月- 吉岡ペペ ...自由詩713-2-19
このすべて- 加藤自由詩5*13-2-19
たばこの看板- 灰泥軽茶自由詩11*13-2-19
百歳- 小川 葉自由詩313-2-18
【_軽くいこう_】- 泡沫恋歌自由詩16+*13-2-18
私が愛と名付けていたもの- Lucy自由詩16*13-2-18
半島の午後を- 梅昆布茶自由詩18*13-2-17
定めた先を- 自由詩613-2-17
応答がない応答がない長い夜になる- 北大路京 ...自由詩213-2-17
カルマわけわけする- 北大路京 ...自由詩313-2-17
成長して僕は- 北大路京 ...自由詩513-2-17
どうしても、ぼくには分からない- HAL自由詩10+*13-2-17
看取り(2)- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1213-2-17
早春- ぎへいじ自由詩9*13-2-17
命ちゃん- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...513-2-17
安らかにねむるだけ- 吉岡ペペ ...自由詩413-2-17
投降命令- ただのみ ...自由詩20*13-2-17
足りないもの- 梅昆布茶自由詩1313-2-16
夜道に- 吉岡ペペ ...自由詩313-2-16
トロンプ・ルイユ- nonya自由詩17*13-2-16
のに- 芦沢 恵自由詩19*13-2-15
浅蜊汁- 北大路京 ...俳句4*13-2-15
母が達者で花咲いている- 北大路京 ...自由詩313-2-15
羊に睡眠薬飲ませている- 北大路京 ...自由詩5*13-2-15
里芋にっころ- 灰泥軽茶自由詩8*13-2-15

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