涙ふかないままフルスロットル
とんとんとんとん
すり鉢で
ぐるぐるぐるぐる
潰して
がしがしがしがし
裏ごしまでする
上手にごっくん出来るように
私はこの愛情を楽しんでいる
食事と愛情
....
胸に巣食った小さな影が
あなたの時を刻み続ける
砂時計のオリフィスを
いつの間にか歪めていたのかもしれないと
あなた自身が気づいてから
あなたはきっと違う風景を見ている
そう、残酷な告 ....
そうして物語の行間
壊れた時計から逃げ出せない二人は
互いの体臭を帯びた愛の上澄みのやるせなさが
ゆっくりと肺を満たし魚に変わるまでの昼と夜を
ナイフのような耳で削りながら冷たく灯していた
....
プライドを壊した金から税金がひかれる
ずっと前から
大きな壁があって
私は背が小さいから
ジャンプしてもなかなか届かなくて
今はそれをも超えるような
大きな声が欲しくて
気持ちを伝える勇気が欲しくて
どうも上手く ....
彼女が住む耳をふさぐ
鴉よ
美しく黒々とした羽を
朝の陽に照らされたお前は
卑しくともこの土地を望んだ
だから生きろ 鴉よ
住みやすいこの土地に
文句を言いながら 黒き羽
舞う 鴉
お前はやってきたのだ
....
不謹慎ですね
きっと
でも笑ってしまいます
感傷を持ち寄って
灯して酔いしれて
そうゆう時と場所が欲しいのですね
明日への活力
というより
デトックス
上手くできる人ほど
生き方も ....
はじめまして
わたしは
しきゅう
はじめまして
わたしは
らんそう
わたしたちは
じょせいの
おなかのなか
ちいさな
いのちを
はぐくむもの
そして
しんぞうや
....
俺の仇を俺が取る
それぞれの想いに世界を覆う空気がマーブルに
色を成して 溶けてゆく
包まれている
私が体験した訳ではない友人の痛み
ただ立ち尽くしながら体中から煙に塗れるように語りかける
....
昨日から降り続いた雪は根雪となった
近くの川は冷たく骸のように流れている
どこかで枯れた木の枝が
石と石の間で水流にもまれ
とどまっている
流木の体の中までしみこんだ水気が
さらに流木を冷 ....
夜と朝が交差する一瞬
藍色の空めがけて解かれる
淡い黄金(こがね)の帯
その真中を引き裂いて
真っ直ぐに飛んで行く
お前は名も無き一羽の鳥
霊妙なる森の奥深く
未だまどろみから醒め ....
{引用=
毛細血管のめぐるあおい突端の、
これよりさきはもう冬の海しかひろがっていない、
さみしい風景のなかで、年増の女が、
少女のように手にもったポリエチレンの袋を、
....
添い寝する ぬいぐるみが
生きているような 気がしていた
少女時代
今じゃ この熟語で
足の長い女性達が 浮かぶように
印象は 変わる
あんなに 可愛らしかった兎が
タ ....
想いを遂げて夜が短くなる
すり抜けて通すのは 藍色の液体
なぜに アンタはいつもそうなの?
ソンナこと アノ人に聞いておくれ
いやいや 責めているのではないの
ヒトリ歩きは・・・
できないのよね?
....
どうか、私を弄んで下さい
その熱く燃える掌で
私の輪郭を全て辿って
白く滑らかな肌に頬を寄せて
息を吹き掛けて
どうぞ、私の中に入ってきて
わき腹を鷲づかみにして
何度も何度も私を翻して ....
乳母車を押して
雪道を祖母が
駅まで迎えにきてくれた
ずっと昔
汽車は忘れるほど駅に止まってたもんや
毛糸玉がだんだん大きくなっていく
古い服が生まれかわって
新しい冬を越す
ぼくの記 ....
似てない子を連れてクレープ屋の列
私の身分証明書を コピーし続けるバイヤーの友人は
お金半分と 見えない敵に脅されている
アパートの向かい同士に 姿のない隣人
電気のメーターの数字の物音だけ上がる
チカチカする ....
まぎれもなく私の時代をつくってきた人たちが、
いつの間にか道の途中、押し並べて額縁の中。
わたしは、
ガラス張りの向こうのモナ・リザを肉眼で見ようとしない人たちと一緒に、
一方向に寄せるだ ....
平日午前十一時四十分発の
高速バスに乗る人は
どこか イワクつき
一番初めに声をかけてきた おじさんは
昼間から泥酔していて
小さな透明のペットポトルの中に
日本酒を入れ ....
霧が鳴いている
遠くへ存在を送るためでなく
内側にどこまでも響かせるように
霧が水の衝動を鳴いている
霧の中に沈む街並み
の中に沈み込む人々
霧が覆い隠すのは風景ではない
人 ....
ぼーっと ねころんで
夜の つめたい
しんしん光る
ほしをみて
あ あ
そらにとけちゃいたい。
そうおもうのに
枯れたしばふにはりめぐらされた
あした ....
水を溢した
お気に入りのワンピースが濡れた
足に触れて 冷たい
冷たい 青
つめたい あお
青が蔦る足
それしか
そんなことだけしか
思えなくて
モノクロの雑踏
乾い ....
がんばれと言おうとした口から二酸化炭素が出る
黄と橙色は
とてもよく似ていて
それはおそらく
同じ季節を生きているからだ、と
ふと思う
遠い山並みを眺めれば
それは混色されて
日び
上書きされていく
油絵のようだ
厚塗りされた ....
だれかの奥歯で噛み砕かれた絵本を
きもちわるいおじさんがいつまでも舐めていたの
わたしにもすすめてくるからバッシュで殴ったら時限爆弾のスイッチ「かちっ」っていって
ガール、吹っ飛ぶ。完。で起きた ....
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