いかにもその渡世を彷彿とさせる
全身傷だらけで 目の据わった
一匹の猫が 固く舗装された道を歩いてくる
踏みしめる肉球 心は動かない
ただ黒く固い舗道のザラつく感触のみ
彼は自分の ....
フレッド・ブラッシーの
噛みつきによって
グレート東郷が流血してから
今年で52年目になる
テレビを見ていて
ショック死した
犠牲者を追悼するため
8月18日(刃の日)の噛みつき記念大会 ....
壁の隅の夜を
蜘蛛のかたちの水が昇る
ひとりの蜘蛛が
従者のように着いてゆく


緑の坂が八月を擦る
指は棘 長い長い棘
水の抵抗に反り返り
鍵盤の主に突き刺さる

 ....
ここんところ
物忘れが多くなった
年のせいにしたくないが
やっぱり年のせいか

特に人の名前を失念してしまう
テレビタレントは元より
知り合いの名字さえ出てこない

先日も
道で女 ....
祖母と母と私と娘蛍の夜 夥しい計算式の詰まった階段を
毎日一段ずつ登るためには
パソコンの皮をきれいに剥いて
機械の瑞々しい果肉に
自分もなってしまえばいい
機械も人間も絞れば同じ果汁が出てくる

 ....
大雨洪水注意報
彼女に涙を流させてはいけない
そのあとですごく経費がかかるから

落雷警報
電気ショックで何かが復旧するとは想わない方がいい
普通のひとは死ぬ

落石注意
気がついた ....
冬の西日が射し込む病室で
みっちょんが見舞いに来てくれた

「朝一番の新幹線で
 大阪から来たんだよ
 お見舞いには何がいいか
 オカンと喧嘩しちゃった」

そう言って笑ったみ ....
……2014年8月9日……


真昼間の雨の鴨川ローソンで 買った傘だが5分とモタズ

グッピーの水槽を背負った少年 海まで行けば夏の心中

天井に空いた穴ぼこ数えてた 町の総合病院 緊 ....
 海の大さを知るためには
 一滴の水を
 見詰め直さなければならない

 と、老いた亀は言った

 波打ち際で遊ぶ
 他人の子供を
 呆然と眺める
 僕の足元で

 亀はそう言っ ....
 私は庶民である。ごく普通のサラリーマンであり、その他大勢のサラリーマンと似たような暮らしを送っている。世の中の大多数の人間と同質な生活をしているということ。私はそこに平凡でありながら限りなく豊か .... ころころと
笑いながら
転がって
水平線と遊んでいた太陽が
すとん、という音だけをのこして
消えたときから
五感をなくし
闇にのまれた

どこからか
歌が聞こえる

エーテルの ....
湾岸を行く高速道路を 車で5時間くらい走っていた
後部座席ではブタが眠っている

100円ショップで買ったブタだが
カフェオレもトーストも 毎朝きちんと食べるし
 ....
連休に伸ばした髭や植田澄む 駅前に黄色のキャロルを路上駐車するとクマは
ポンっとドアを叩きつけ 身軽に外へ出た

わたしは険しくなってる顔を 上げないよう
キュロットの裾を握りしめた
1時間もよ!

「 ....
食堂の隣のテーブルで姦しいオペレーターの女が言うことには
UFOキャッチャーのコツというのは
二本のアームを、右腕と左腕ではなく
親指と人差し指だと思うことなのだそうだ

実利主義の僕は賞品 ....
じりじりと
焼け付く

日焼けはサランラップみたいなものだ
腕に絡み付く夏
閉じ込めた夏を剥がす頃には
望まなくても冬が来る

なるべく やさしく
そっと 触れてよ
夏の日の夕暮れ
いつまでも続け
つないだ手のぬくもりほどの
せつなさを抱えて

メビウスのまんなかに
つかのま立ち止まり
見つめ合った、ぼくら
いまよりもずっと
不器用で、素直だった ....
フィヒャアー
フィヒャアー

ぼく泣いちゃうもん
ママにだっこじゃなきゃ泣いちゃうもん

フィヒャアー

ぼく泣いちゃうもん
電気を消したら泣いちゃうもん
でも眠い時は暗くしてほし ....
真昼の烈光は
漂白剤のように
景色も
僕の影も
脳も
真っ白にしていく

何もない


真昼なり
 今の日本では、誰でも理科の教育を受けると機械論的自然観を植え付けられる。自然界は元素の組み合わせでできています。自然は量的に計測可能です。厳密な実験に基づいて自然を利用していくのです。だ .... きみらが見ているものは仮想現実だ
ただ厄介なのはその仮想現実が
きみらの現実とぴたりと
寸分たがわず重なってしまうことだ

つまり仮想現実を何らかの方法で削除できるとして
すでに現実との密 ....
夜明けのコインランドリーにトムとジェリーのランジェリー 信者の風船が割れるたびに膨らむ神様 籐椅子に風を殺して組んだ脚 都合よく堕ちるサヨナラの螺旋  
検診前なので、節制中

恋愛前なので、節制中

節制クラブ、部員募集中



 
瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
けつまずいて転ぶ
ああいつもの夕暮れなのにね

見えないものに語る言葉
忘れてしまった暑い日です

行き着く先のわからない
遠泳に参加する僕は第三泳者です

通り雨地球をまわしてとお ....
自分の汗の臭いに
興奮するのは変態か

昔、小柳ルミ子が
映画でそんなシーンを
演じてたな
ショーケンが
誘拐犯の役だったやつだ

ってことは
変態じゃないな
ああ良かった

 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(7564)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
リノケロスの肉球- ハァモニ ...自由詩4*14-8-12
噛みつきにこめられた思い- 花形新次自由詩214-8-11
降り来る言葉_LXVII- 木立 悟自由詩614-8-11
【_物忘れ_】- 泡沫恋歌自由詩18*14-8-11
祖母と母と私と娘蛍の夜- 北大路京 ...俳句214-8-10
仕事の花- 葉leaf自由詩114-8-10
CAUTION_!- 梅昆布茶自由詩25*14-8-10
「サヨナラ」の言葉- オダ カ ...自由詩2*14-8-9
台風11号夏の歌会- オダ カ ...短歌1*14-8-9
亀の教え- まーつん自由詩15*14-8-8
庶民として詩を書くこと- 葉leaf散文(批評 ...414-8-8
極夜- 草野大悟 ...自由詩5*14-8-7
職人とブタ- オダ カ ...自由詩2*14-8-7
連休に伸ばした髭や植田澄む- 北大路京 ...俳句214-8-6
黄色いキャロルのクマ- オダ カ ...自由詩3*14-8-3
アミューズメント- 茶殻自由詩1*14-8-1
8月- 瑠音携帯写真+ ...214-8-1
それでね。- 佐野権太携帯写真+ ...11*14-7-31
フィヒャアー- 朝焼彩茜 ...自由詩17*14-7-31
真昼なり- ichirou携帯写真+ ...16*14-7-30
森山恵詩集『みどりの領分』について- 葉leaf散文(批評 ...214-7-30
存在と無存在と実存在と(“存在”の本章として)- HAL自由詩4*14-7-29
夜明けのコインランドリーにトムとジェリーのランジェリー- 北大路京 ...自由詩114-7-29
信者の風船が割れるたびに膨らむ神様- 北大路京 ...自由詩514-7-29
籐椅子に風を殺して組んだ脚- 北大路京 ...俳句314-7-28
都合よく堕ちるサヨナラの螺旋- 北大路京 ...自由詩7*14-7-28
節制中- 殿上 童自由詩21*14-7-28
わたしは喜んで嘘を書こう- ただのみ ...自由詩27*14-7-27
第三泳者- 梅昆布茶自由詩21*14-7-27
小柳ルミ子- 花形新次自由詩114-7-26

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