まだ
誰一人として
踏みしめてはいない
ふわりとした新雪のままの
土手に重なって 遥か遠く
超然とした白雲が広がり
それを 微かに淡い
冬の空がつつんでいる

こがね色の午後の日差し ....
眠りの舟は行き先を天に託す
私は知らぬ間に
川のほとりに
抜け殻を置いて

サラサラと流れる小川を
一人 小舟を漕ぎ始めた
春風に押されて

もの欲しげに
小舟を見下ろす
タンポ ....
 
あなたを乗せた船は故郷に近づき

ふたりの思い出は遠ざかる

幸せになりなよと、そんな一言のメールも打てぬ間に



 
言葉巧みに語れなければ
分かったことにはなりませんか。

上手に形にできなければ
想ったことにはなりませんか。

確かに知識は大切です。
豊富に越したことはありません。
伝えたい想いに ....
そうして僕は
君の肢体に
必要以上の嘘を吐く

生きている
死んでいる
育っていく
腐っていく

うねうねと
まっすぐに
はじらいもなく
慈悲もなく

まるで天女の装いで
 ....
プラットホームで
白い息が揺れて
空に昇って龍になる

それに見とれながら
新幹線を待っている

少し足元を見て顔を上げた頃
蒸気機関車が到着していた

戸惑いながら人いきれに ....
殻を破った指先が
外気に触れて凍りつく
口を広げる卵の亀裂の間から
盛大な湯気が上がる

でてきた
でてきた

やあ 冬景色にようこそ
素っ裸の体に鳥肌を立てて
君は生まれたての大 ....
今しがた
ひとつの詩を投稿したのですが
後から湧き出てきた
良心の呵責に
削除してしまいました
ロシアの宇宙船が落ちてくるという
ニュースに思わず笑ってしまい
皮肉った詩らしきものを書い ....
アナタとアタシが交差する
言葉が感情がいりまじる
すきとかきらいとかがまじわる
あいたいとかあいしたいとかが
まじわる
ドキドキと鼓動がなる
あなたが横をとうりすぎたときに
あなたをみつ ....
降り続いた大雪は止み
白く埋もれた住宅地が
青く澄んだ空に覆われている
朝は
つめたくて
まぶしくて
目が八の字だ

ビルのない地域にただ一つ
すっくと立っている
ごみ焼却場の煙突 ....
経験という鍋の中で茹で上がった
卵の殻を剥くように
お前の理性や
潜在意識を
一枚 一枚
ひとかけらずつ
はぎ取っていって
その むき出しの魂を
この手の中に 見つめてみたい
白く  ....
住み過ぎた部屋
馴れ合いの一角
退廃の窓辺には
霜枯れていく電柱が三本

喧騒のフィードバック
焦燥のハウリング
そこに激情は無く
既に無く
それでも僕の怨恨は
指先から際限なく排 ....
あたしは何番目なんでしょう
この国で
不出来か出来がいいのか
セイノウがいいのか
人的にそこそこなんでしょうか
誰にきけばいいのか
多勢にきけばいいのか
人の良し悪しは人の多数決できまっ ....
うすっぺらな
アスファルトを剥したら
今も蘇る
ブリキの街
白く錆びた娼婦の肌が
うすい庇の影に
やさしく溶けて
ぼくを呼ぶ


はだか電球ひとつ
布巻き電線が這う天井
タイル ....
去年の九月に赤い薔薇と葬った
人の墓に今日もまた
花の一束と共に言葉を捧げに来た
少女は途方に暮れる
一面の雪の上
去年が埋もれてわからない

地図の無い一日
悲しみは道をしるべを失い ....
一羽の鳩が飛んでいた
わたしの乗る列車を追いかけるように

無機質な四角い窓枠のなか
黒いコートの肩越しに
羽ばたき続ける
白い鳩の





線路を渡る架線を巧みに避けて ....
               

               それは夜ごとにうごめくいっぴきの沼でした
               わたしが瞼を閉じるとき闇の中で目を覚ます
    ....
心の奥底から
ぼこん ぼこん 
呻くように
呟くように
一つ 
また一つ
上がってくる
白いあぶくを
押しつぶす
日々の生業に
心を添わせようと

外側は
辛うじて
規格品 ....
嫁いで どれくらいたった時からだろう
実家の両親が 他家の者として私に接し
夫の両親も 嫁として私と接した

血族でも 他家の者になった私は
実家の事には 深く口を出さず
それが お互いの ....
トンビが輪を描いた
僕はそこに
メッセージを探す
空っぽの空に残された 足跡に

寂しいけど 寂しくない
不思議な気分だ
君の温もりを求めなくても
すでに世界の腕が
僕を抱きかかえて ....
乾いた空をぶっ飛ばしてゆくぼくたちは

武器をもたない天使

光速のロックンローラー


ベルリンの地下のクラブに生まれて

とんがったバラードを歌い続けてアイスランドの火山を

 ....
 
朝起きたら、外に出よう

白い息を吐きながら

此畜生と吐きながら



 
年始の客に酒蒸しか
エスカルゴバターにしようと
前夜スーパーで買ったはまぐりを塩水に浸けた
途端に気泡をプクプクッと吐いた
息をついている
命を摘まれるとも知らず
中国の沿岸で狩られ
淀 ....
南島の
国際通りでるつぼに会おう
安里から
牧志にかけての人だかり

沖縄三越の道向かいから 平和通りはかまぼこ型で
龍の捩れる ガマほどにあやしく
おいで おいでよ
ほの暗くゆるやか ....
気合入れて目覚めても
去年となんら変わることの無い朝だった

それでも
いつもの年とは変えよう
変えてみよう

初春は一途な決意が大切なんだと自らを奮い立たせ

買いだめしておいた菓 ....
ただいま正月おかえり新年


抱負は毎年変わらず 無事


蟹を食べ始めるまでは賑やかでした


虱潰しに暇潰す


初笑いとの根競べ


初の雑煮に既に飽き


 ....
窓硝子から流れ込む 午後の陽光に
植木鉢の スパティフィラムが
静かに 溺れていく

凍えた足首を燃やす 電気ストーブ
郵便ポストに忘れられた 年賀状
西向きの食器棚から 背伸びして外を見 ....
 あけましておめでとうございます。   たま




 オロチ

箸は一本でいいと言う。
ふたりの子は箸を一本ずつ持った。
狐の権太はうどん屋に化けて
村の二本松の辻に店を出してい ....
【配】
遊園地デート中でもうわの空 別れた人の心配ばかり

【万】
5万円貸した相手が雲隠れ捜索費用5万を越えた

【溝】
どうやって埋まらない溝埋めようか試行錯誤で終わる人生

【 ....
私が押しだした靴の跡に
ごめんねはぬぐえなくて

ゆっくりと連なる六文字の立体は
藍色をくり返しながら君の姿勢を正し
私は文字数を埋めることが出来ず
些細なことだと赤色の呼吸をふさいで
 ....
灰泥軽茶さんのおすすめリスト(1083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
美しいものは流転する- ただのみ ...自由詩12*12-1-19
午睡- subaru★自由詩27*12-1-17
幸せになりなよ- 殿上 童自由詩22*12-1-16
未詩- faik自由詩7*12-1-16
吐く- faik自由詩10*12-1-16
いまはもうない駅- Seia自由詩312-1-16
絵の中に転生- まーつん自由詩6*12-1-16
削除の理由- ただのみ ...自由詩10*12-1-15
まじわる- じじ自由詩7*12-1-15
白いけむりの風景- ただのみ ...自由詩9*12-1-14
シーツ- まーつん自由詩6*12-1-13
続・散弾的退廃思考- faik自由詩7*12-1-11
番号- じじ自由詩7*12-1-11
ブリキの金魚_2012- たま自由詩29+*12-1-11
今年- salco自由詩7+*12-1-9
Bird_strike(車窓のひと)- 恋月 ぴ ...自由詩30*12-1-9
沼に咲く- 石田とわ自由詩1+*12-1-8
この海は深く呼吸する- ただのみ ...自由詩12*12-1-8
お面- 砂木自由詩20*12-1-8
再会- まーつん自由詩7*12-1-8
2012年のロックンローラー- 梅昆布茶自由詩812-1-7
此畜生- 殿上 童自由詩26+*12-1-4
シンパシー- salco自由詩10*12-1-4
るつぼ- 乾 加津 ...自由詩18*12-1-4
It's_a_beautiful_day(変わらないひと)- 恋月 ぴ ...自由詩28*12-1-2
「ただいま正月おかえり新年」自由律十編- faik俳句10*12-1-2
スパティフィラム- まーつん自由詩12*12-1-1
新春お年玉セット- たま自由詩23*12-1-1
題詠blog2011_081-090- 北大路京 ...短歌12*11-12-31
咲く- 佐藤章子自由詩811-12-29

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