詐欺師に投げつけた石も偽物 砂漠でプールのチケットを買うような日々
ラクダにのったダフ屋が 指を三本立てる
市営プールじゃあるまいし
いまどきたったの三百円だなんて
ダフ屋は首をふって
金ならいらない これが欲しいんだ ....
立入禁止の公園に赤く錆びた遊具と忘れたい記憶 睫毛に言った
「もう眠ったのかい?」
「いいえ」
答えた口唇は
一瞬も動かず
間を置いてから
「死んでいるの」
そう語っていた


もう何処にも生きている窓はなく
道も もう 死 ....
            140826


ニイタカヤマノボレの暗号に
我勝ちに風鈴を粉々に砕いた
冬の最中にわざわざ探し出して割ることもないのにと思っていたら
なにごとも徹頭徹尾完済しない ....
サカテカスの路地を
さちはトボトボと歩いていた
やっと思いで辿りついた
この町の丘の上にある宿の
スプリングの弾けたベットに 彼女はグッタリと横になり
スーツケースとパンプス ....
蓮の花硯の丘の上の水 曇の裏側 霧の糸
半分の眠り 半分の過去
器からあふれる
布地の光


闇を描き足す指の痛み
静かに眩む暮れのまばたき
ふいに近づき 消える影
遠のくことさえ知らぬ影 ....
 
あの頃のぼくたちにイスはひとつしかなかった

半分こして座ることもできたのに

いっしょに座ることもできたのに




 
輪郭だけを残した巨大な廃屋の片隅の暗がりで、静かに、感触を確かめるような律動が忘れては思い出されるかのように気紛れに行われている朝のように見える暮れ方のこと、一口だけ齧られた林 .... 私は自分の信じたいものを信じ
見たいものを見つけ出し
聞きたい言葉を探し出し
不都合な事実は無視し耳を塞ぐ
反論に備えて(怯えて)理論武装する
あたかも敵国を想定して軍事演習をするように
 ....
踏切の警報音や青田波 青田波仕事帰りの消防車 「少年」という 秘密の錠剤を飲む 琥珀色した アクリルキューブ

玄界灘の 波濤を受けて 最果てをひとつ知るひと ふたつ知るひと

拒んだら もう無い様な気がしている 恋の赤道をまたぐ 子 ....
ブラウスのボタンをはめながら
舞ちゃんはいった「コンドーム付けてなかったでしょ」

とてもわかりやすく僕はうろたえた
さっきまでの幸福感は
まるでモネの静物画のように 静止している
 ....
釣り銭の切れた自販機夏深し 誰にも見られたくないものを
何故、あなたは見ようとするのか
誰にも言われたくないことを
何故、あなたは言おうとするのか
誰にも感じられないことを
何故、あなたは感じようとするのか  ....
{引用=夏の光に

夏がきても病気のように冷たい光はあった。
それはぼくのなかにあった。物のなかにあった。
いたるところにあった。
空気が重くなり、雨がふりはじめた。
子どもたちは手のひら ....
.
{ルビ蠍=さそり}って食用の虫だって知ってました?
中国では、蠍を養殖しています。

ペキンで食べたフルコースのデザートは蠍の唐揚げ。意外に美味でした。イナゴよりはよほど旨いです。。。 た ....
夢の中で男と二人連れで歩いていた。河原に降りていくと一面のススキで、その間の小道をさらに河沿いまで下っていった。辺りはもう夕方に近く、光の濃度が高まっていた。「見なさい。」男は言った。「あ .... アトピーを掻きむしることのほかに
何ができるわけでもない夜
手の甲をがりがりと掻けば
私がこぼれる

私であったものが
はらはらと床に落ちて蓄積する

少し血の滲んだ指に絆創膏を貼って ....
『鋏』


月が、
夜に噛まれる。
欠けていく姿は
溶けて海となった
残り少ない流氷
その上に、
この足は立つ
諸手は木の柱に括られて
身動きができない。
足 ....
『腕』      あおい満月

しかくいまちの
しかくいまどから
しかくいそらをみている。

陽炎の向こう側を
車が走る
人々はアクセサリになって
街の腕を滑っていく  ....
つくりものの頭髪に雪  
美・サイレントをききながら、口パクを真似てみる

「愛が欲しい」とか「すべてが好き」なんてちがうよなと思いつつ

こりもせず、もう一度、真似てみる



*YouTube 美・サ ....
 ワシは、国家を動かしている輩どもの腐った根性が気にくわんのじゃ。
 あたしだってそう、ほんと馬鹿にしてるわ、あたしたち一般市民を。
 ぼく、そんなこと思わない、高級官僚だって、代議士先生だって、 ....
部屋の隅に一つの箱があり
その中に、《詩》が入っていたから
ぼくは意外だった


《詩》の中に世界が入ってるんだと
てっきり
そう思ってた


もしかしたら
ほんとは《詩》の中で ....
新しく入った職場で私は一番の若手であり、これまで肉体労働を転々として来た身として事務労働は初めてだった。電話の取り方から来客の対応、文書の書き方などすべて未経験のところから責任のある仕事を任さ .... ゆっくり飛ぶことを覚えると
世界中が振動していた
いのちは飛沫を上げて
たゆたいゆらいでいた
風が凪げばふわり
お天道様と池の間に佇んで
煌めきって残酷だ
元気なものへは恩恵
弱ったも ....
忘れられないのです
満月の夜に
海面が砂金のようでした
星々は だまって それを見守ってました

海蛍です

しずかに群れはじめ
そっと
この足首を
群れの真ん中に沈め
かるく  ....
アラガイsさんのおすすめリスト(7564)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詐欺師に投げつけた石も偽物- 北大路京 ...自由詩714-8-27
プールのルール- りす自由詩6*14-8-27
立入禁止の公園に赤く錆びた遊具と忘れたい記憶- 北大路京 ...自由詩5*14-8-26
Eyeと詩の間(はざま)で- ハァモニ ...自由詩2*14-8-26
その日、風鈴の割れる音をきいた- あおば自由詩10*14-8-26
サカテカスの殺し屋- オダ カ ...自由詩3*14-8-26
蓮の花硯の丘の上の水- 北大路京 ...俳句314-8-25
雨の表紙- 木立 悟自由詩914-8-25
イスはひとつしか- 殿上 童自由詩31*14-8-24
呼吸には狭間がある- ホロウ・ ...自由詩2*14-8-24
私を認めて- ただのみ ...自由詩24*14-8-23
踏切の警報音や青田波- 北大路京 ...俳句414-8-23
青田波仕事帰りの消防車- 北大路京 ...俳句114-8-22
夏の玄界灘- オダ カ ...短歌2*14-8-21
♂ゴール記念日- オダ カ ...自由詩3*14-8-21
釣り銭の切れた自販機夏深し- 北大路京 ...俳句214-8-21
- あおい満 ...自由詩19*14-8-20
感性で読みとく現代詩:「夏の光に」- あい散文(批評 ...3*14-8-20
さそり座と蠍のことども- Giton散文(批評 ...4*14-8-19
- 葉leaf自由詩314-8-19
痒い夜- 佐々宝砂自由詩9*14-8-18
『鋏』- あおい満 ...自由詩814-8-18
『腕』- あおい満 ...自由詩7*14-8-18
つくりものの頭髪に雪- 北大路京 ...自由詩314-8-18
美・サイレントをききながら- 殿上 童自由詩16*14-8-17
紅蓮の旗- 草野大悟 ...散文(批評 ...2*14-8-16
詩がみえますか- ハァモニ ...自由詩2*14-8-15
脈動- 葉leaf自由詩314-8-14
ラストフライト- ただのみ ...自由詩20*14-8-13
透明な月がのぼる場所- るるりら自由詩2214-8-12

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