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たえず流れゆく虚飾で彩られた十字路たちの、
過去の足音が、夜明けのしじまを、
気まずそうに囁いている。
燃え上がる水仙の咲き誇る彼岸は、
すでに、水底の夢の中に葬ってある。
落下する時を ....
胸の痛みが 海のふかい場所に
沈んでいる
目のない魚が こらえきれない
痛みの上を
ヒラヒラと 泳ぎ回っている


痛みの底には
もうひとつの
痛みが
かならずみつかるはず

 ....
どんよりとした鉛色の雨が、わたしの空洞の胸を
突き刺して、滔々と流れてゆく冷たさが、
大きなみずたまりを溢れさせている。
みずたまりには、弱々しい街灯の温もりによって、
歪んだ姿のわたしの言葉 ....
 広い世界を旅することは
 小さな生まれた街を知ることだ

 暖かな心の街灯が灯る街で
 もう何千回も行ったり来たりした表通り
 
 名物のたこ焼き焼いてるおばさんは日本人じゃないけど ....
 とりあえず、
       と言って。  きみは傘をもって家を出る。
蝸牛と、雨   みごとなコンビネーション。

 はるかさきに     晴れた青がみえる。海とそらと。ゆくえ。

   ....
わたしは、かつて海水がない渇いた海原で
孤独な一匹の幻魚の姿をしていた時に見た、
色とりどりの絵具をすべて混ぜ合わせたような
漆黒の夕暮れの中で、朦朧として浮き上がる白骨の黄昏と
共鳴していた ....
すべての音楽

すべての詩や小説が

慰みにならない時が

勝負だ

涙が乾いたら瞳孔が開いちゃうだろう

お前がこれまで背追ってきた傷を自慢するつもりなら

お前は狂うよ
 ....
1973年9月11日
サンティアゴに雨が降って
その2週間後
あんたは死んだ
パブロ・ネルーダ
俺はそれ以上のことを知ろうとしない

1973年9月11日のあれは
アメリカの手引き ....
 
メリーゴーランドにのりたいの
あの白い一角がいい


かげろうゆらめく
君の瞳に反射する
ひかり

昇華した太陽が
並んだ影を焼き付ける
アスファルト

蝉時雨を踏まない ....
[hi−fi]

咳をしたあと
ひゅう、ひぅ と、
咽喉が鳴るんだと思った

きみは 背を震わせていたんだ
いつもそうやって


シーツのなかでつま先だけが冷えるから
それから眠 ....
曲線だけで描かれたノマドの世界に、わたしはモーツアルトの直線をさしいれる。忽ち、あざやかな弧を描く、世界の始めが出来て、終わりが作られる。弧からひろがる秩序は、溢れるほどの音符を創り出して、お互い .... ふり返れば
ずいぶん長い春だった
ということになるんだろ
誰でも実際には数日から5〜6年
長くてもせいぜい半世紀

保険会社の再建策を綴った白い封書が届く
居留守電話には彼からのメッセー ....
黒・クロ・赤茶イロノ土・ネムル・光ガ射シコムアレハドコカラノ光ダロ
ウカ・眼ヲサマス・青イ泡・ぷりずむ・白ノ研究室ヨリワレハ旅立ツ・赤
茶イロノ土・燃エユク・赤ノホムラ・おー?ぁ・ホムラハ散逸シ地 ....
満月と星たちが次々と、深い海底に落下して、
水鏡には黒褐色だけが見える。
孤独になった空は雲を身篭って、
粉雪を定まらない海底に落としてゆく。
きのう、海辺の空を眺めて笑っていた僕は、
今日 ....
 21

アリストテレスと荘子の対話
アンデルセンとジェイムズ・ジョイスの対話
モーツァルトとフレディ・マーキュリーの対話
カフカと稲垣足穂とダリとガウディの対話
地球と月の対話

 ....
 11

「地球は二酸化硅素の体を持った生物である
 ことが最近になって判明した」と
夢の中で見たプラカードに書いてあった

地球が寝返りをうった 地球がくしゃみをした
その際に起こりう ....
 1

「静かの海」に移り住んで五年
いつしかぼくは
ブロード・ビジョンに映される
地球の姿を見続けていた

何も入っていない写真立てを
そっと伏せる
ゆっくりと死んでいく巨 ....
こわれてもいいよって
ヒツジがさみしく笑った
夕方の風にのせて
少しなぐさめてあげたい

鉄棒の影が背中に届くと
校庭は静かに冷えていく
ハーモニカを吹く少女よ
クローバーは伏し目がち ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
みずうみに滑る風が微細な音を鳴らして、
朝は呼吸している。
絶え間ないひかりを厳かに招き入れて、
夜のしじまを洗い流す。
目覚める鳥の声の訪れと共にあらわれる、朝霧の眩さ。
真っ赤に湖面 ....
焼き払われて
焦土と化した故郷の村に還ってきた
いちめんの砂地に転がる骨のオブジェたち

あたしの家のあった場所に
炊煙があがったような気がして
駆けよってみると
テントのまぼろしの ....
降りるんだ
地上へ
見せかけじゃなく
水面下へ
沈むなら羽田沖
沈めるだけ
沈んで


10月は過ぎ
11月は過ぎ
手には
しなびた無花果


怒りが必要だ
チダマ ....
私らは 呼吸を しない
一匹の 呼吸が 惨殺された
誰からも 見放された
無学の ために
呼吸は 刺殺された

私らは 人工呼吸 によって
生きるために
一匹の 人間が 射殺された
 ....
毛羽立っているのも気にせずに
永遠に着古してしまいそうだから
新しいジャージを買ってあげよう
うんと肌触りのいいやつを

味付けの配分がわからなくなって
調理器の前でしかめ面をするので
 ....
今日コンビニのおつりでもらった
平成17年産まれの100円玉は
驚くほど輝いていた

昨日道端で拾った
昭和産まれの100円玉は
それが世の常だというように
薄汚れていて



 ....
呼ぶ声は誰のために
呼ぶ声は誰のために
遠くから来た人は家を建てた
終(ついえ)の住み処に
なるとは知らずに


往く人は誰のために
往く人は誰のために
墓碑に添えられたコップ
 ....
君は言う
もっと愛して欲しいと

僕は
まとわりつくでもなく
突き放すでもなく
つかず 離れず
そこはかとなく
君を愛す


君は言う
あなたの夢はなんなんだと

僕は
 ....
 
闇夜に 嘶く


「そんな つもりじゃ

 なかったんだ」

 って、


言ってみたって
きのうまでのわたしを

簡単に
捨ててしまったんだ


いつのまにか ....
海上を突っ走るマリーノ超特急は
どこまでも青い廃虚やら波濤やらが
混じりあったりのたうちまわったりで
車輌の隙間から
夜が入りこんでくる頃には
俺もアンちゃんもいい加減しょっぱくなる。
 ....
ガッツ星人にやられて
爆発炎上してしまったウィンダムに
ウルトラセブンは 別れのことば ひとつかけてやれなかった

次の瞬間には ウルトラセブンは闘っていたのだ
地球を侵略者の手から救う ....
はらだまさるさんの自由詩おすすめリスト(1878)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いのちの情景- 前田ふむ ...自由詩14*06-4-19
痛みが痛みを捜す- 阿麻自由詩16*06-4-19
冷たい春- 前田ふむ ...自由詩18*06-4-16
簡単な街- 山崎 風 ...自由詩5*06-4-12
虹目- まれ自由詩106-4-8
かなしみ- 前田ふむ ...自由詩10*06-4-8
そうさ!- 馬野ミキ自由詩1106-4-4
パブロ・ネルーダ、今さらだけど- 角田寿星自由詩7*06-3-27
ウニカウル- フユキヱ ...自由詩7*06-3-20
肺に混じる雑音- フユキヱ ...自由詩606-3-14
モーツアルト- 前田ふむ ...自由詩3*06-3-11
saraba- 大村 浩 ...自由詩10*06-3-9
家族写真- 角田寿星自由詩1*06-3-4
いのちの感性- 前田ふむ ...自由詩13*06-3-2
「静かの海」綺譚(21〜31)- 角田寿星自由詩4+*06-2-28
「静かの海」綺譚(11〜20)- 角田寿星自由詩13*06-2-25
「静かの海」綺譚_(1〜10)- 角田寿星自由詩1406-2-23
ハーモニカ- ナオ自由詩6*06-2-23
知らないことを知っている- ベンジャ ...自由詩42*06-2-6
四つのベンチ__デッサン- 前田ふむ ...自由詩6*06-2-5
ある帰郷(マリーノ超特急)- 角田寿星自由詩10*06-1-25
REVERSE!- 大村 浩 ...自由詩6*06-1-23
呼吸- 奥津 強自由詩3*05-12-27
彼女- ナオ自由詩4*05-11-23
ここにある- みもる自由詩605-11-21
Far_song- 大村 浩 ...自由詩11*05-11-18
そこはかとなく- みもる自由詩305-11-3
闇にいななく- フユキヱ ...自由詩205-11-1
流星雨の夜(マリーノ超特急)- 角田寿星自由詩805-10-15
ウィンダム(怪獣詩集)- 角田寿星自由詩9*05-9-23

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