今夜もまた誰かの悲しみが裂けてしまった
梟の眼が光る孤独の森
冬の尖った爪が人の夢を引っ掻く

日が昇れば
何も聞こえなかったように
白い雪の舞い
光が冬の仮面となり舞踏会

 ....
はらはらと降り注ぐ花びらの中
おさげ髪をなびかせて
少女は桜並木を駆けて行く

誰に会うために急いでいるのか
息を弾ませながら
少女は桜並木を駆けて行く

君のその澄んだ瞳の奥に
誰 ....
ご飯つくったり

一緒にいるじかんを大切にしたり

ぼくは殺されている

淋しいだけで死んでゆける

いつか見限ってやる


緑の風のなか

みんな死んじまえ

なみだが ....
中学時代休み時間に
座布団を手に巻いてボクシングの真似事をして遊んでいた

遊びとはいえけっこう幼い意地をかけて遊んでいたが
伊藤くんにはどうやっても勝てなかった

陸上部で細身で動体視力 ....
ボタンがとれたシャツやズボンがある
もう何年もそのままほったらかし
衣替えの季節になると
そういえばといって結局ほったらかし

ただ今日はなんだかムズムズして
針に糸を通す
ボタンをつけ ....
ショッピングセンターの駐車場でカレーパンと牛乳でお昼を済ました

なかなか家に帰れない

僕の家って本当は彼処じゃ無いんじゃあないのかなんてねときおり思うんだ

誰も待ってないし読まない新 ....
   小さな音にも
   怯える夜
   泣き虫のわたし
   行き場のない衝動を抱えて
   闇に眼を凝らす
   枕の下で圧し潰された
   我楽多の夢を探しながら
   夜 ....
   どんなに美しい言葉も
   ひと房の桜の花には
   かなわない
   何も語らなくていい
   ただ眺めていよう
   桜の季節を
   ピンクのイルミネーション
    ....
真っ赤な林檎の皮をするり剥きますと
白く瑞々しい果肉が微かに息づいて
頬張れば甘く酸っぱく
口いっぱいに広がっては
心地良く渇きをいやしてくれるのです

そのおんなもまた
高い梢に輝いた ....
誰のためにと嘘をついても
組まれた手は、いつも左胸に
腐食した鎖を外してくれた人が
今度は強い首輪になってくれると
信じている

流れる雲は千切れるばかりで
どこを見据えれば
あな ....
空はどこだ

空を見上げた

桜が覆った


もうどこでも

いい

どこだろうと

いい

きせきなんて

もう

しんじてない


空はどこだ

空を見上げた

桜が覆った
 
体がうごくとき、心もうごくだろうか?

心がうごくとき、体もうごくだろうか?


あなたに、うごくだろうか?




 
ぐるり、と周りを見回してみた

遮断された思考回路
崩れ落ちた自信とプライド
夢中で追いかけているうちに
何を追っているかも分からなくなった

ぐるり、と周りを見回してみた

逃げる ....
誰が見送っていたのか知らない
わたしは振り向かなかったから
三月の道をざくざく歩いて行ったから
足取り軽くはなかったけど
雪解けの道が歩きにくかったからじゃなく
涙で目の前がいつも曇っていた ....
ぼくは30代の頃
浴びるように酒を呑んでいたが
二日酔いになったことがない

ぼくは良くお袋の肩を揉んだが
肩こりを経験したことがない

ぼくは殴り合いの喧嘩もしたが
一度として骨折を ....
首が苦しくなる

喉が圧される

動悸がおかしい

息が浅くなろうとする

頭に何かが張りついている

泪がとまらなくなる

誰かがいる

苦しい

鼻血が出る

 ....
もう なんにちも
雨は降らないし 降りようがない
雨乞いの呪文も
もはや効き目は薄れ
わずかばかりの
水を流して
やり過ごしている

 {引用=さかな 苦しいだろう
さかな 底に怯え ....
     右足が重いと
     おもっていたら
     いつのまにか
     根が生えていた
     しかたがないので
     歩きまわる
     根をおろさずに
  ....
もし
手に入れられるなら

絶対に裏切らない
ものをください

それから
ボクハ
ヒトではなくなった



「お前、絶対に裏切るなよ」 


鏡を見ている
殺す ....
 残酷な花 さくら

 残酷なさくらが残酷な世界に咲く

 残酷な世界に

 残酷な美しさで

 残酷に胸に裂く


 
辛いこと貯めこんで利子がつく 陽がさして思い出に帰る 都市気候に密閉された

お洒落な箱にいます

外はとても過ごしにくいのだけれど

箱に入れば何もかも揃っていて安心

そこは好かれる気配が大切

優れていても劣っていてもだめ

 ....
西洋ではエイプリルフールだって言うんだろう
その日は嘘を吐いても良い日だ
だから、私が死んでも誰も本気にしないだろう

きっと、

「いくらエイプリルフールだからって
 そんな嘘はいけな ....
白木蓮匂い立つ日になに想う空よ

正論を掲げた君の私論哀しい

儚くも忘れじの記憶桜に辿る

室外機の上忘れられた鉢よっつ

春日の主無き部屋花一輪

菜の花の黄色に埋もれて眠る夕 ....
時が雨として降りしきる

そして時から隔離された部屋の中で僕はぼんやりと外を眺めている

細やかな粒として

時は風に吹かれて舞う

時計は動かない

時は全て雨になってしまったか ....
  縁側に置かれた
  座布団にひなたと
  猫のにおいが残っている



  どこかで水が流れているのに
  影も形も消えてしまったみたいだ
  風に運ばれ
  気まぐれな ....
山は愛ですか

海は愛ですか

空は愛ですか


ここは愛ですか

これは愛ですか

愛は愛ですか

ぼくは変ですか

ぼくは愛ですか


山は愛ですか

海は ....
山吹色の満月だ

ウルトラマンの目の色だ

幸福色の悲しみだ


あんな明かりの嬉しい日

あなたは生まれ

その100回目の誕生日

あなたはぼくと

同時に寿命で死ぬ ....
雲がちぎれて流れる

風はある気配をはらんでいる

君の瞳の中にある感情

配置とバランスが変わってゆく

静かなダイナミズムをもってものごとが動いてゆく


遠くで闇が切り裂か ....
多紀さんのおすすめリスト(948)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の爪痕- 乱太郎自由詩23*13-4-3
少女は桜並木を- 未有花自由詩15*13-4-3
緑の風のなか- 吉岡ペペ ...自由詩513-4-3
ボクサー- 梅昆布茶自由詩1113-4-3
ボタンをつける- 灰泥軽茶自由詩15*13-4-2
からっぽの家には- 梅昆布茶自由詩16*13-4-2
【_泣き虫_】- 泡沫恋歌自由詩12*13-4-2
【_桜_】- 泡沫恋歌自由詩14*13-4-2
心の化石- ただのみ ...自由詩25*13-4-1
シスター- 茜井こと ...自由詩1*13-4-1
- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...213-4-1
うごくだろうか?- 殿上 童自由詩21*13-3-31
ぐるぐるり- 三奈自由詩1113-3-31
見送り- Lucy自由詩11*13-3-30
ひとつの悲しみ- HAL自由詩8*13-3-30
鼻血の連動- 吉岡ペペ ...自由詩313-3-30
川という女- そらの珊 ...自由詩19*13-3-30
木々のようには生きられない- 石田とわ自由詩24*13-3-30
雑踏- 佐藤伊織自由詩213-3-30
残酷な花- 山崎 風 ...自由詩3*13-3-30
辛いこと貯めこんで利子がつく- 北大路京 ...自由詩1613-3-29
陽がさして思い出に帰る- 北大路京 ...自由詩613-3-29
都市気候とお洒落な箱- 灰泥軽茶自由詩9*13-3-29
出来れば四月一日に死にたいという男の話- ……とあ ...自由詩12*13-3-29
白木蓮- 梅昆布茶俳句613-3-29
時の雨- 一般詩人 ...自由詩9*13-3-29
座布団- 草野春心自由詩1113-3-28
問いかけ- 吉岡ペペ ...自由詩413-3-28
満月- 吉岡ペペ ...自由詩413-3-28
暁の部族- 梅昆布茶自由詩1513-3-28

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